夢のUFC頂上決戦!「マカチェフ vs. ヴォルカノフスキー」PFP1位のヴォルカノフスキーは世界を席巻するダゲスタンレスラーを超えられるか?

いよいよ、今週末の日本時間2月12日(日)に、オーストラリアにてUFC世界ライト級王者イスラム・マカチェフとUFC世界フェザー級王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーによるライト級タイトルマッチ(5分・5R)が行われる。ただ、この一戦はタイトルマッチ以上の意味合いを持っている。なぜなら、この一戦は、ヴォルカノフスキーにとっては2階級同時制覇を目指した王座挑戦であり、一方のマカチェフにとってもPFP1位に君臨するヴォルカノフスキーを撃破し、No.1ファイターになるための頂上決戦だからである。

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画像URL:https://pbs.twimg.com/media/Fofxc-_agAEUqFJ?format=jpg&name=medium(UFC Asia公式ツイッターより引用)

ここで両雄の簡単な紹介を行おう。

まずは、現UFCライト級王者のイスラム・マカチェフ(31)。マカチェフは、あの元UFCライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフと同じタゲスタン共和国出身。MMA戦績は、23勝1敗で、ここまで7年間負け無しの11連勝中だ。マカチェフは、盟友ハビブのように、強烈な打撃でプレッシャーをかけてテイクダウンを奪い、グラウンドでフィニッシュするという最もダメージの少ない試合展開で相手を圧倒するファイトスタイルだ。(マカチェフの詳しいストーリーに関しては、こちらの記事を参照していただきたい→イスラム・マカチェフの選手紹介記事 〜“ハビブの後継者”のすべて〜

対するは、現UFCフェザー級王者のアレクサンダー・ヴォルカノフスキー(34)。オーストラリア出身のヴォルカノフスキーは、MMA戦績25勝1敗で、ここまで12連勝中とこちらも10年間負け無しだ。ヴォルカノフスキーは、これまで打撃のエキスパートであるマックス・ホロウェイ相手に3度勝利、元フェザー級王者のジョゼ・アルドにも勝利しており、あげるときりがないほどフェザー級の上位陣を一掃している。ヴォルカノフスキーは、ラグビーで培った無尽蔵のスタミナと強烈なフック系のコンビネーションを武器にしており、寝技の対処もピカイチな穴のないパーフェクトファイターだ。(ヴォルカノフスキーの詳しいストーリーについては、こちらの記事を参照していただきたい→アレクサンダー・ヴォルカノフスキーの選手紹介 〜“The Great”のすべて〜

今、最も負けが想像つかない両者の一戦は、どのような試合展開なるのだろうか? RIZINフライ級ファイターの北方大地は、「【UFC284】P4P No 1決定戦! マカチェフvsボルカノフスキー」と題して、自身のYouTubeチャンネルを更新した。

北方は、両者の強さを高く評価した上で、「マカチェフがフィニッシュで仕留める」と予想した。北方によると、テイクダウンディフェンスをしてヒットアウトしたいヴォルカノフスキーと、寝かして極めたいマカチェフの戦いになるという。

ここで両者のフィジカルを比較すると、マカチェフが身長177cm/リーチ179cmなのに対し、ヴォルカノフスキーは身長167cm/リーチ181cmとなっており、身長では10cmもマカチェフが上回るが、リーチではヴォルカノフスキーが上回るという興味深いデータとなっている。また、ヴォルカノフスキーはフェザー級で試合をする以前に、ウェルター級やライト級での試合経験があり、階級を上げることによるフィジカル差は大きな問題にはならないかもしれない。

現時点でのオッズでは、概ね「マカチェフ1.2倍/ヴォルカノフスキー4.0倍」となっており、ヴォルカノフスキーのホームで開催される試合にも関わらず、マカチェフ圧倒的有利の味方が強いようだ。ただ、マカチェフはこれまで5分5Rを戦い抜いた経験はないが、ヴォルカノフスキーは5Rマッチの経験が4度もあり、何度も死線を越えている。さらにラウンドを重ねるほど強くなるのがヴォルカノフスキーのすごみだ。そのため、ヴォルカノフスキーが後半戦まで持ち込めれば、マカチェフを上回ることも十分考えられるだろう。

世紀の決戦の行方は、マカチェフがPFP1位を倒し、名実ともに最強の王者になるのか、それとも、ヴォルカノフスキーが下馬評を覆し、2本のベルトを巻くことになるのかーーー

最強の王者同士による最高のタイトルマッチを期待しよう。

※アイキャッチはUFC Asiaの公式ツイッターより引用。