UFC on ESPN 43: ヴェラ vs. サンドヘイゲン 速報レポート

大会名:UFC on ESPN 43: ヴェラ vs. サンドヘイゲン 速報レポート

開催日:2023年3月26日(日)(日本時間)
時間 :メイン 08:00 / プレリム 05:30開始(日本時間)
会場 :AT&T センター テキサス

視聴方法
YouTube(プレリムのみ)
UFC Fight Pass(有料)
試合順オッズカードオッズ階級
メインカード
第11試合2.33マルロン・ヴェラvs.コーリー・サンドヘイゲン1.65バンタム級
第10試合1.43ホーリー・ホルムvs.ヤナ・サントス2.95女子バンタム級
第9試合1.50ネイト・ランドワーvs.オースティン・リンゴ2.70フェザー級
第8試合3.25アンドレア・リーvs.メイシー・バーバー1.38女子フライ級
ペレズの欠場2.65アレックス・ペレズvs.マネル・ケイプ1.53フライ級
第6試合1.63チディ・エンジョカーニvs.アルバート・デュラエフ2.39ミドル級
プレリミナリーカード
第5試合3.35ダニエル・ピネダvs.タッカー・ラッツ1.36フェザー級
第4試合1.68スティーブン・ピーターソンvs.ルーカス・アレクサンダー2.26フェザー級
第3試合1.90トレヴィン・ジャイルズvs.プレストン・パーソンズ1.92ウェルター級
第2試合1.42C.J. ヴェルガラvs.ダニエル・シウバ3.05フライ級
第1試合1.98ヴィクトル・アルタミラノvs.ヴィニシウス・サルヴァドール1.85フライ級

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試合速報

メイン 08:00 開始(※カッコ内はオッズ)

メインカード


第11試合バンタム級 5R 5分
(2.33)マルロン・ヴェラ vs. コーリー・サンドヘイゲン(1.65)

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1R

サンドヘイゲンのローで開幕。ヴェラはオーソドックスからサウスポーへスイッチ。プレッシャーをかけるサンドヘイゲンに対してヴェラは足を止めて迎え撃つ姿勢。両者オーソドックスからカーフを交換、立ち位置は金網を背負うヴェラ。両者はスイッチを繰り替えすが基本はヴェラサウスポー、サンドヘイゲンがオーソドックスのようだ。サンドヘイゲンはオープンスタンスではリーチを活かし、オーソドックス同士になるとカーフを打つ。ヴェラは手数が少ないが、攻撃を回避しすべて対処してから相手の攻略を防ぐように組み立てるスロースターターではある。

サンドヘイゲンは組み付きからテイクダウン。こうなるとヴェラの対処もなにもない、今後の展開を有利に運ぶ非常に大きな要素となりそうだ。金網際でヴェラはバタフライガードのようにサンドヘイゲンの股に足をやる。サンドヘイゲンは手足が長いために体を浮かされてもマットに両足をつき、さらに長い手でパウンドを届かせることができる。

トップからヴェラを一方的に殴りサンドヘイゲンが1Rのポイントを手にしただろう。

2R

金網際をすーっと横切り右足で捻り蹴りを出すヴェラ。いつものように足を止めて横綱相撲をする余裕がなくヴェラも焦っているようだ。サンドヘイゲンは長い両手で金網を背負うヴェラを殴りつけ、ボディを散らすとクリンチからテイクダウン。ヴェラは首を取りチョークでカウンターするものの足の収まり場所が悪いか、サンドヘイゲンがチョークを外す。

形はサンドヘイゲンのサイドハーフトップ、しかしヴェラは膝を突き立ててサンドヘイゲンの腹に突き立てるような形。サンドヘイゲンはこのうっとうしい脚もものともせず、サイドトップを獲得。ヴェラが潜りどうにか立ち上がる。打撃戦へ。

さて、修正なしなければあとがないヴェラ。やや肩で息をするサンドヘイゲンがオクタゴン中央でおとなしいか、ヴェラは珍しく先手を取る姿。左ストレートや左の前蹴りを見せる、しかしフレームで勝るいつもの試合とは勝手が違う印象は否めない。サンドヘイゲンのキックをキャッチしたヴェラだが、テイクダウンはせず。2R終了、両者のガスの残量はどうか。

3R

サウスポーのヴェラが前に出る姿勢、サンドヘイゲンが前足のローや後ろ足のフロントキックを見せる。じりじりとプレッシャーをかけるヴェラに対して手足の長いサンドヘイゲンのジャブやローが先につきささる。ヴェラはこれも封じて自分のペースを獲得できるのか。

サンドヘイゲンの右足が前に出ると、サウスポーのヴェラは非常に強いカーフ。サンドヘイゲンは左のフックから対角線で右ロー、旧オランダ式の対角線コンビネーション。

少しずつ相手の攻撃をつかみ始めているかヴェラ、左ストレートがサンドヘイゲンの顔面を捉えるシーン。オーソドックスのジャブを駆使してヴェラが主導権奪取を試みる。しかし3Rも残り1分、ヴェラはこのラウンドで明確にポイントを取っておきたいが。

ヴェラがプレッシャーを強める、サンドヘイゲンの特にパンチに対応に成功しはじめたからだろう。サンドヘイゲンはローを使いながらパンチを控え距離を取り始める。優劣をジャッジするに非常に微妙なラウンド。

4R

ジャブからアッパーを出すサンドヘイゲン、じりじりと様子を見るヴェラにテイクダウンを仕掛けるサンドヘイゲン。ここは絶対に倒れられないヴェラ、再三のテイクダウンを跳ねのけることに成功。

ヴェラの完封劇のはじまる時間だが、サンドヘイゲンは長いリーチでまだバリエーションをつけることは可能だろう。ヴェラはプレッシャーをかけるがサンドヘイゲンはリスクの少ないジャブを選択、足を使ったアウトファイト。リーチとポイントで負けているヴェラは待ちを選択不可能、ヴェラにとって非常に難しい攻撃だが勝つためにはこれを捕まえるしかない。

じりじりとプレッシャーをかけるヴェラ、ボディから顔面へのパンチを見せる。ヴェラの攻撃精度は非常によいがサンドヘイゲンは手数が多く徹底的にコンタクト回避、最善の仕事をしている。ラウンドが終了するとヴェラはサンドヘイゲンをにらみつけ、空中に唾を吐きかけた。フラストレーションがたまっているだろう。

5R

左右にステップを踏みジャブを出すサンドヘイゲン、的を絞らせない。ヴェラは強打はないと踏んでいるだろう、そのなかのひとつをピックアップし強いパンチでカウンター。強打で組み立てたいヴェラに対してサンドヘイゲンはテイクダウンを選択。素晴らしい組み立て。

テイクダウンを成功させたサンドヘイゲン、トップから攻めるがヴェラはボトムから耐えながら足を蹴り上げ脱出。顔をかすめる、いや当たっているようにも見えるグレーな攻め。残りは三分。

ヴェラは距離を詰めて左ストレートを振っていく。ヴェラは当てにいくためにより近くで振っているよい攻撃。ジャブでアウトファイトをしていたサンドヘイゲンは、それならと強打で応戦。ヴェラも被弾、ヴェラはポイントを奪えない。残り30秒ヴェラはスタンディングクリンチでバックを獲得、最善の攻撃がなにかを瞬時に計算しただろう。エルボーを選択するもサンドヘイゲンはしのぐ。サンドヘイゲンが逃げ切った。

判定2-1(47-48, 50-45, 49-46)で
コーリー・サンドヘイゲンの判定勝利

試合巧者であるヴェラ、試合終了時に相手より必ず優位に立つように組み立てることができる選手ではあるが、――――― パターンにはめられない場合は逃げ切られる可能性のあるスタイルだ。ヴェラ自身攻略が遅れ、真ん中の判定が割れて優劣がわからない試合もほかに思い浮かぶ。過去にはアルド、今回のようにサンドヘイゲンが途中で攻めのパターンを変えてきた場合、軌道修正に時間がかかりポイントを失うリスクのあるスタイルだ。

組み立てながらポイントを獲得する修正ができるかヴェラ。対するサンドヘイゲンはさすがの強さと対応力。ディラショー相手にはスプリットで勝ちの声が多く、明確に負けた相手は現王者のスターリングとヤンのみ。次期挑戦者としての存在感を強くアピールした。


第10試合女子バンタム級 3R 5分
(1.43)ホーリー・ホルム vs. ヤナ・サントス(2.95)

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1R

右から素早く組みついたのはヤナ、ホルムの強い腰を崩そうというプランだろうか。入れ替えがあるものの、ホルムが金網を背負う時間が1分を超えた。そのまま金網際で2分経過、やっと離れる。

オーソドックスのヤナはサウスポーのホルムに対してインロー。打撃戦が始まると思われたが今度はホルムがクリンチを仕掛ける。ホルムは先のクリンチで手ごたえを得たか? 両者の思惑がまだわからない展開。離れる、残りは二分。

ヤナはインローから組み立て、ホルムは代名詞ともいえる左ストレートで応戦。ホルムは左ストレートから流れをそのままにクリンチをしかける。クリンチ戦も望むところという感じか。

打撃戦でヤナが放った左のローに対し、ホルムが右手でキックキャッチ&左ストレートを出しながらテイクダウン。トップを取って残りの30秒をトップで過ごす。

2R

ヤナのローに対してホルムのワンツースリー、パンチとキックの構図は変わらず。ホルムが前蹴りからダウンを奪いトップを取る機会を得たが離れる。しかし次のコンタクトではクリンチからホルムがテイクダウンを成功させる。ハーフガードトップはホルム、ヤナもボトムから足が利きそうだが、ロンダ撃破時と違いホルムもいまやオールダウンダー。ホルムが見事なトップキープ、パスガードを見せる。サイドトップのホルム、ハーフガードよりもエスケープされやすいポジションであるものの安定感は抜群。ホルムにとって盤石な展開だ。

ホルムの攻めと、3Rへ向けて両者のどちらがスタミナを使っているかに注目したい。ホルムはヤナの腕のガードもパスするとマットヒューズポジション。パウンドをいくつか当てたがヤナは腕のガードをどうにか復活。残り20秒ほどでホルムがマウントへ移行、教科書のような攻め。マットを向くヤナをバックからも逃さず。

3R

すぐにヤナががっぷり組みついていく。テイクダウンを奪い返したい腹積もりだろう。しかしテイクダウンを成功させているホルムも望むところだろう。打撃戦はほとんど行わず、ホルムが四つから相撲のように相手を組み崩す。今度は残り4分でマウントを獲得するホルム、逃さない自信がある、もしくは逃がしても余裕があるという判断だろう。

ヤナはどうにかガードに戻したが、ホルムが直ちにパスガード、あっという間にサイドトップからマウントへ復帰。嫌がり後ろを向くヤナのバックから首を狙う。これを逃れたもののホルムはなおもハーフガード、圧倒的に有利なポジションを譲らない。ホルムの非常に重いトップコントロール。

残り90秒どうにか立ち上がったヤナ、金網でクリンチは続いている。残り50秒、両者離れる。ホルムはあとはサークリングすれば勝利だが、ホルムは組み付きヤナをリフト、派手なテイクダウン。サイドトップから殴り試合は終了。

判定3-0(30-26, 30-27, 30-27)で
ホーリー・ホルムの判定勝利

テイクダウンからトップキープはMMAで最強のセオリー、ホルムがMMAファイターの仕事を完璧にこなし完勝。現時点で今日もっとも支配的な試合だった。


第9試合フェザー級 3R 5分
(1.50)ネイト・ランドワー vs. オースティン・リンゴ(2.70)

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1R

両者近い距離、前進するのはリンゴ。両者ともにパンチャー、キックはあまりない。リンゴの速いパンチにランドワーは反応が一拍遅れ、相手の攻撃を許す展開。ランドワーははやくも流血、パンチで分が悪いだろう関節蹴りや前足のミドル、フロントキックを見せる。

リンゴはパンチで優勢を取れることが確約されているような状態、ランドワーの蹴りがうるさいもののひとまずステップインをすればOKな展開。ランドワーは蹴りだけで攻勢を取るのは難しいだろう、組み付きを見せる。リンゴはこれを回避。

リンゴはかなりパンチを当てているがランドワー下がらず、テイクダウンと蹴りのプレッシャーが嫌かリンゴが徐々に下がり始める。ランドワーがこの展開で押し始めるのは意外。

2R

ランドワー、1R終了時と違い慎重な立ち上がり。しかしリンゴのパンチを少しずつ回避しているランドワー、さらに自身のジャブの鋭さも増している。リンゴがステップインからワンツーのツーをオーバーハンドに代えて攻める。これは功を奏し、2回のステップインで2回クリーンヒットを生んだリンゴ。しかしランドワーはひるまない。

リンゴがパンチを強く当てたものの、ランドワーの前進止まらず。リンゴは下がりながらパンチを打ち返すような展開へ。リンゴが下がる間にランドワーは左右のパンチでリンゴを攻撃している。後手を取るリンゴにランドワーはハイを叩き込む。ガードの上から頭を捉え、リンゴは効いているだろう。

ランドワーは相手を休ませず前進、クリンチを手にするとただちにテイクダウン。リンゴはダメージが残っているか、簡単にテイクダウンを許す。エスケープを試み暴れるリンゴをバックから捕まえたランドワー、すかさず首に腕を巻き付けるとチョーク。あっさりタップを奪った。

2R 4分11秒 リアネイキッドチョークで
ネイト・ランドワーの一本勝利

立ち上がりは打撃戦の優劣が明確だったものの、有効打を獲得しないまま前進を駆使しみるみるうちに主導権を奪いかえしてしまったランドワー。非常に見ごたえのある試合だった。


第8試合女子フライ級 3R 5分
(3.25)アンドレア・リー vs. メイシー・バーバー(1.38)

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1R

サウスポーはバーバー、ステップインからワンツーを見せる。ずっしりと構えるリーに対し、キビキビとステップを踏むバーバー、速度差を感じる。リーは出入りの激しいバーバーに対して打ち終わりを狙い前足のロー。さらにステップインに合わせて組みついたリー、足をかけて崩しなんとも簡単にテイクダウンを奪った。残りは3分以上、リーが獲得したポジションはサイドトップ。じっくり組み立てることのできる時間帯。

バーバーはボトムから足を跳ね上げるとリーの片腕を両足でロックしてしまう。素晴らしいディフェンスだったが、リーはこの腕を外す。リーがマウントに移行したタイミングでバーバーが暴れる、リーはポジションを失った。

打撃戦はやはりバーバー、速度威力ともによく手数も多い。リーは速度回転力で後れを取っており、打撃戦で勝つことは難しそうだ。

2R

引き続きバーバーがサウスポー。リーは果敢に打撃を振っているが、バーバーの出入りにはついていけず。バーバーさえ深追いしなければリーがバーバーに組み付くことも難しそうな速度差。

リーはミドルやロー、ハイから近くでパンチをまとめる。リーは遠くから単発のハイやストレート、相手の打ち終わりに単発で打ち返す展開。ステップインと打撃のフェイントからバーバーがテイクダウンを成功させる。しかしリーはうまくエスケープ。

バーバーはより速度を上げるとリーはついていけず、かなり被弾が増えてきた。いくつか強いパンチがリーに当たるとバーバーはより前進を強める。被弾しながらピンチだったリーだが、バーバーが追いすぎたのだろうリーは組み付きからカウンターのテイクダウンを成功させる。

ハーフガードからパスガードを狙うリーだが、残りは2分、バーバーのスタミナ残量は現時点ではまだ十分なよう。かなり激しくボトムから動くバーバー、それでもリーのトップから逃げることができずボトムで時間を過ごしてしまう。2Rは終了、地元のリー、相手のバーバーのスタミナを削れているかどうかが重要になる。

3R

最終Rになりバーバーのステップにほんの少しだが陰りが。リーはバーバーの蹴り足をキャッチするとドライブしてテイクダウン。バーバーも明確にポイントを取っていると言えずにここでテイクダウンを取られることは負けに直結する可能性がある。必死でバーバーがこらえてテイクダウンを許さず。

スタミナが厳しい最終ラウンドに関わらずバーバーは再度キックやフックキックを放つ。素晴らしいスタミナだ。

バーバーは明確なポイントが欲しいか、先と同様ステップインで打撃との二択を迫るようにテイクダウンを成功させる。リーはテイクダウンを許すもののエスケープ、立ち上がったクリンチ戦から逆にテイクダウンを奪うリー。バーバーもどうにかエスケープ。バーバーからのテイクダウはリスキーな気もするがさて。

打撃戦からまたしてもバーバーが組み付き。残り時間は1分、展開的にトップを取って優勢を印象づけたいか。しかしリーのクリンチがつよく逆にテイクダウンからトップを取ったのはリー。試合はそのまま終了。

判定2-1(29-28, 28-29, 30-27)で
メイシー・バーバーの判定勝利

結果的にバーバーのテイクダウントライがあだになってしまった試合。試合内容でいうとやはりグラウンドで展開を作れなかったリーは勝利に届かず。スプリットではあったものの、スタンディングで明確に攻勢を見せたバーバーの勝利。


第7試合フライ級 3R 5分
(2.65)アレックス・ペレズ vs. マネル・ケイプ(1.53)

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アレックス・ペレズのドクターストップにより
直前で試合中止


第6試合ミドル級 3R 5分
(1.63)チディ・エンジョカーニ vs. アルバート・デュラエフ(2.39)

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1R

両者オーソドックス、エンジョカーニはすぐにスイッチ。身長リーチともにエンジョカーニに大きなアドバンテージ。相手の距離を外しながら距離を取るのがエンジョカーニ、左のミドルや右のローなどで組み立てる。デュラエフは手こそ出さないもののかなり強いプレッシャーでエンジョカーニを追い詰める。

エンジョカーニのフロントキックをデュラエフがキャッチ、そのままテイクダウンにいってグラウンドでハーフガードトップを獲得したのがデュラエフ。エンジョカーニは下方へ体を向かせ、エスケープを試みる。デュラエフはハーフガードで片足をロックしながらパウンド。エンジョカーニは殴られながらも時間をかけてどうにか立ち上がったが、デュラエフは両腕のクラッチを離さず。バックについたままのデュラエフがテイクダウンを成功させガードトップを獲得。エンジョカーニは逃げられないと見たか、ボトムから長い手を使いパンチを振った。

2R

テイクダウンを成功させたデュラエフ、戦いを修正しなければならないのがエンジョカーニ。デュラエフは焦ってテイクダウンにいかず、むしろプレッシャーも抑え気味。先ほど嫌がったエンジョカーニの距離でちゃんと打撃戦。右のミドルやジャブを見せるピネダ。

対するエンジョカーニは勝つために少なくとも打撃で優勢に立たなければならないが、五分でやり合われてしまっている。しかしこの展開はエンジョカーニにとって好都合なのか、足を止めて中距離戦を選択。蹴りに対応されつつあるが、エンジョカーニは右ストレートをうまくあてている。やはり打撃戦ではエンジョカーニだろう、デュラエフはどこかでテイクダウンに行きたいが残りは1分。デュラエフはスタミナと相談し、このラウンドのポイントは失ってもいいという判断かもしれない。右ストレートを被弾したデュラエフの左目の下が腫れている。

デュラエフもローやワンツーでプレッシャーをかけたが、エンジョカーニを捕まえきれず。

3R

エンジョカーニのつよい左ミドル。ガードするもデュラエフがよろめく。会場からは大きな歓声、デュラエフは騒ぐなとばかりににやりと笑う。デュラエフはプレッシャーをかけるとさっさとテイクダウンを選択。3Rはグラウンドトップでポイントを取るプランか。エンジョカーニからすると勝敗の分岐点、ふんばりどころ。エンジョカーニはどうにかディフェンスすると離れた。

引き続きデュラエフがプレッシャーをかけ、ローやパンチで打撃戦。エンジョカーニはサークリングしながらミドルやフロントキックで応戦。しかしエンジョカーニも足が動き続けないか、デュラエフの2Rからローが当たり続けている。エンジョカーニは2R要所でヒットさせていたパンチもやや控えめか。デュラエフもプレッシャーをかけてはいるものの、エンジョカーニのこと顔面に関しては捉えられていないようだ。試合終了。

判定2-1(29-28, 29-28, 28-29)で
アルバート・デュラエフの判定勝利

1Rは明確にデュラエフとして、2Rおよび3Rは前進とローと手数のデュラエフ、要所におけるミドルとパンチのエンジョカーニという構図。判定は割れたが、2名のジャッジがデュラエフを支持した。


第5試合フェザー級 3R 5分
(3.35)ダニエル・ピネダ vs. タッカー・ラッツ(1.36)

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1R

非常に距離が近い両者。ラッツがまずロー。ピネダはより強いローでお返し。そのまま接近し、組み付いて大外刈りのように足を引っかけてテイクダウンを狙うピネダ。ラッツは背をつけるもすぐに立ち上がり、ケージ際のクリンチ戦へ。金網を背負ったのはピネダ、ラッツの膂力は強いようだ。

打撃戦へ。両者オーソドックスで開始した試合だが、ラッツはスイッチを見せている。オーソではワンツー、フック、ロー、サウスポーで左ストレートを見せるのがラッツで、プレッシャーをかけている。打撃戦の優位はラッツにあるようだ。対するピネダはローで応戦しながら金網を背に感じながら勢いよく組み付きテイクダウン。打撃戦で分が悪いピネダはテイクダウンで戦いたいようだ。

しかしラッツがワンツーやフックを使いプレッシャーをかける打撃戦、ピネダが右の大きなスイングフックを当てる。ラッツはこれを被弾しダウン。テイクダウンに気を取られているか、ラッツからすると十分にスタンディングで優勢を見せていないだけに痛いダウン。

その後、ピネダはスピンキックなどを用いて相手の気を散らすような攻撃を使い打撃戦において応戦した。ピネダがかなりいい組み立て。

2R

プレッシャーをかけるラッツに対して、上体を起こし空手のように横をワイドスタンスで接近をたたかうピネダ。蹴りを使う気だろうか、ラッツがパンチで攻めづらそうなスタンス。

ラッツは打撃戦ではポイントを取りづらいと踏んだか、パンチのプレッシャーからダブルレッグへ。テイクダウンは成功せず、しかしラッツはあきらめない。テイクダウンに励むラッツに対しピネダはチャンスと見たか、首を捕まえギロチン。深く食い込んでおり、ラッツは腰を落としてしまう。首を取られながらもグラウンドでどうにかトップを取ったラッツが首を抜くと両者はポジションの取り合い、ここでもピネダがグラウンドバックを獲得。ラッツはどうにかグラウンドバックから逃れるも再びピネダがギロチンをセット。今度は逃げられず、ラッツがタップ。

2R 2分50秒 ギロチンチョークで
ダニエル・ピネダの一本勝利

3.35倍のアンダードッグが地元で大きなアップセット。2年7か月振りの勝利だが素晴らしい一本。


プレリムカード


第4試合フェザー級 3R 5分
(1.68)スティーブン・ピーターソン vs. ルーカス・アレクサンダー(2.26)

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判定3-0(30-27, 30-27, 30-27)で
ルーカス・アレクサンダーの判定勝利


第3試合ウェルター級 3R 5分
(1.90)トレヴィン・ジャイルズ vs. プレストン・パーソンズ(1.92)

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判定2-1(29-28, 28-29, 29-28)で
トレヴィン・ジャイルズの判定勝利


第2試合フライ級 3R 5分
(1.42)C.J. ヴェルガラ vs. ダニエル・シウバ(3.05)

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2R 4分4秒 パウンド連打により
C.J. ヴェルガラのTKO勝利


第1試合フライ級 3R 5分
(1.98)ヴィクトル・アルタミラノ vs. ヴィニシウス・サルヴァドール(1.85)

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判定3-0(29-28, 29-28, 29-28)で
ヴィクトル・アルタミラノの判定勝利


※アイキャッチはUFC公式サイトより引用