大会名:UFC 285: ジョーンズ vs. ガーン
開催日:2023年3月5日(日)(日本時間)
時間 :メイン 12:00 / プレリム 07:30開始(日本時間)
会場 :T-Mobile アリーナ ラスベガス
- 視聴方法
- ・YouTube(プレリムのみ)
・UFC Fight Pass(有料)
・WOWOW(有料)
試合順 | オッズ | カード | オッズ | 階級 | ||
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メインカード | ||||||
第14試合 | 1.65 | ジョン・ジョーンズ | vs. | シリル・ガーン | 2.35 | ヘビー級 |
第13試合 | 1.16 | ヴァレンティナ・シェフチェンコ | vs. | アレクサ・グラッソ | 5.50 | 女子フライ級 |
第12試合 | 4.75 | ジェフ・ニール | vs. | シャフカト・ラフモノフ | 1.20 | ウェルター級 |
第11試合 | 1.48 | マテウス・ガムロット | vs. | ジェイリン・ターナー | 2.80 | ライト級 |
第10試合 | 1.05 | ボー・ニッカル | vs. | ジェイミー・ピケット | 12.00 | ミドル級 |
プレリミナリーカード | ||||||
第9試合 | 1.59 | コーディ・ガーブラント | vs. | トレヴィン・ジョーンズ | 2.45 | バンタム級 |
第8試合 | 2.85 | デレク・ブランソン | vs. | ドリカス・デュ・プレシ | 1.45 | ミドル級 |
第7試合 | 2.00 | ヴィヴィアン・アラウージョ | vs. | アマンダ・ヒバス | 1.83 | 女子フライ級 |
第6試合 | 2.26 | ジュリアン・マルケス | vs. | マルク・アンドレ・バリオー | 1.68 | ミドル級 |
プレリミナリーカード | ||||||
第5試合 | 1.15 | イアン・ギャリー | vs. | ソン・ケナン | 5.75 | ウェルター級 |
第4試合 | 1.33 | キャメロン・サーイマン | vs. | マーナ・マルティネス | 3.50 | バンタム級 |
第3試合 | 3.25 | ジェシカ・ペネ | vs. | タバサ・リッチ | 1.38 | 女子ストロー級 |
第2試合 | 4.85 | デモン・ブラックシア | vs. | ファリド・バシャラート | 1.20 | バンタム級 |
第1試合 | 2.90 | エスタバン・リボヴィクス | vs. | ルイク・ラジャボフ | 1.44 | ライト級 |
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試合速報
メインカード
第14試合ヘビー級 5R 5分
(1.65)ジョン・ジョーンズ vs. シリル・ガーン(2.35)
1R
サウスポーのガーンに対し、ジョーンズは前足のカーフキック。ガーンはインローを返すがこれがジョーンズの下腹部へ。すぐに再開。ジョーンズは前手の左フック、後手の右ストレートと長い手を伸ばしていく。プレッシャーをかけるのがジョーンズ、ガーンはいつものように距離をとりアウトファイト。
バランスを崩したガーンに組み付くジョーンズ、スクランブルでポジションを作っていく。金網に背中を預けるガーンへジョーンズがギロチンをセット。なんとあっけなくガーンがタップ。
1R 2分4秒 ギロチンチョークで
ジョン・ジョーンズの勝利
ヘビー級初挑戦でそのまま王座戴冠。元暫定ヘビー級王者のシリル・ガーンを相手にもせず。なんと2分でひねりあげてしまった。ジョン・ジョーンズ、2020年2月8日から3年ぶりの試合は圧倒的な姿でカムバック。強いジョーンズが帰ってきた。
第13試合女子フライ級 5R 5分
(1.16)ヴァレンティナ・シェフチェンコ vs. アレクサ・グラッソ(5.50)
1R
サウスポーは王者シェフチェンコ。オーソドックスのハードパンチャーはメキシコのグラッソ、サウスポーにスイッチを見せる。グラッソ、前足のロー。シェフチェンコは余裕があるか、どっしりと構えるまさに横綱相撲のような組み立て。やや膠着した展開にシェフチェンコが大きな後ろ回し蹴り。
グラッソが左に構えてプレッシャーを強める。パンチで当てるために布石をまきたいとこだろう。ガードを固めて左ストレートで入ると王者の顔を捉える。よい手ごたえを感じただろうか。さらにアレクサはサウスポーから左右左とストレートを出すと王者の顔面を再び強くとらえる。大事には至っていないが、グラッソのパンチ力を考慮するにこれが続くとよくない。
シェフチェンコはミドルを差す。グラッソはすぐには入らずじっくり見ながら組み立てるつもりか。シェフチェンコのフロントキックをやり過ごすと、残り30秒ほどでグラッソがテイクダウンへ。これを狙っていたようだ。じりじりしたスタンディング戦においては判定のアクセントとなる非常に有効な攻撃。シェフチェンコは負けじとテイクダウンを返そうとする。
2R
様子を見ていたかと思ったシェフチェンコ、さっさとテイクダウンへ。簡単に成功してしまう。グラッソにとっては手痛い。グラウンドガードにいたシェフチェンコはトップキープかと思いきや機をうかがいあっという間にパスガード。サイドポジションへ。安定する前にグラッソが体をよじりポジションを壊そうとするが、シェフチェンコが抑え込む。しかしグラッソが再び暴れると今度はポジションを失ったのがシェフチェンコ、サイドポジションを安定させるにはグラッソに余力がありすぎたか。ふたたび打撃戦へ。
疲れているだろうグラッソがやや疲労で重そうな拳とともに前進。シェフチェンコは非常に速い右のジャブでアウトファイト。金網へ詰まったシェフチェンコに対し、左右の鋭いストレートを見せる。しかしシェフチェンコはここぞとばかりにカウンターのタックル。素晴らしいタイミングで王者がグラウンドトップを獲得。
3R
グラッソはシェフチェンコのテイクダウンへ対処しなければならないが、強打を当てるためには前に出る必要がある。これを両立させられるか。グラッソはジャブから丁寧に打っていく。テイクダウンされるリスクの少ない攻撃だ。グラッソは距離を測るようにじりじりと近づくと、右のアッパーから左ストレート。テイクダウンが怖いか、あと一歩浅い印象。しかしシェフチェンコが見せたテイクダウンへは対処し攻めを継続させることに成功。
グラッソはオーソドックスへ。オープンスタンスで右を当てたいか。しかしシェフチェンコがタックルを成功させる。グラッソがじりじりと積み重ねていた組み立てを帳消しにしてしまう王者。グラッソはボトムからこつこつとパンチを出して王者を休ませたくないか。シェフチェンコはこのポジションをゆっくり使いたいだろう、パスガードも急がない様子。パウンドも少なめだ。
レフェリーが膠着を見て取り立たせる、残りは一分。これはシェフチェンコにとっては納得しがたいレフェリングだろうが仕方ない。シェフチェンコはしょうがないとばかりにテイクダウンへ。これも成功させバックを獲得。ここから動きトップを取るが、グラッソがギロチンをセット。しかしラウンドは終了する。
4R
グラッソのワンツーの間にジャブを突き刺す王者。4Rにして両者はキビキビとした動き。テイクダウンへ行く王者へ今度はグラッソが防ぐ。さすがにここへきて簡単には取らせない。2,3Rでポイントを取られただろうグラッソにはあとがない。プレッシャーをかけるものの攻撃は慎重、手数は少ない。グラッソ、手を出すのなら必ず当ててリズムを作りたいだろう。
シェフチェンコはじりじりとした展開で打撃を散らす。ジャブを突き刺し、テイクダウンのカードをちらつかせて対抗。しかしグラッソはこのRは特に丁寧で集中が途切れない。テイクダウンは防げているものの、よいプレッシャーを掛けれているか。
シェフチェンコはバックスピンキック。これは悪手だったか、グラッソがさっと身をかわすと前に出て王者の背中に飛びつく。バックを獲得したかと思いきや、おぶさり、グラウンドに引きずりこみ、バックチョークをセットするまで矢のような速さ。気づくとシェフチェンコの首にグラッソの腕が食い込んでいる。これを外すのは困難か、グラッソが渾身の表情で締め上げると、バン、バン、と悔しさを振り絞るようなシェフチェンコのタップ。
レフェリーが試合をストップした。
4R 4分34秒 リアネイキッドチョークで
アレクサ・グラッソの勝利
新王者誕生。メキシコでは2人目、メキシカンの女性としては初の王者誕生。ワンチャンス=即勝利、王者のバックスピンキックを見たと思った次の瞬間には挑戦者が首を取りタップを奪っていた。MMAの醍醐味をそのまま試合にしたような素晴らしい逆転劇。
グラッソは回転技の得意なシェフチェンコに対し、この動きを入念に準備したという。練習を手伝ったパートナーに対し「あなたの勝利でもある」と感謝を示した。
第12試合ウェルター級 3R 5分
(4.75)ジェフ・ニール vs. シャフカト・ラフモノフ(1.20)
1R
サウスポーは体重超過のニール。プレッシャーをかけるのはラフモノフ、ローを出す。これに合わせてニールは組み付き。金網でケージレスリングを仕掛ける側がニール。ラフモノフが膝を突き刺すと離れる。
ラフモノフは非常にリラックスした素振り、ローやジャブ。ニールはペースをオーバーさせるように速いワンツー、これがラフモノフの顔面を捉える。ラフモノフがややペースをゆっくり組み立てすぎているか。ラフモノフはテイクダウンをトライするがニールのディフェンスがよく失敗。
ニールの左のハイがラフモノフのガード越しに頭を捉える。ラフモノフは打たれ強さを見せているが、今回はいつになく被弾が多い。ひきつづきラフモノフがプレッシャーをかけるものの、ニールのパンチの精度がよくラフモノフが被弾する。オープンスタンスで左ハイをもらいそうになったラフモノフだが、今度は自分から強烈な右ハイ。ニールのガードの上から通り越し、こめかみを捉え効かせる。ラフモノフはプレッシャーを強め、クリンチでは膝や強い肘、離れ際はパンチで追いかけニールを追い詰めていく。
残り10秒、ニールもパンチで応戦。
2R
ステップを踏みながらプレッシャーを強めるラフモノフ。先ほどからラフモノフのステップインに対してニールが頭を下げるためにバッティングが見受けられる。ラフモノフの顔面を痛打しているはずだが構うかといわんばかりに前進。飲み込んでしまうような勢いの前進。クリンチでは膝を突き刺し休ませない。
近距離でニールのパンチも生きている。右左とショートストレートを出すとラフモノフの頭が揺れる。ラフモノフは止まらなず、ニールからすると疲れる前にラフモノフに効かせたいところ。ニールは力を込めて右左とフックに体重を乗せる。これも被弾するラフモノフだが、にやりと笑い「こいよ」と迫る。
ラフモノフはとことん殴り合うつもりのようだ。上から下から、力のこもった右をニールに当てた。
3R
足を止めるニールに対してラフモノフがバックスピンキック。被弾するもニールもひるまず。アッパーとフックを強打するとラフモノフがはじめてふらふらと効いた様子。ニールは追撃を詰めるもラフモノフは5秒もすると立て直す。打たれ強さを証明し続けているが、被弾が多くダメージは蓄積するだろう。
ラフモノフも分が悪いとみたかテイクダウンへ。ニールはテイクダウンは許さない。身長で勝るラフモノフは膝を放つと離れた。ラフモノフのパンチがニールを捉えると、ニールが明らかに鈍り、下がる。ラフモノフは勝機と見たか、肘や拳を押し込むように打ち付ける。ニールは顔を上げるも鮮血に染まった顔。
消耗の見えるニールに対し、立ったまま横から肩を組むように首に手を回すラフモノフ。斜め後ろから絞り上げるように首を絞めると、たまらずニールがタップ。ラフモノフが手を離すと力なく崩れ落ちた。
3R 4分17秒 スタンディング・リアネイキッドチョークで
シャフカト・ラフモノフの一本勝ち
キャリアを17戦全勝、すべてが一本もしくはKOで飾っているラフモノフ。ややタフな乱打戦を強いられたが、ニール相手にも変わらない強さを証明。2023年3月5日時点でのウェルター級王者はレオン・エドワーズ、前王者カマル・ウスマンとの試合が決定している。両者の勝者へ挑戦するのは、カムザット・チマエフかシャフカト・ラフモノフかだろう。
第11試合ライト級 3R 5分
(1.48)マテウス・ガムロット vs. ジェイリン・ターナー(2.80)
1R
ターナーがサウスポー、タランチュラの異名よろしく非常に高い身長を有する。ガムロットもサウスポーへスイッチ、カーフキックで組み立てる。オクタゴンの中央を陣どるターナーに対してガムロットは外殻をぐるりと回るように距離を取る。
ターナーの虚をつくようにガムロットがダブルレッグへ。尻餅をつくものの背中をつけないターナー。ガムロットはクラッチを外さず、腰に手をやり背中をつけさせる作業へ。しかしターナーは落ち着いて立ち上がる、長い四肢が有利に働いたか。クリンチが継続。ターナーは首相撲から素早い膝からワンツー、これが当たる。下がるガムロット。
離れた位置からターナーがワンツーで入るとこれも当たる。腰を落とすガムロット、自らタックルへ行ったか判別できなかったが距離を詰めたターナーへ組み付きトップを取る。ガムロットがグラウンドトップを取り安定したかと思ったがターナーがまたもや立ち上がる。
2R
グラウンドで組み立てきれななかったガムロット、何を用意するか。ターナーのミドル。速度はそこまでないもののガムロットのブロックの上から大きな破裂音、威力が伺える。サウスポーから引き続きプレッシャーをかけるのがターナー。ガムロットはサークリングしながらローやパンチで応戦するが、どこかでテイクダウンしたいところだろう。
ガムロットはじりじりしたプレッシャーに素早くパンチを出すとすぐにエスケープするヒット&アウェイ。しかしボクシングと違いクリンチのあるMMAではプレッシャーに持続的にさらされなければならないのがアウトファイトの難しいところ。ターナーのワンツーが当たりガムロットがまたもや崩れるようにタックルへ。しかしこれも立たれてしまう。
プレッシャーをかけ続けるガムロットにターナーがプレッシャーをさらに強めたようだ。しかしガムロットはあきらめずにテイクダウントライ。これは成功。サイドハーフトップで、今度こそガムロットが安定したポジションを獲得した。ガムロットは安定したグラウンドコントロールから細かく右のパウンドを連打。暴れるターナーを抑えこみながら殴り続けた。
3R
善戦しているターナーサイドのコーチが負けているぞと発破をかけたようだ。ターナーがやはり前に出る。しかしターナーの気迫をつぶすかのようなガムロットのテイクダウン。背中をつけると絶体絶命のターナー、1Rと同様どうにか尻餅の状態で耐える。ガムロットはしつこく組み立てるが、ターナーは立ち上がる。
クリンチから左右に振りテイクダウン、後方への投げを狙うガムロット。うまく相手の重心を動かせなかっただろう、安定せず両者たちあがりクリンチを継続。両脇を差しているガムロットだが、膠着が続いたところレフェリーがブレイクを命じる。
ガムロットはポイントで勝っているという判断か、歩くように距離を取る。ターナーは口をあけながらもプレッシャーをかけ、左ミドル、左のニーを出していく。ガムロットの二度のテイクダウンを防いだターナーだが、ガムロットはクリンチからしつこくテイクダウンを仕掛ける。残り時間は30秒ほど、オフェンスレスリングで相手の攻撃機会を奪える算段だろう。残り10秒でテイクダウンからトップを取ったターナー、少しのパウンドを落とすことに成功。
判定2-1(29-28, 28-29, 30-27)スプリットで
マテウス・ガムロットの勝利
堀口恭司と同じATT所属、期待のプロスペクト・グラップラーのガムロットだが、苦戦をしながら勝利を拾った。10日前のオファーかつ相手も非常に厄介なターナーだったがきっちり勝利を収めるところがさすがといったところ。ラスベガスの観客へ向けて「ポーランドから来たガムロットだ」とマイクできっちり名を名乗る。
試合後はひとまず家族を旅行に連れていくとのこと。
第10試合ミドル級 3R 5分
(1.05)ボー・ニッカル vs. ジェイミー・ピケット(12.00)
1R
サウスポーはピケット。非常に長いリーチ。組み付きからテイクダウンを狙うのはニッカル。相手を投げ飛ばし、飛びつくとアナコンダをセット。これをすぐに外しバックのポジションを獲得。ニッカルはそのままチョークを狙うがこれは入らず、フェイスロックに変化するもこれもリセット。そのまま肩固めをセットしたニッカル、サイドハーフトップから体重を掛ける。残りは3分。一拍ののち再度体重をかけサイドハーフのまま肩固めを極めにかかる。ニッカルが横にそれてた体をピケットの上に乗せマウントの状態になるとすぐにピケットがタップ。
1R 2分54秒 肩固めで
ボー・ニッカルの勝利
レスリング全米王者のニッカルがMMA3勝無敗のままUFCデビュー。4連勝目を飾ったニッカルは王者を目指すと宣言し、オクタゴンを後にした。
プレリムカード
第9試合バンタム級 3R 5分
(1.59)コーディ・ガーブラント vs. トレヴィン・ジョーンズ(2.45)
1R
サウスポーはジョーンズ。ミドルキックはガーブラント。すくい蹴りのようにしゃがみながらカーフキックを放つガーブラント。ガーブラントは耐久性に不安があり、ジョーンズからすればガーブラントに強打があるだけに両者は慎重。ジョーンズの左ミドルをブロックしたガーブラントがにやりと笑う。再び見せたジョーンズの左の蹴りに対して打ち下ろすようなガーブラントの右。さらにガーブラントは遠い距離から右のボディストレート。
ガーブラントが間合を把握したか、ジョーンズの打撃がガーブラントに届かなくなる。ガーブラントのじりじりとした距離設定に両者は引き続き手が出ない。残り時間が短くなるとジョーンズがプレッシャーを強める。ガーブラントはこれをやりすごすとコサックダンスのような動き。余裕があるようだが。
2R
ガーブラントのロー、キャッチするジョーンズ。そのままパンチを振るうジョーンズに対しガーブラントがきれいなダブルレッグ。トップを取るも離れる。ガーブラントのローキックに前に出たジョーンズ、ガーブラントは密着したためそのままテイクダウン。ジョーンズはギロチンをセットしたがガーブラントは外す。ガードトップはガーブラント。
ジョーンズは足をガーブラントの腹に入れ突き放すも、その動きに合わせガーブラントがバックを取る。よいムーブ。残り1分で離れる。
ガーブラントはサークリングで距離を外すものの、やや近距離を嫌がっているようにも見える。よくない雰囲気を感じているか。対するジョーンズは殴らずにテイクダウントライ。これは失敗。
3R
やや足取りが重いかガーブラント、消耗が見え隠れする。両者の前進がかち合い、ガーブラントの右に対してジョーンズの左。ジョーンズの左ハイは空を切ったものの、会場からやや驚きの声。手数の少ない展開に会場がブーイング。ガーブラントが反応したか、先に見せたコサックダンスのような動き。
前に出ながらも入りすぎずプレッシャーをかけ続けるジョーンズ。ガーブラントのカウンターを警戒しているか。対するガーブラントも手は出ていない。ガーブラントの右はジョーンズがガード。ジョーンズの右をダッキングでかわすガーブラント。
ジョーンズのパンチがガーブラントの顔を捉えたか、展開は進展せず。ジョーンズはいけると踏んだか、プレッシャーを強めたあとに手を出し始める。クリンチへ突入するとジョーンズがテイクダウン。残りは60秒を切っているためジョーンズは決めてしまわないと負ける可能性が高いが。
ジョーンズのパウンドがガーブラントを捉えたが、試合は終了。
判定3-0(29-28, 29-28, 29-28)で
コーディ・ガーブラントの勝利
再起戦を勝利で飾ったガーブラントだが、王者戴冠時のパフォーマンスは過去になってしまうか。暗雲を払拭するに十分とは言えなかったが、次につなげたということは確かだ。
第8試合ミドル級 3R 5分
(2.85)デレク・ブランソン vs. ドリカス・デュ・プレシ(1.45)
1R
サウスポーはブランソン。左ミドルを一発。プレシは非常に速い前足のカーフキック。プレシの前足のミドルをブランソンががっちりキャッチ、テイクダウンを成功させるとサイドトップを獲得。残り時間は4分強とたっぷり。
ブランソンはプレシの首の位置、かなり高い位置で抑えこんでいる。プレシが暴れてサイドハーフへ。プレシとの隙間を作りブランソンがギロチンをセット、狙いはよかったように見えたがこれは抜けてブランソンはポジションを失う。プレシが今度はガードトップを獲得。
ブランソンはバタフライガードを駆使し、足を取る。プレシは自分もブランソンの足をとり足関の取り合いでディフェンス。しかしスクランブルでバックポジションを獲得したのはブランソン。立ち上がるプレシを追いかけて強打を打ち込むブランソン。動きの鈍いプレシに対してブランソンの左がクリーンヒット、ふらつくプレシを捕まえサイドハーフトップを獲得。残りは30秒。しかしプレシが立ち上がりラウンドは終了。
2R
ラリアットのように体を預けるブランソンのパンチ。プレシも負けじと体を預けるようなパンチを打つ。プレシは肩で息をしている、1Rでかなり削られたか。それでも大振りを止めないプレシ、酸欠の可能性がある。それでもかまわず前に出るのがプレシ、ブランソンも消耗していたか、プレシの大きなパンチを被弾。ブランソンの打ち返すパンチも強打だが体が流れている。
両者かなりハイペースな試合をしていたよう。
ブランソンはプレシのカーフをキャッチ、狙いがよかったがテイクダウンは成功ならず。プレシは肩で息をしながらも前進、強打を狙って放っている。かなり粗い試合になってきた。前に出て殴るプレシにブランソンも打ち返し、これが当たる。
プレシはプレッシャーをかけるとブランソンの足を取る。しかしブランソンは立ち上がる。手の出ないブランソンへプレシが強い左右のパンチをブン、ブン、と一発ずつ当てていく。ブランソンは殴られながらも笑顔を見せるが、被弾が増えとうとうダウン。しかし残りは10秒、2Rが終了する。両者15分の試合が終わったかのように疲れているような姿。
ブランソンは立ち上がれず、インターバルを前にブランソン陣営のセコンドがタオルを投げた。
2R 終了時点 ブランソンの棄権により
ドリカス・デュ・プレシの勝利
39歳のブランソンが力を出し切るも負け。タフな試合をプレシが制した。
第7試合女子フライ級
(2.00)ヴィヴィアン・アラウージョ vs. アマンダ・ヒバス(1.83)
1R
きびきびとステップを踏むヒバスはサウスポー。プレッシャーをかけるのはアラウージョ、ジャブが突き刺さる。アラウージョもスイッチでサウスポーを見せる。ヒバスのテイクダウンに対しアラウージョは素早くギロチンをセット。しっかりめにキャッチはできてるが隙間がある。ヒバスがこれを外しトップを獲得、すぐにパスをしハーフガードへ。
潜ろうとするアラウージョの首を抱えるヒバス、殴ることはできないが腕がらみを狙えるポジション。アラウージョがどうにか体を起こし正座のような姿勢に。ヒバスは脇を抱えるが立たれてしまう。
すぐにプレッシャーをかけるアラウージョ、しかし突き放すように手を出すヒバスのパンチがアラウージョに当たっている。アラウージョはうるさいパンチに対しどっしり構え、右の強打を打ち抜いていく。強打を狙っていたようで、被弾したヒバスはぴょんぴょんと体制を立て直す姿。立て直したあとのヒバスに対してもさらにアラウージョは大きな右を当てた。
2R
プレッシャーをかけるアラウージョにヒバスが槍のようなジャブ。これが当たりヒバスが効く、先と違う展開。思わず尻餅をついたアラウージョに対してヒバスはハーフガードのトップを獲得。ヒバスのグラウンドトップのプレッシャーはアラウージョにとってピンチだろう。
ヒバスはアラウージョの頭を腕で抱え、肩固めのプレッシャーで殴りながらパスガードを同時に狙う。アラウージョはヒバスのセットを逃れるためにヒバスの顎の前に必死で肘をねじ込むが、ヒバスの攻勢を終えることはできないだろう。この体制が続くとアラウージョが徐々に消耗するはず。残り90秒、とうとうパスガードでヒバスがマウント。アラウージョが暴れるもサイドから殴り、スクランブルからバックへ。
アラウージョはヒバスが自分の胴体へ足をフックすることをかろうじて拒否、しかし片足はアラウージョの胴から足にかけてまきついており、ヒバスはポジションを安定させる。バックから殴りラウンドが終了する。
3R
重要な最終ラウンド、前に出るのはアラウージョ。先の被弾があるものの、気持ちの強さを見せる。ヒバスは比較的のびのびと自分のペースで動いているように見え、右ストレートや左フックによく力がこもっている。アラウージョは下がらないがヒバスの手数の前に自身の手が出ず強打を発揮できない。ヒバスはバックスピンキックも見せ、相手の注意を散らす。
アラウージョは被弾が続く。下がりはしないが歯を食いしばる姿。糸口が見えないか。手を出せば当たらないこともないが、ヒバスの拳が先に当たる状況。ヒバスはニータップのように膝を抱えてテイクダウン。大きな成功だが、ヒバスはテイクダウンされながらアームバーをセット。これはキャッチできているが、ヒバスがキャッチされている腕の方向へ肩と体を入れ込みディフェンス。アラウージョはアームバーで組み立てきれないと思ったか、トライアングルへ素早く変化。しかしこの一瞬の変化を逃さずヒバスがエスケープ。
残り時間はヒバスが勢いよくパウンドを落として試合が終了。
判定3-0(29-27, 30-26, 30-27)で
アマンダ・ヒバスの判定勝利
36歳のアラウージョ、今回のタイトル挑戦者のアレクサ・グラッソに負けたあとの連敗。今後のチャンスがまた遠のいた。ヒバスは笑顔で飛び跳ね勝利を喜んだ。
第6試合ミドル級 3R 5分
(2.26)ジュリアン・マルケス vs. マルク・アンドレ・バリオー(1.68)
1R
両者オーソドックス。両者強いジャブでけん制。カーフキックはマルケス。プレッシャーは互角、両者中央。お互い強打を警戒、無茶な入り方はしない組み立て。マルケスが待ちながら強打で応戦、プレッシャーを強めはじめる。スイッチからのミドルを混ぜるマルケス。バリオーもスイッチを見せるシーン。
マルケスが徐々にバリオーを金網に追い詰めるシーンが増える。マルケスの右がバリオーを捉える。インサイドでのパンチでマルケスが有利を獲得しているようだ。バリオーはなるべく距離を取りたいところだが、そこまでパンチに伸びがあるわけではない。
マルケスのステップイン・ワンツーがバリオーの顎にヒット。展開の打開を求められるのはバリオーとなった。
2R
互いのジャブが交差。1Rととってかわりバリオーがプレッシャーを強める。バリオーの何がかわったというわけではないのだが、マルケスの動きが落ちているか。マルケスは自身のジャブで体が流れるシーン、ややスタミナで後れを取っているか。
自分のターンとばかりにバリオーが前進。マルケスが一生懸命手を出してくれるので、消耗させることができるだろう。マルケスはたまらずテイクダウンへいくがバリオーはしっかりディフェンス。マルケスは力を込めて殴り返すが体が流れ、バリオーのパンチに押し込まれていく。
金網際に詰めたバリオーが亀になるマルケスにアッパーを連打。強いパンチだがマルケスはどうにか致命傷を回避してるように見える。マルケスのマウスピースが吹き飛ぶ。ラッシュは1分以上に及ぶがレフェリーは止めず、決定打がないのは確か。マルケスはこれをしのげはチャンスがありそうだが、バリオーは止まらず。より力を込めてガードの隙間からマルケスを殴り続けるとさすがにレフェリーも試合をストップした。
2R 4分12秒 パンチラッシュで
マルク・アンドレ・バリオーのTKO勝利
バリオーは2Rだけで約100発近いパンチを打ち込んだ。豊富なスタミナとハートを証明した。
第5試合ウェルター級 3R 5分
(1.15)イアン・ギャリー vs. ソン・ケナン(5.75)
1R
ギャリーのジャブが鋭く、ケナンが下がる。手数は両者少ない。ギャリーはカーフキックを当てにいく。鋭いワンツーはギャリー。ケナンはギャリーの攻撃を警戒、攻撃を出すも当たらずはや困窮気味。ケナンの前足のインローすらカットされる。
ギャリーのジャブが槍のように突き刺さる。ジャブを警戒したいところだが、ギャリーは強いカーフも散らす。これもかなり痛烈に見える。手が出ないケナンにギャリーもじっくり組み立てているが・・・。ギャリーのボディにケナンの左フック。ギャリーやや不用意だったか、これがまともにギャリーの顔面を捉えギャリーはダウン。ここぞとケナンが詰める。残り30秒グラウンドからはエスケープしたクリンチが続く。クリンチから離れてもやや動きが鈍いギャリー。1R終了。一方的な展開から流れが変わる兆し。
2R
ギャリーに若干の焦りが見えるか、手を出さないどっしりとしたプレッシャーに陰り。ケナンがジャブを返せている。ギャリーが前足のインローを放つとケナンの下腹部に当たる。すぐに再開。
ギャリーのカーフにケナンが右を合わせ始める、一度パンチを被弾したギャリーにとっては好ましくないパンチだろう。ギャリーはパンチを控え、左右のローで組み立て。ジャブは相変わらずいい武器にはなっているギャリー。懸案も攻勢に兆しが見えたものの、手数が徐々に減り押し込まれていく。
ギャリーのパンチが当たるとギャリーが詰め、左右のパンチ。ケナンは先ほどダウンを奪った鋭く強い左フックを数発振って応戦するが、ギャリーはこれを警戒。ラッシュのさなかにスウェーで回避する姿。
手数の少ないケナンに対しギャリーはボディを散らし崩しを入れるが、先ほどは不用意なボディのために左フックを被弾してしまった。ギャリーは右の膝や右ハイも見せる。ジャブやローで組み立てつつ、機を見て強い右をいれていく。ギャリーが主導権を取り返し立て直したか。
3R
両者ハグ、両手を頭上で叩き再度タッチハンドで開戦。ケナンやや思い切ったかのように前進と手数を増やす。しかしギャリーに対処されるとこれは続かない。ケナンが下がりじりじりとギャリーがジャブを差す展開に。ケナンは頭を下げてギャンブルを仕掛けるような左のフック、劣勢の状態では悪くないだろう。
しかしギャリーはリズムに乗るばかり、ジャブへの対処ができずいよいよ右ストレートや左右のボディへ有効な反撃も用意できない。ケナンはかなり一方的に打たれる展開。残り1分を切るとギャリーの勢いはいよいよラッシュへ。飛び膝で近づくと、アッパーから左右のパンチをまとめるギャリー。ケナンがうずくまるとレフェリーが試合を止めた。
3R 4分22秒 パンチラッシュで
イアン・ギャリーのTKO勝利
勝利したギャリーはマクレガーウォークでオクタゴンを闊歩。無敗のまま連勝をまたひとつ伸ばした。
第4試合バンタム級 3R 5分
(1.33)キャメロン・サーイマン vs. マーナ・マルティネス(3.50)
1R
サウスポーはサーイマン。サーイマンは左足で前蹴り、ハイキックと出していく。マルティネスはカーフキックとパンチのプレッシャーで前にじりじりと詰めていく。マルティネスはワンツースリーフォーのフックを下下上上と連打。
サーイマンが攻勢を強める。カーフキックが非常に鋭いが、パンチで攻めるとマルティネスの左フックのカウンターが非常によい。サウスポーにスイッチしたマルティネスにサーイマンの右足のローが下腹部に当たってしまう。1分中断ののち再開。
サーイマンの非常に強いミドル。マルティネスが一瞬動きを止める。一拍ののち、マルティネスはパンチで前に出る。キックのサーイマン、パンチのマルティネスの構図が出来上がったか。ここでサーイマンが今度は左足でインローを放つと、これも強くマルティネスの下腹部に当たってしまう。不注意なインローだが、展開が非常にハイペースでサーイマンもやや焦ってはいるか。1ポイントの減点がサーイマンに与えられるがこれはしょうがない。
残り90秒で再開。サーイマンはさすがにローを自粛しているか、パンチで応戦。手数ではサーイマンが上回っているが、要所でパンチを当てているのはマルティネス、証拠にマルティネスの顔はきれいだがサーイマンは鼻から出血。残り10秒、サーイマンのパンチが一発マルティネスの側頭部を捉えるシーンも。
2R
サーイマンの左ミドルが相変わらずさえている。しかしマルティネスは前に出ることでパンチの展開に持ち込もうとする。サーイマン、マルティネスのパンチにローで応戦したいがインローは依然と自重。しかし外からカーフを捉えており、ややマルティネスの足が鈍っているようにも見える。
サーイマンのパンチに対してマルティネスは低い軌道から顎を狙うフック。これが非常に鋭く、サーイマンは見えないようだ。必ずしも当たる位置にいるわけではないので、サーイマンにとってまだ重大な問題にはつながっていない。
残り2分30秒。ハイペースな打撃戦がようやくひとつペースダウンか。足にきたか、やや足の止まりがちなマルティネスに対し、サーイマンの前手の強い右フック。これがマルティネスの顔面を捉えダウン。サーイマンはグラウンドへ追いかけ、ガードトップを獲得。マルティネスよく動いてはいるが、サーイマンは立たせず肘を打ち込んでいる。マルティネスはトライアングルを狙うがこれをパスしサーイマンがサイドハーフへ。肘が狙いやすいか、かなり強くマルティネスの顔面を捉えた。
3R
サウスポーに構えるマルティネスがプレッシャーを強める。オープンスタンスより距離を詰めやすいだろう、しかしローを狙われると思ったかマルティネスはオーソドックスへ戻す。前に出る勢いの衰えたマルティネスに対して、サーイマンが出入りで組み立てやすそうだ。ローやミドルで入り、パンチでも入れる状態。マルティネスはパンチに関しては打ち返せるが、足が利かずに蹴りとパンチの二択を迫られる状況。パンチの被弾が増える。
ここでアイポークがあったよう。ドクターチェック。2分の中断ののち再開。
やや休んだかマルティネス、意を決したように前に出る。攻勢を取り戻しつつあったが、サーイマンがテイクダウンを成功させる。2Rで状況がよかったために同じ展開が期待できるか。残り90秒、ハンマーパンチや肘を打ち込む。残り10秒で立ち上がる。打ち合いでなんとマルティネスがサーイマンからダウンを奪うがサーイマンが立ち上がり試合終了。
判定2-0(29-26, 28-27, 28-28)で
キャメロン・サーイマンの判定勝ち
ローブローの減点はあったものの、ポイントを奪い勝利。
第3試合女子ストロー級 3R 5分
(3.25)ジェシカ・ペネ vs. タバサ・リッチ(1.38)
1R
元気よく飛び出したのはリッチ。ワンツースリーフォーと手を出すとすぐにテイクダウン。ガードトップを取るがリッチは自分から立ち上がってしまう。猪木-アリ状態からローをいくつか出すとスクランブルを経てペネが立ち上がる。
ペネは長いリーチを活かし打撃を出すが、リッチは小刻みに動きながら速いパンチで打ち返し。クリンチから足を刈ってテイクダウン。リッチは元柔道家らしい動き。ガードトップへついたリッチ。ボトムから足の利くペネ、トライアングルのプレッシャーを感じたかリッチがやはり立ち上がる。ローをいくつか蹴ると足をかわしてサイドへ。グラウンドよりもスタンディングからパスガードを狙っていた模様。しかしガードへ戻されてしまう。
リッチのパウンドを耐えながらペネはストレートレッグバーを狙い足をキャッチしようとする。しかしこれはかわされてしまう。
2R
リッチのローにペネがワンツーを合わせる。ペネのストレートはリッチに十分に届いている。リッチはテイクダウンを成功させられるので、いつテイクダウンにいくかという組み立て。先に組み付くのはペネ、しかしリッチは払い腰のように投げるとペネの体が空中を舞いテイクダウンされてしまう。柔道なら一本だろう見事な投げに会場から大きな歓声。
リッチはやはり立ち上がり立った状態から組み立てる。今回もさっとサイドにつくとポジションを奪い返そうと動くペネの動きに合わせ、アームバーをキャッチ。力強く確実に腕を伸ばすとペネがタップ。
2R 2分14秒 アームバーで
タバサ・リッチの一本勝ち
素晴らしい投げと素早い腕十字で、柔道家らしい強さを見せた。
第2試合バンタム級 3R 5分
(4.85)デモン・ブラックシア vs. ファリド・バシャラート(1.20)
1R
ブラックシアの飛び蹴りからスタート。被弾はなし。距離を取るバシャラートはカーフとパンチで組み立て。ブラックシアは追いかけるように足を伸ばしてフロントキック、カーフキックで入る。ステップインから出てくるのはキックのほかに速い左フックなども。
バシャラートのキックをブラックシアがキャッチ、かなりしっかりホールドし足を払うがバシャラートが素晴らしいバランスを見せディフェンス。お返しするようにバシャラートがすばやくシングルをキャッチ、180度下方へ振り回すとテイクダウン成功。ガードトップへつくバシャラート。バシャラートのパスガードにあわせブラックシアもディフェンスするがサイドへ。しかし安定せずブラックシアがエスケープ。
サウスポーにスイッチし左ミドルを見せるバシャラート。リーチの長いブラックシアに対して軽やかにステップを踏み外殻から打撃戦。進展せず持ち越し。
2R
バシャラートの距離感がよく被弾を許さない。バシャラートは要所でジャブをボディや顔面に突き刺す。ブラックシアは思い切ったダブルレッグ、これは素晴らしいタイミングだったがバシャラートが体をよじり回避されてしまう。
スタンディングではバシャラートがかなり手堅い、ブラックシアが糸口をつかめずにいるが勢いはまだまだある。体ごと捕まえてやるという腹づもりか、ブラックシアが再びテイクダウンへ。非常に勢いがよく一気にバックポジションを獲得したブラックシア。バシャラートがはじめて明確な劣勢を見せる。しかし着実に危なげなくエスケープしたバシャラート。スタンディングへ。
お返しと言わんばかりにすぐにバシャラートが低空タックル。非常に速く簡単にガードトップを獲得。ブラックシアはやや観念したようにおとなしくグラウンドボトムに落ち着いているよう。このラウンドはポイントを取れないと踏んだか、トーンダウンしながら迎えるよう。
対するバシャラートはおとなしいブラックシアに対してパウンドを落とした。
3R
思い切りがよいか、打って変わってブラックシアの長いワンツーがよく当たっている。バシャラートは被弾しながらも相手をよく見て対処に励む。クリンチでは足払いを見せるバシャラート。今度もテイクダウンを成功させ、サイドハーフについたバシャラート。金網際なのでエスケープが早そうではあるがいかに。
ブラックシアはどうにか背を金網に預けて座るが、やや消耗が見えるか。バシャラートは両足をぐいと引っ張るとブラックシアの背を再びマットにつける。この時間でこのムーブ、余力がありそうだ。しかし沈黙をやぶるように突如体を跳ね上げブラックシアがエスケープ。機をうかがっていたか。
残り90秒、ラストチャンスとばかりにブラックシアがパンチで攻勢へ。被弾するバシャラート、一瞬腰が落ちるようなそぶりも見せるが持ち直しテイクダウンへ。これも成功させハーフガード、残り50秒。バシャラートは無理をせずガードに戻す、トップキープを優先させたか。しかしここでトライアングルをセットしたのはブラックシア、素晴らしい逆転狙い。かなり深くセットしたが、バシャラートに余力があり首も腕もどうにかよじって外す。試合終了。
判定3-0(29-28, 29-28, 29-28)で
ファリド・バシャラートの勝利
いい試合だった。
第1試合ライト級 3R 5分
(2.90)エスタバン・リボヴィクス vs. ルイク・ラジャボフ(1.44)
1R
すぐにラジャボフが右のオーバーハンドを打つとリボヴィクスが被弾しダウン。ラジャボフはグラウンドに追いかけるが、エスケープ。立ち上がったあとも距離が近く、ラジャボフの右が当たっている。リボヴィクスも左フックで応戦するが、ラジャボフはダブルレッグへ。リボヴィクスはテイクダウンされながらアームロックをキャッチ。これが機能しエスケープにつながった。ここまでで2分間。
両者ややペースダウンするも相変わらず距離が近くパンチの届く距離。ラジャボフが再度テイクダウンへ。リボヴィクスは腕がらみを狙うが今度はキャッチさせずにバックにつく。正座の姿勢のリボヴィクスはたまらず背中をつけてグラウンド状態へ。ハーフサイドから殴るのはラジャボフ。パウンドが当たっているためリボヴィクスは後ろを向く、これが功を奏しすぐに立ち上がる。スクランブルののちブレイク。
リボヴィクスがサウスポーにスイッチしながらプレッシャーをかける。打撃の展開は進展せず持ち越し。
2R
リボヴィクスがワンツースリーとパンチ。スタンディングで攻勢に出られるかというところ、ラジャボフがテイクダウン。7回のテイクダウントライで6回の成功とのアナウンス。かなり回数が多い。これはリボヴィクスが比較的はやめに立てていることを示しているが、テイクダウンディフェンスが悪いことも同時に表している。今回もやはりすみやかに立ち上がる。
リボヴィクスはエスケープする自信があるからか、打撃の思い切りがよい。しかしラジャボフもテイクダウンが成功するためのびのびとテイクアウンにいく。ラジャボフがテイクダウンを成功させるもまたも立ち上がる。
ここから打撃戦。リボヴィクスがサウスポーでパンチを当てていくが、ラジャボフもステップを踏みながら打撃につきあったかと思うと再度テイクダウン。「打撃 → テイクダウン → 立ち上がる」のループとなりそうだ。この展開が続くとき、ラジャボフものほうがガスの消耗は激しそうではある。
リボヴィクスが肩で息をするラジャボフに強いボディを放つとラジャボフがうずくまる素振り。リボヴィクスはパンチをまとめるが、うずくまったラジャボフがどうにか立ち上がった。
3R
パンチで前にでるリボヴィクスに対し、ラジャボフがテイクダウンではなく今度は強打で応戦。面を食らったか、リボヴィクスが右のオーバーハンドを被弾。腰がかくっと落ちかけるが、ラジャボフの追撃をどうにかしのいだ。ラジャボフも覚悟を決めたか、両者は打ち合いへ。90秒経過でラジャボフがテイクダウンへ。安定すれば大きな成功だが、すぐに立ち上がられてしまうとガスの消耗につながるが。
サイドにパスガードするラジャボフに合わせ、リボヴィクスがアームロックをまたキャッチする。このキャッチによりリボヴィクスがバックポジション → マウントポジションを獲得。しかしラジャボフが暴れてスタンディングへ。しかしすぐにラジャボフがテイクダウンにいき、2回目のテイクダウントライでグラウンドへ。状況がとにかく落ち着かない試合。両者スクランブルを経て立ち上がる。
ラジャボフが疲れたか、リボヴィクスが前に出て左右のフックを上下に打ち込む。ラジャボフは被弾しながらも耐え、機を見てテイクダウンへ。これも安定せずもみ合いながら試合は終了。
判定3-0(29-28, 29-28, 29-28)で
ルイク・ラジャボフの勝利
※アイキャッチはUFC公式サイトより引用