UFC 287: ペレイラ vs. アデサニヤ 2 速報レポート

大会名:UFC 287: ペレイラ vs. アデサニヤ 2

開催日:2023年4月9日(日)(日本時間)
時間 :メイン 11:00 / プレリム 07:30開始(日本時間)
会場 :Kaseya Center カリフォルニア

視聴方法
YouTube(プレリムのみ)
UFC Fight Pass(有料)
U-Next(有料)
試合順オッズカードオッズ階級
メインカード
第12試合2.15アレックス・ペレイラvs.イスラエル・アデサニヤ1.74ミドル級
第11試合1.23ギルバート・バーンズvs.ホルヘ・マスヴィダル4.30ウェルター級
第10試合2.39ロブ・フォントvs.エイドリアン・ヤネス1.63バンタム級
第9試合1.42ケビン・ホランドvs.サンチアゴ・ポンジニッビオ3.05ウェルター級
第8試合1.43ラウール・ロサスvs.クリスチャン・ロドリゲス2.98キャッチウェイト(62.1 kg)
プレリミナリーカード
第7試合1.77ケルヴィン・ガステラムvs.クリス・カーティス2.10ミドル級
第6試合2.21ミシェル・ウォーターソンvs.ルアナ・ピネイロ1.71女子ストロー級
第5試合1.50ジョー・パイファーvs.ジェラルド・マーシャート2.70ミドル級
第4試合1.41ルピータ・ゴディネスvs.シンシア・カルヴィーヨ3.09女子ストロー級
アーリープレリミナリーカード
第3試合1.25イグナシオ・バハモンデスvs.トレイ・オグデン4.00キャッチウェイト(72.6 kg)
第2試合2.50スティーブ・ガルシアvs.シャイラン・ヌアダンビク1.57フェザー級
第1試合3.40サム・ヒューズvs.ジャケリン・アモリム1.36女子ストロー級

← 画面をスワイプ可能 →

試合速報

メイン 11:00 開始(※カッコ内はオッズ)

メインカード


第12試合ミドル級 5R 5分
(2.15)アレックス・ペレイラ vs. イスラエル・アデサニヤ(1.74)

← 画面をスワイプ可能 →

1R

かなり近い距離を強要するようにじりじりと近づくのはペレイラ。上体を後方へのけぞらせ足をつき伸ばすようにカーフキックを打つ。サウスポーにスイッチしたアデサニヤはワイドスタンス、アップライトに構えたペレイラと違い。

アデサニヤはオーソドックスに戻す、前足の変則軌道のハイを見せる。アデサニヤがまずは何か効果的な攻撃をしなければならない、という思惑が見えるよう。対するペレイラは王者らしくどっしりと落ち着いた立ち振る舞い。王者と挑戦者の違いだろうか。

5Rと長丁場、先に消耗するわけにはいかない両者はまだまだ様子見、ローの差しあいが続く。チェスのポーンのみを動かすように、様々な用意を整えていることだろう。残り30秒、ペレイラがプレッシャーを強める。金網につまるアデサニヤ、前回は金網際に詰められKO負けしているだけに見ているだけで息がつまりそうだ。

2R

中央まで勢いよく出たのはアデサニヤ、ひとつ速度を上げているように見える。ローやストレートが速く力強い。ペレイラはローを当てると前触れもなく突如プレッシャーを掛ける。互いに拳が当たる非常に近い距離をアデサニヤに強要するペレイラ。もう試合を終わらせるつもりだろうか、強いパンチを当てに行っている。クリンチからアッパーを出すと左右のパンチでアデサニヤを詰める。アデサニヤ間一髪とばかりに脱出。

アデサニヤは金網際から脱出すると自らもプレッシャーを掛けかえす、一歩後れをとらないという姿勢か。

ペレイラはプレッシャーをしまい、一転待ちへ逆戻り。パンチを先だしさせると打ち返しを狙うペレイラ。アデサニヤは負けているだけにこのペレイラの待ちを突き破るのは勇気かいるだろう。一進一退の攻防が続く。

残り90秒を切ると、ペレイラのローでがくりとバランスを崩すようなアデサニヤ。ペレイラは1R同様、ラウンドのラスト一分に向けてプレッシャーを強める。ペレイラは一気に距離を詰めるとアデサニヤは金網際、ペレイラは左右のボディから顔面を狙う左右のフック。前回のKOと全く同じ状況。

ペレイラは至近距離で手を膝を放ち、左フックを放ったあとすぐにフォローの左フック。ペレイラのこの左フックは、キャリアを通じて三度アデサニヤをKOしてきた必殺のものだ。アデサニヤはなんとこのペレイラの左フックに対して、待ち構えていたように右のショートフックを打ち抜く。のけぞるペレイラが上位を起こす前に同じ右フックを打ち込むと、ペレイラはこれをまともに被弾し後方にダウン。1,2発の素早いハンマーパンチをアデサニヤが追撃すると、ペレイラはぴくりとも反応できず。レフェリーはすぐに試合を止めた。

2R 4分21秒 右のショートフックからのパウンドで
イスラエル・アデサンヤのKO勝利

前王者の素晴らしい復活劇。敗北した王者がダイレクトリマッチで王者に返り咲くことは、あのカマル・ウスマンすらできませんでした。

アデサニヤは人生で三度のKO負けがあり、アデサニヤを仕留めてきたのはこのペレイラの左フックです。アデサニヤはこの左フックを狙い、打ち取りました。同じ攻撃をこれ以上もらうことを、アデサニヤはさせませんでしたね。

アデサニヤはUFCの絶対王者となり、富と名声を手に入れてなおペレイラの左フックに悪夢に突き落とされてきたキャリアを歩んできました。キック時代から続くこの悪夢をアデサニヤが乗り越えるストーリーを象徴するようなカウンター。アデサニヤが悪夢そのものを右フックで破壊したような印象的なシーンでした。

素晴らしい試合を見ました。両者互いにKOが一つずつ、おそらくペレイラとアデサニヤにはUFC3度目のラバーマッチが用意されると思います。

今日はアデサニヤの日でした。


第11試合ウェルター級 3R 5分
(1.23)ギルバート・バーンズ vs. ホルヘ・マスヴィダル(4.30)

← 画面をスワイプ可能 →

1R

両者オーソドックス。目方では身長差はほぼなし。中央はマスヴィダルだがバーンズもほとんどフットワークを使わずその場でステップ。

バーンズは左フックで飛び込むもマスヴィダルは前足のフロントキックで腹をけり押しのける。バーンズがプレッシャーをつよめ中央に陣取る。マスヴィダルは待ち、ラフな打ち合いも強いがマスヴィダルのアウトファイトは極めて老獪、自分より背の低いストライカーを完封してきた。

バーンズはローを散らし、上体を揺らしながらトリッキーな動きでかく乱しつつ大きなパンチを狙っていく。マスヴィダルはいまのところこれをもらうことなく冷静に対処できている。打撃をインプットし、後半により優勢に立つのはマスヴィダルの方と予想するが、現時点でマスヴィダルはすでに優勢。

マスヴィダルは余裕が出てきたか、飛び膝をみせはじめる。バーンズはこれをかわすとパンチを打ち返しヒットさせる。マスヴィダルはにやりとした顔。残り10秒を切るとバーンズはテイクダウン、サイドポジションをとりパウンドを打ち込むもすぐに時間。

2R

バーンズはジャブとフックをフェイントしながらステップイン。マスヴィダルの応戦は距離がかみ合わず密着、バーンズがマスヴィダルをおすとマスヴィダルが金網まで吹っ飛ぶ。バーンズはすかさずクリンチを仕掛けるとマスヴィダルをリフト、スラムするように大きなテイクダウンを見せる。ガードトップを獲得したバーンズ、残り4分。

低身長の柔術王者は怪力が多い印象があるが、バーンズも例にもれず非常にトップが重い。マスヴィダルもエスケープが得意な選手だが、これを逃がさない。2分をかけて金網際まで体をひきずったマスヴィダル、金網を使い立ち上がる。しかしバーンズは体を密着させクリンチからマスヴィダルを逃さない。しつこく崩し、さらにマスヴィダルに尻餅をつかせる。

残り1分、機をうかがいながら一息に立ち上がったマスヴィダル。クリンチは継続するものの残り30秒でブレイク。

マスヴィダルは肩が光るほど発汗し肩で息をする消耗度だが、休むところではないだろう。すぐにプレッシャーを掛け、やや体が流れながらもパンチを放っていく。バーンズはポイントを確実にとっているだろう、無理をせず様子を見てやり過ごした。

3R

両者はげしいグラウンド戦で消耗している。こうなるとアウトファイターであるマスヴィダルの精度が落ちる展開となる。マスヴィダルは確実に3Rを取らねばならず、今度はバーンズの強打に立ち向かう必要が出てくる。

マスヴィダルはガスが厳しいかステップを踏まずに足を止めて手数も抑えめ。ラウンド序盤から出力をできないぎりぎりのゲームプラン。バーンズはどっしりと構えてパンチで応戦すればよいだろう。

マスヴィダルが前に出るより前にバーンズがプレッシャーを強める。両者の余力に大きな差があるか、バーンズのジャブや右ストレートに対しマスヴィダルは対応の精度が著しく低下している。上体を動かし回避するガスを使わず、ガードを上げて対処。しかし打撃の精度のよいバーンズはガードの間を縫って、アッパーや右ストレートをマスヴィダルに当てている。バーンズのハードパンチは消耗しても健在、耐久力の高いマスヴィダルもややおぼつかない足取りで効いている様子だ。

残り90秒が近づくとマスヴィダルは果敢に前に出るが、バーンズは無常かつ冷静にテイクダウンを仕掛ける。バーンズにとっては最善のプランだろう。テイクダウンを許したマスヴィダル、ポイントを取っているバーンズにグラウンド戦を強いられ時間が過ぎていく。最後に両者は立ち上がるも試合はそのまま終了。

判定3-0(30-27, 30-27, 29-28)で
ギルバート・バーンズの勝利

バーンズがテイクダウンを成功させ完勝。バーンズはマスヴィダルにきっちり勝利したことで、トップコンテンダーであることを引き続き証明しました。バーンズは次戦に向けてコルビー・コヴィントンの名を口にします。

対して、耐久力とガスで終盤に強いマスヴィダルの体力にもやや陰りが見えました。それもそのはず、マスヴィダルの年齢ももう39歳。20年のキャリアを迎えました。マスヴィダルはこの敗北と節目をもって引退を口にしました。一文無しで始めた20年前と比べて、いまはいろんなものを手に入れたとし、競技やUFCに感謝を述べました。

ホルヘ・マスヴィダルは日本にもゆかりがあり人気のファイターです。UFCでも名試合をたくさん残しただけに、UFCファンとしては感慨深いものがあるでしょう。素晴らしいキャリア、素晴らしいファイターでした。


第10試合バンタム級 3R 5分
(2.39)ロブ・フォント vs. エイドリアン・ヤネス(1.63)

← 画面をスワイプ可能 →

1R

両者オーソドックス。ヤネスは一定の距離を維持するボクサーらしいスタイル。両者中間距離で打撃を交換するようだ。どうもカウンターを狙っているような雰囲気を持っているのはヤネス、フォントは手を出すとヤネスはその間を縫って鋭いパンチを当てる。フォントはボクシングではやや遅れを取っているか、ローやテイクダウンなど、もしくは正攻法ではないパンチを混ぜて攻めたいところ。

フォントのジャブがヤネスの鼻をこづく。ヤネスはワンツーで入ると両者クリンチへ。クリンチの際にフォントが強いアッパーを当てるとヤネスは被弾。ダメージは大きいだろう。フォントは好機と見たか、大胆にパンチを振るいヤネスを詰める。フォントのパンチが当たっている。

ヤネスは打ち返しを放ちながら足を使い逃げるが、体制が十分に整う前に打ち合いを仕掛けたフォントの右がヤネスの顔面を捉える。ヤネスはダウンしハンマーパンチでパウンドを行うとレフェリーがまもなく試合を止めた。

1R 2分57秒 右のショートフックからのパウンド連打で
ロブ・フォントのTKO勝利

フォントの持つスキルセットからヤネスのボクシングと戦うのは分が悪いとみていましたが、なんと真っ向からパンチでヤネスをKOしました。ヤネスの鼻をこづいたジャブと、クリンチからのアッパーが見事。あれがなかったらパンチで上回りKOするプランにたどり着かなかったかもしれません。

ヤネスは5連勝中のプロスペクトでしたが、ここで敗北。フォントも群雄割拠のUFCのれっきとしたランカー、強い選手です。ヤネスは負けてしまいましたが、ここからの再起に期待。


第9試合ウェルター級 3R 5分
(1.42)ケビン・ホランド vs. サンチアゴ・ポンジニッビオ(3.05)

← 画面をスワイプ可能 →

1R

両者オーソドックス。頭一つ分背の高いホランド。プレッシャーをかけるのは身長の低いポンジニッビオの方。ポンジニッビオのカーフキックに対してホランドは左フックを合わせる。ポンジニッビオはプレッシャーを掛けてはいるものの、やはりリーチの長いホランドがジャブ、サイドキックなどを突き刺し、サークリングでアウトファイトする展開。ポンジニッビオはこれを捕まえるには何かしかけが必要だろう。ホランドのローやローへの関節蹴りがかなりいい仕事をしている。

ポンジニッビオはホランドの鋭く長い左をしっかり見据えて、パンチを学習している時間だろう。ポンジニッビオも上体を傾けながらグイっと左手を伸ばしてジャブを出す。ホランドのジャブにポンジニッビオが右のオーバーハンドのカウンターを合わせるシーン、タイミングがよい。徐々にポンジニッビオのプレッシャーが強まり被弾が少なくなっている。ポンジニッビオもパンチを合わせられることなくカーフを打つシーンが増えた。

残り10秒、ホランドのミドルをキャッチしてパンチを放つポンジニッビオ。ポンジニッビオのよい攻撃に見えたが、腕のながいホランドからの右フックを戻すときに裏拳で攻撃。これをまともにポンジニッビオが被弾しフラッシュダウン、ポンジニッビオは立ち上がるも立ちながらホランドはハンマーパンチ。これも脳天に直撃し、ポンジニッビオはダウン、かなり効いただろう。

2R

ポンジニッビオはいい流れだったが、1R終了間際にいやなダメージをもらっている。しかし1R終盤で見せたプレッシャーの強さはいきている。ポンジニッビオがホランドの左をかわし逆に左フックのカウンターを合わせてるシーン。タイミングがよいが遠い。

ポンジニッビオは左フックで飛び込む、先手を取れるようになってきたか。左から右ローでフォロー。

ホランドが今度はプレッシャーを強める、しかしホランドのパンチに右のストレートをカウンターで合わせているポンジニッビオ、かなりパンチを学習したようだ。ポンジニッビオは隙を見るやローを打ち込む、これもホランドは嫌だろう。ホランドが足をつかうよりプレッシャーを強める展開を選択した理由はローが効いたかもしれない。

ホランドの長い拳を上体を傾けながら回避しつつカウンターするポンジニッビオ、上体を立て直すまで時間がかかるかホランドの二発目などが当たるようになってきた。ホランドの前進は功を奏しているようで、ポンジニッビオは被弾しながら激しく足を使い回避を強いられている。リーチの長い相手とたたかうときの常だが、ポンジニッビオはよりガスを消耗させられているように見える。

3R

好みは分かれそうだが、ポイントを取っているのはホランドだろうか。ポンジニッビオは3R絶対に取りたいところだろう。

中央でどっしりと構えるホランド、相手の出方を見ているか。しかしポンジニッビオ、足を止めるホランド相手にかなり攻めやすそうで、フェイントから大きな左フック、足を止めるホランドへ強力なロー、大きな破裂音。

ホランドはサウスポーへスイッチするシーン。しかしこれが流れを変えるほどではない。僅差ともいえるが、3Rはポンジニッビオが有効打をより明確にとっている展開だろう。ホランドは足が効かないか機動力が落ちている。

しかし、ポンジニッビオのローをキャッチ、これを外したポンジニッビオを追いかけホランドは非常に強い左フックを放つ。何度も見せているが体制が整っていなかったか、ポンジニッビオはこれをまともに被弾。ダウンし四つん這いになるポンジニッビオへ、ホランドが横殴りのパウンドを見せるとレフェリーが試合を止めた。

3R 3分16秒 左フックからのパウンドで
ケビン・ホランドのTKO勝利

ポンジニッビオはすぐに立ち上がり人差し指を振りながらストップははやかったとアピール。3Rを優勢にすすめ、いい形で判定を迎えられそうだっただけにポンジニッビオの気持ちもわかります。しかし、グラウンドにおける追撃のまともに許してしまったのでストップは致し方ないかなと思います。

ホランドは連敗を脱出。ポンジニッビオはアップセットを惜しくも逃した。


第8試合キャッチウェイト(62.1 kg) 3R 5分
(1.43)ラウール・ロサス vs. クリスチャン・ロドリゲス(2.98)

← 画面をスワイプ可能 →

1R

直ちにタックルを仕掛けるのはロサス。ロドリゲスはこれに対応するがクリンチは継続する。金網に押し込むロサス、足を使い相手をしつこく崩しにかかる。粘るロドリゲスだが、ロサスはロドリゲスの片足を抱えると持ち上げるようにテイクダウン、そのままサイドトップを獲得。

ロドリゲスのリバースの動きに合わせてロサスは首を取るが、これは成功せず。両者はスクランブルを開始するが立ち上がり再びクリンチへ。クリンチではやはりロサスが強い。背をむけるロサスをゆすぶり、残り二分で立ったままおぶさることに成功。四の字フックでがっちりおぶさった状態のロサス、首に手をまわしチョークを狙う。ロドリゲスは顎を引いてディフェンスするが、ロサスは顎の上からチョークをセット、ひとまずセットして強引に形にする狙いか。

ロドリゲスはたまらずしゃがみこみ、グラウンドを許す。グラウンドポジションを奪われてもチョークをディフェンスしなければならなかったのだろう。ロサスはひとまずチョークをほどき、相手の腕などを狙い攻める。どうにかしのいだロドリゲスは1R終了のブザーに救われた。

2R

サウスポーのロサス、様子を見るかと思いきやさっさとタックルへ。シングルレッグをつかむがロドリゲスが上からつぶす。ロサスは構わんとばかりに引き込む形。極めのプレッシャーを使いロサスはグラウンドボトムを脱出。

立ち上がるもすぐにタックルをしかけるのはロサス。ロドリゲスは膝を使いカウンターするが当たらず、ふたたびクリンチで攻めるロサス。このテイクダウンは成功せずブレイク。

ロサス、バックスピンキックも見せたがすぐに三度目のテイクダウンへ。ロドリゲスはディフェンスをするがクリンチを許す。今度はテイクダウンを成功させそうだったロサスだが、ロドリゲスが上から振り返るようにロサスをかえしトップを取る。この試合でロサスははじめて明確に劣勢のポジション。

ロサスが下からぐるぐるとうるさく動くが、ロドリゲスが落ち着いてトップキープ。トップキープをロドリゲスが続けるかぎり、これだけ動くとロサスは消耗していくはずだ。ロサスがやや疲れたか、動きが落ちたところでロドリゲスはバックポジションを獲得、がっちりと胴体へ脚を四の字にフック。1Rと正反対の展開。ロドリゲスは極めを急がず、パンチを当ててポイントを獲得した。

3R

今度は打撃戦で開幕。金網中央でどっしりと距離を維持するのはロドリゲス。ロサスの接近に右ストレートでカウンター。ロサスは前ラウンドかなり動いていたが、打撃戦でもよく動いている。ガスは問題ないようだ。

ロドリゲスの打撃もそこまで優れているわけではないが、打撃戦の優勢はロドリゲス。腕の長いロサスだが、やや落ち着きのない打撃スキル。テイクダウンにいくロサスだが、もみ合った結果トップを取ったのはロドリゲス、2Rと違いさっさとバックマウントを獲得する。

残り時間は3分ほどたっぷり。さすがにグラウンドの動きが落ちているロサス。焦りの見える表情でガードを打撃をガードするロサスだが、ロドリゲスはリストコントロールをしながら左腕をロサスの顎のしたにキープ、チョークのプレッシャーを与え続けている。

2Rでポイントを獲得したロドリゲスはキープで勝利が約束されているだろう、選択肢のある余裕の攻め。残り20秒で両者は離れた。

ロドリゲスは前に出てロサスへパンチを放ち襲い掛かる。ロサスはどうにか応戦したが、劣勢のまま試合終了を迎えた。

判定3-0(29-28, 29-28, 29-28)で
クリスチャン・ロドリゲスの勝利

UFC最年少契約の期待の新星ロサスがロドリゲスに敗北。ロドリゲスのオッズは約3倍ほどでした。ロサスは攻めも守りも非常によいものを見せ、瞬間的に上回る場面を何度も作りました。しかし試合を通してきっちり優勢を確保し、ポイントと勝利へつなげるあたりの組み立てはやはり経験豊富なロドリゲスに遅れをとってしまったようです。

ロサスはまだ20歳以下の非常に若い選手です。この敗北がよい経験になることに期待。


プレリミナリーカード


第7試合ミドル級 3R 5分
(1.77)ケルヴィン・ガステラム vs. クリス・カーティス(2.10)

← 画面をスワイプ可能 →

判定3-0(29-28, 29-28, 30-27)で
ケルヴィン・ガステラムの勝利


第6試合女子ストロー級 3R 5分
(2.21)ミシェル・ウォーターソン vs. ルアナ・ピネイロ(1.71)

← 画面をスワイプ可能 →

判定2-1(29-28, 28-29, 29-28)で
ルアナ・ピネイロの勝利


第5試合ミドル級 3R 5分
(1.50)ジョー・パイファー vs. ジェラルド・マーシャート(2.70)

← 画面をスワイプ可能 →

1R 3分15秒 右ストレートからのパウンドで
ジョー・パイファーのTKO勝利


第4試合女子ストロー級 3R 5分
(1.41)ルピータ・ゴディネス vs. シンシア・カルヴィーヨ(3.09)

← 画面をスワイプ可能 →

判定2-1(29-28, 28-29, 30-27)で
ルピータ・ゴディネスの勝利


アーリープレリム


第3試合 キャッチウェイト(72.6 kg) 3R 5分
(1.25)イグナシオ・バハモンデス vs. トレイ・オグデン(4.00)

← 画面をスワイプ可能 →

判定3-0(30-27, 30-27, 29-28)で
イグナシオ・バハモンデスの勝利


第2試合フェザー級 3R 5分
(2.50)スティーブ・ガルシア vs. シャイラン・ヌアダンビク(1.57)

← 画面をスワイプ可能 →

2R 36秒 左ストレート(ワンツー)で
スティーブ・ガルシアのKO勝利


第1試合女子ストロー級 3R 5分
(3.40)サム・ヒューズ vs. ジャケリン・アモリム(1.36)

← 画面をスワイプ可能 →

判定3-0(29-28, 29-28, 29-28)で
サム・ヒューズの勝利


※アイキャッチはUFC公式サイトより引用