大会名:UFC 286: エドワーズ vs. ウスマン 3
開催日:2023年3月19日(日)(日本時間)
時間 :メイン 6:00 / プレリム 01:30開始(日本時間)
会場 :The O2 アリーナ ロンドン
- 視聴方法
- ・YouTube(プレリムのみ)
・UFC Fight Pass(有料)
試合順 | オッズ | カード | オッズ | 階級 | ||
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メインカード | ||||||
第15試合 | 3.13 | レオン・エドワーズ | vs. | カマル・ウスマン | 1.4 | ウェルター級 |
第14試合 | 3.03 | ジャスティン・ゲイジー | vs. | ハファエル・フィジエフ | 1.42 | ライト級 |
第13試合 | 1.27 | グンナー・ネルソン | vs. | ブライアン・バーバリーナ | 3.95 | ウェルター級 |
第12試合 | 2.5 | ジェニファー・マイア | vs. | ケイシー・オネール | 1.57 | 女子フライ級 |
第11試合 | 1.39 | マービン・ヴェットーリ | vs. | ローマン・ドリゼ | 3.16 | ミドル級 |
プレリミナリーカード | #N/A | |||||
第10試合 | 1.2 | ジャック・ショア | vs. | マクワン・アミルカーニ | 4.85 | フェザー級 |
第9試合 | 1.99 | クリス・ダンカン | vs. | オマール・モラエス | 1.84 | ライト級 |
第8試合 | 1.38 | サム・パターソン | vs. | ヤナル・アシュモス | 3.25 | ライト級 |
第7試合 | 1.11 | マハメド・モカエフ | vs. | ハフェル・フィリョ | 7.5 | フライ級 |
プレリミナリーカード | #N/A | |||||
第6試合 | 1.56 | レオーネ・マーフィ | vs. | ガブリエル・サントス | 2.55 | フェザー級 |
第5試合 | 1.45 | クリスチャン・ダンカン | vs. | ドゥスコ・トドロビッチ | 2.85 | ミドル級 |
第4試合 | 4.1 | マルコム・ゴードン | vs. | ジェイク・ハドリー | 1.24 | FALSE |
第3試合 | 1.6 | ジョアン・ウッド | vs. | ルアナ・カロリーナ | 2.47 | 女子フライ級 |
第2試合 | 2.7 | ジェイ・ハーバート | vs. | ルドヴィト・クレイン | 1.5 | ライト級 |
第1試合 | 1.25 | ジュリアナ・ミラー | vs. | ヴェロニカ・ハーディ | 4 | 女子フライ級 |
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試合速報
メインカード
第15試合ウェルター級 5R 5分
(3.13)レオン・エドワーズ vs. カマル・ウスマン(1.40)
1R
ハイスタンスはエドワーズ。両者サウスポー。エドワーズの左のローにウスマンが前手の右フックを合わせる。ウスマンの右にエドワーズがカウンター、これはヒットしたように見える。ウスマンは前回KO負けしているが自身もKOできるパンチをもっているためか、じりじりとして緊張感のある展開。
オクタゴン中央はウスマン、エドワーズはアウトファイト。残り2分30秒、ウスマンの前進に対してサークリングをやめて両者非常に近い距離。ウスマンのテイクダウンに対してエドワーズの自信見て取れる。
足を止めてプレッシャーをかけるウスマンに対しエドワーズの強烈な左ミドル。ウスマンの体が一瞬折れる。劣勢のイメージを覆すようにウスマンが前にでて左右のストレート。やりすごすエドワーズ。
エドワーズの左ミドルが再びヒット、これはウスマンにとって嫌だろう。プレッシャーをかけるウスマンに対してエドワーズは左右にかわし時間をつぶした。1Rをとったとの判断か。
2R
ラウンド開始前にエドワーズに詰め寄るウスマン、エドワーズは棒立ちで開始する前に動くなと抗議。
試合開始、両者オクタゴン中央。エドワーズの左の前蹴りがウスマンの下腹部にあたるアクシデント。ローブローとなってしまったが、左ミドルと判別が難しい攻撃を出してきた。
ウスマンのパンチに対してエドワーズがサウスポーでショートストレートのカウンター。ウスマンは機に食わないか打ち合いを仕掛けるとエドワーズもフックで応戦。
ウスマンが長い右ストレートを伸ばす、素晴らしい単発でこれはエドワーズをさわる。同じような動きの流れで今度はウスマンが足をとりテイクダウン、グラウンドバックをとったようにも見えたが安定せず。両者立ち上がり離れるとエドワーズがお返しとばかりにダブルレッグへ。これは失敗。
打撃戦はエドワーズ優勢から現在五分か。ウスマンの右ストレートに対してエドワーズの左ミドル、どちらも優勢をとりづらい状況に相変わらずじりじりとした緊張感。金網につまるエドワーズにウスマンがストレートを伸ばすとエドワーズは左のフックで応戦。エドワーズのこの打ち返しのタイミングが絶妙でウスマンが詰められない展開、金網を背負いながら受けてたつようなエドワーズ。
3R
オーソドックスのウスマンに対してサウスポーのエドワーズ。じりじりとした展開は変わりないが、ウスマンがにゅっと長い腕を下方に伸ばすとシングルレッグを取ってしまう。簡単にテイクダウンが成功。しかし金網際まで移動したつエドワーズ。立ったもののバックについているウスマン、テイクダウンをトライするがエドワーズはここで金網をつよく2回グリップしてしまう。明らかな反則でハーブディーンはすかさず警告しエドワーズに減点を与えた。
ブレイクから再開。エドワーズに対し明確にポイントを失わせたウスマン、中央でどっしりと構える。心理的な余裕となっているか。エドワーズの左がまたもやインローに入ってしまいストップ。休憩ののち再開。
ウスマンはプレッシャーを強め、エドワーズが金網を背負う展開。ウスマンの強く見えにくい右に対し打ち合いを避けているエドワーズ、しかしかわりに左足で間接蹴りやミドルを強めている。クリンチからウスマンが右の拳を二発、離れ際にも大きな肘をからぶる。
4R
ウスマンのジャブに対してエドワーズもジャブを見せる。突き出たウスマンの左足にエドワーズが右足のロー、これは痛そうだ。ウスマンの追い足に陰りの予兆あり。エドワーズとしてはウスマンの脚がとまればハイを当てることをできるだろう。
エドワーズの左ミドルにウスマンの蹴りがかち合い両者ともに尻餅をつく、スクランブルをへてクリンチとなるがすぐに離れる。
ウスマンのプレッシャーに対してエドワーズの左右のロー、ジャブ、左フックのヒット率が上がりはじめた。アウトファイトが成立しつつあるか。
テイクダウンをトライするウスマンに対してエドワーズは両足を伸ばしするりと地面へ逃げる。なんというディフェンス。テイクダウンを許さない。足がおそくなったウスマンに対してエドワーズがパンチをまとめはじめる。
5R
ウスマンの前進に対してエドワーズはジャブをつきさし左ハイで下がらせる。ウスマンの足がきかないために空振りさえることは困難、ガードする。ウスマンのテイクダウンをさらに回避したエドワーズ、左ハイをさらに見せる。クリンチ戦でおとなしかったエドワーズだが強い肘も見せるようになっている、スタミナとの相談ができている証拠か。
ウスマンは組み付くがやはりエドワーズに逃げられてしまう。
残りは2分30秒、勝利が見えてきたかエドワーズ、アウトファイトを継続。ウスマンはどうしてもポイントが欲しい、近づくとエドワーズの足にしがみつく。ウスマンのクリンチに会場のブーイング。一度は失敗するも二度目はウスマン、力を振り絞るようにエドワーズを抱え上げる。しかしエドワーズはまたもや逃げる、地元からは歓声。
ウスマンは両手も振るうがさらにしがみつく。ウスマンも勝利に向けて攻めを続けたが、エドワーズも切れかけたスタミナを振り絞りパンチで迎え撃った。
判定2-0(48-46, 48-46, 47-47)で
レオン・エドワーズの勝利
エドワーズらしい秀逸な作戦勝ち。地元で勝利しロンドンのベルトを守り切った。
第14試合ライト級 3R 5分
(3.03)ジャスティン・ゲイジー vs. ハファエル・フィジエフ(1.42)
1R
サウスポーのフィジエフの左ミドルで開幕。フィジエフが右にスイッチするとゲイジーは必殺の右ロー、ヒットし会場が沸く。プレッシャーをかけるのがフィジエフ。いつも肩に力がはいっているゲイジーだが、リラックスをしているように見える。アウトファイトがプランか。
フィジエフが前足でインローを放つとゲイジーはすばやい左フックでカウンター。直線的にミドル→パンチと入るフィジエフに対して、ゲイジーは左右のステップを交えてステップイン、ディラショーを想起させる。ゲイジーがパワー勝負を避けているか。
展開はインサイドで回転の速いフィジエフに対して単発に近い打撃をブンと振るのがゲイジー。互いに当てているが、手数に比例し有効打もフィジエフが獲得する展開。
残り40秒でゲイジーがレベルチェンジ(タックル)を見せる。いい時間帯で見せたが成功せず。布石とするか? 残り20秒でさらにテイクダウンを見せるゲイジーにフィジエフは飛び膝を合わせる。タックルのちらつかせたお返しと言わんばかり、負けん気も一流のフィジエフ。
2R
フィジエフの右の前蹴りや左ミドルがゲイジーに当たっているように見える。パンチで戦いたいゲイジーにとって嫌な攻撃。フィジエフのステップインにタックルを合わせる素振りのゲイジーだが、フィジエフはステップインで再び飛び膝を見せる。ゲイジーがタックルを用意に出せなくなるような攻撃だ。密着戦はほとんどないが、フィジエフがゲイジーのボディに膝を叩き込むシーンも。
ゲイジーが状況を打開しなければならない展開。ゲイジーは距離こそとるものの、インサイドではぶんぶんと拳を振りまわすシーンが増える。真っ向勝負で打開しようということだろう、これはフィジエフの顔面を捉えており流血もみれる。ゲイジーはフットワークでコンタクトを回避しながら、より強い力でパンチを打ち込んでいるためにかなり出力があるようだ。気になるのは両者の残りのスタミナ。
3R
スイッチで翻弄するのはフィジエフ、打って変わって距離を取る。追いかけてきたゲイジーに対して非常に強く速い拳でカウンター。非常に動きがよい。ゲイジーが被弾すると後ろへ下がる。
ゲイジーも果敢に右左の拳を打ち込むがより元気に見えるのはフィジエフ、やや光明が消えかけているようにもみえるゲイジー。フィジエフの膝にゲイジーはキャッチを見せテイクダウンをする素振り。会場がわくが成功ならず。
残り二分、大きく息をしながらゲイジーがよりパンチを速める。出力しすぎたか、やや動きの落ちたフィジエフに対して鋭いジャブ。前に出てくるフィジエフに対して至近距離でゲイジーがアッパーを選択。これがよく当たっている、3発4発とフィジエフの頭が跳ね上がるシーン。フィジエフはこれが効いていないか前進前進。
残り10秒を切るとゲイジーは会心のテイクダウン。成功させて試合は終了。判定はいかに。
判定2-0(29-28, 29-28, 28-28)で
ジャスティン・ゲイジーの勝利
2,3Rの攻勢が正当に評価されて激闘を勝利したゲイジー。なんとゲイジーはこの試合のオッズ3倍を超えていました。
第13試合ウェルター級 3R 5分
(1.27)グンナー・ネルソン vs. ブライアン・バーバリーナ(3.95)
1R
サウスポーのバーバリーナに対し、往年のマクレガーのような同じみの構えオーソドックスのネルソン。バーバリーナの前進に対してかなりゆったりと長めに距離をとるネルソン。バーバリーナは前足のカーフを伸ばしより長い武器を選択。これを被弾するとネルソンがプレッシャーをかける展開に変化。地元といえるロンドンの会場からは大きな声援。
ネルソンは剛柔流らしく素早いステップインから右ストレートを伸ばすと組み付き。ネルソンの寝技が一流なのは間違いないがテイクダウンの強いバーバリーナをテイクダウンできるのだろうか。なんとクリンチから膝裏をクラッチすると、ネルソンがバーバリーナをリフトしスラムする。驚愕のテイクダウンに会場からも声援。
ネルソンはハーフガードを取ると非常に安定したトップ、ほぼ両手を自由に使える圧倒的なトップポジション。強力な肘を落とすと、バーバリーナがたまらずガードを上げる。この腕をすかさずつかむと素早くアームバーをセット。残り10秒でベストなチョイス。2秒となくバーバリーナはタップ。
1R 4分51秒 アームバーで
グンナー・ネルソンの一本勝利
このうえなくあざやかな試合。右ストレートから組みつくのも一回のトライ、組み付いてからテイクダウンするのも一回のトライ、パスガードも一回のトライ、アームバーの一回のトライ。完璧なゲームでした。
第12試合女子フライ級 3R 5分
(2.50)ジェニファー・マイア vs. ケイシー・オニール(1.57)
なんとWOWOWは現地からの映像が途絶えて2Rからの開始。
2R
オニールがプレッシャーをかけ、マイアが外をサークリングする展開。オニールの口元の出血からマイアが効果的にアウトファイトを行っていたことが伺える。マイアは頭を振りながら手を出し、自分のヒットのあとは打撃圏外への離脱を繰り返しているため、ほとんどオニールの打撃をもらっていない。対するオニールは頭が固定されておりガードも低いために、コンパクトで強いマイアの拳を継続的に被弾している状況だ。
このまま同じことを繰り返しても打開できないオニール、テイクダウンをトライするがマイアは組みも強い。どうするオニール。
3R
先ほどから同じ展開だが、オニールが打撃をより精査せんと努力している点がうかがえる。長い右ストレートから組み付きを見せるオニール、タイミングは悪くなかった。このテイクダウントライを活かして打撃を当てるしかないが、この展開を打開できるか。
2Rよりオニールはオーソドックスのマイアに対して、前足の左ハイがかするようにヒットさせている。これは効果的だが威力が不足しているために状況の打開にはならない。
基本的には2Rと同じ展開となった。そのままマイアがパンチでポイントアウト、最終的にオニールは鼻血を滴らせた。
判定3-0(30-27, 29-28, 29-28)で
ジェニファー・マイアの勝利
第11試合ミドル級 3R 5分
(1.39)マービン・ヴェットーリ vs. ローマン・ドリゼ(3.16)
1R
サウスポーはヴェットーリ、ローで距離を測るように先手を取っていく。ドリゼは速度で劣るか、相手の攻撃を受けながらどっしりと構える。体格で勝るドリゼが重い体をグイっと前進させると左右のフック、威力がありヴェットーリは打ち合うことをせず。ガードでやり過ごす。
ドリゼが自らオクタゴン中央に下がりリセット。ヴェットーリはローに加えパンチも増える、理由はドリゼがプレッシャーを強めパンチを出しはじめたかだであろう。
残り90秒でバッティング。ヴェットーリのステップインにドリゼが頭を下げたところヘッドバットのような形になった。効いたのはヴェットーリ、通常であれば脳震盪を起こしてもおかしくない衝突。まもなく再開、やや休憩が短い気もするがいかに。
よりプレッシャーをつよめるドリゼ。ガードワークを多用するヴェットーリに対し、その腕の上からたたきつけるように、体重を乗せた右フックで押し込む。ヴェットーリは効いているだろうか対処がよくない、大事にはいたらないが危機の一歩手前といったところ。会場から声があがる。
2R
立ち上がりはそこそこ慎重、しかしドリゼはプレッシャーを強めたままだ。ヴェットーリは(もしあったとするなら)バッティングのダメージも抜けたか、ジャブに力強さと鋭さが一層増した感。ミドルや左ストレートなどいくつかの攻撃でドリゼの前進に対処。対するドリゼは頭を下げて強い右を叩き込むことに集中しているようで、ほかの攻撃はあまり出さない。ヴェットーリがヘッドムーブで回避しない限りドリゼは強い右を振るだけでも戦えるだろう。
ドリゼは強い右をひたすらふっているが、打たれ強いヴェットーリを前に展開を進められない。ヴェットーリがこの状況に慣れたか、前足でのカーフキックも混ぜてヴェットーリが徐々にポイントを奪うゲームを作りつつあるか。
3R
よりプレッシャーをつよめるドリゼ。体が温まったかほぐれたか、ドリゼの動きは1Rよりも速い。ヴェットーリが前足のカーフ、ジャブ、左ストレート、左ミドルなど両手両足を使い強めの攻撃でドリゼに打ち込むのに対し、ドリゼは当たればKOかという右フックを叩き込む攻撃を繰り返す展開。有効打の多さではヴェットーリだが、ドリゼが明らかに前進しており、随所にダウンに結び付きそうなクリーンヒットを見せている。どちらが勝っているかただちに名言できない一進一退のバランス。両者レベルチェンジなどで展開を変化させるつもりはないよう、これで押し切るつもりらしい。
残り40秒でドリゼがシングルをとったが、やはり離す。両者同じ攻撃を続けて試合は終了。両手をあげるドリゼに対し首をふるヴェットーリ、対照的なふるまい。
判定3-0(29-28, 29-28, 30-27)で
の勝利
会場からはブーイング。有効打数をみればこの結果で正解ではあるが、UFCのジャッジはなんとも言えない。
プレリムカード
※アイキャッチはUFC公式サイトより引用