「寝技なら誰にも負けない」22歳の若さで、そう豪語してみせる1人のファイターが今、日本のフェザー級で旋風を巻き起こしている。
彼の名は山本空良。北海道で生まれた山本はこれまで、巧みなグラウンドコントロールを武器に勝利を量産。“北斗のグラップラー”という異名を引っ提げて、RIZINの舞台へと若くして駆け上がってきた。
そんな山本の強さを支えているのは、紛れもなく父・山本喧一の存在だ。かつてPRIDEやUFCで活躍した父は、自分を超えるファイターを育てるべく、息子に厳しい指導を与えてきた。そして山本自身も父の期待に応え、二人三脚でスターへの道を歩んできた。
今回の記事では、そんな山本の生い立ちから、格闘家としての歩み、そして今後の展望について詳しく紹介する。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
まずは、プロフィールから見ていこう。
山本空良のプロフィール
名前 : 山本空良
生年月日 : 2000年10月29日
出身地 : 北海道札幌市
身長 : 180cm
体重 : 66.0kg
戦績 : 17戦 12勝(3KO) 5敗
階級 : フェザー級
所属 : パワーオブドリームジム
獲得タイトル : Fighting NEXUS初代フェザー級王者
入場曲 : The Phoenix (sped up version)
バックボーン : 総合格闘技
公式HP : −
Twitter : −
Instagram : −
YouTube : −
アパレル : −
ファンクラブ : −
格闘技の申し子、総合格闘家へ
MMAの才能に溢れた、北海道の少年
北海道札幌市で生まれた山本は、小学5年生の時にはすでに、父親が経営するジムでMMAの練習を始めていた。
山本空良の父・山本喧一は、2000年代の格闘技界を席巻した伝説のファイター。 リングスやPRIDEを主戦場としていた山本喧一は、1999年にUFC主催のミドル級トーナメントに参戦すると、見事に優勝。一躍、スター選手の仲間入りを果たした。そして山本喧一は、引退を機に地元・北海道で自身のジム「POWER OF DREAM」を立ち上げ、後進の育成に励んでいた。
そんな山本喧一の遺伝子を受け継ぐ山本空良(以下、山本と表記)は、小学生ながら父のジムへ通い詰め、MMAの基礎を体に叩き込んでいた。小学校卒業時には、山本は卒業文集に「父親と同じ舞台に立ちたい」と書くなど、MMAのリングで活躍することを真剣に目指していた。
そして、コツコツと練習を重ねた山本の才能は早くも開花する。山本は中学生になると、北海道で開催されているプロ格闘技リーグ「PFC」へと参戦。すると、ほとんどの試合で1ラウンド途中一本勝ちを収め、16歳の時にはPFC初代フェザー級王座まで獲得したのだ。
父親譲りの格闘技センスを備えていた山本の勢いは、まだ止まらない。PFCでのタイトル獲得で自信をつけた山本は、「RIZINアマチュアMMA 2017」のフェザー級部門へ挑戦。いざ大会が始まると、同世代のファイターを次々と撃破し、見事に優勝を飾ってみせたのだ。山本の実力は、周囲からも折り紙付きで認められ、翌年には17歳でのプロデビューが決まった。
いざ、プロデビューへ
2018年5月、プロデビュー戦に臨む山本は、対戦相手に須貝秋彦を迎えた。須貝は、修斗フェザー級新人王を獲得するなど、若くして実績を上げているファイター。いくら山本でも、そう簡単に勝てる相手ではないと言われていた。
しかし山本のデビュー戦がいざ始まると、決着は早々に付いた。1ラウンド序盤から、山本は軽快なステップで動き、須貝に攻撃の的を絞らせない。攻めあぐねていた須貝に対し、山本はタックルを仕掛け、そのまま一気に三角絞めを極めると、須貝が耐えられずタップ。1ラウンド途中、圧巻の一本勝利で、山本のデビュー戦を白星で飾った。その後、デビュー2戦目の試合でも山本は強さを見せつける。松本大輔を相手に、1ラウンド途中でフロントチョークを極め、2試合連続の一本勝ちを収めてみせたのだ。破竹の勢いに乗る山本は、誰を相手にしても勝てるような気でいた。
だが、プロの現実はそう甘くはない。デビュー2戦目以降、山本はZSTに参戦したが、これまでとはレベルが一回り以上違う相手に対し、まさかの3連敗を喫する。この時に、プロの世界で戦うには、まだまだ技術や体力が足りていないことを山本は痛感した。そして、さらなる成長のために、山本は父に教えを乞い、フィジカルトレーニングに重点的に取り組むようになった。そして約1年間、みっちりと鍛錬を続けた結果、山本の体はMMAのリングが似合う、筋骨隆々の肉体へと変化した。その後、戦いの舞台をFighting NEXUSへと移した山本は、ついに飛躍を遂げることとなる。
Fighting NEXUS参戦、初タイトルへ
Fighting NEXUSでの山本の初戦の相手は石田陸也。成長をこの試合で証明したい山本は、1ラウンド序盤から猛攻に出る。後ろ回し蹴りや膝蹴りで石田をケージ際に追い詰めると、さらにアッパーをヒット。ダメージを受けた様子の石田だが、山本は休む暇も与えずタックルを仕掛け、テイクダウンを奪う。そして石田にパウンドの雨を降らせたところで、レフェリーが試合を止める。1ラウンド3分47秒で、山本は見事なTKO勝利を収めた。この試合では、誰の目にも明らかに、山本の確かな成長が映っていた。
その後、2020年2月にはFighting NEXUS 初代フェザー級王者決定トーナメントへの山本の参戦が決まった。山本は、トーナメント1回戦で上田厚志と対戦。1ラウンドから両者は激しいグラウンドの攻防を繰り広げ、序盤は互角の展開が続く。しかし2ラウンド、山本が本領を発揮する。圧力をかけて前に出る山本は、左ハイで上田を捉え、その後はグラウンド勝負へ。山本は上田の動きを封じ込みながら、一気に腕十字で決着へ。上田もスタミナ切れの影響か、すぐに腕が伸びきってしまい堪らずタップ。山本が一回戦を華麗な一本勝利で難なく突破した。
2021年4月、そのままトーナメントを勝ち上がった山本は、ついに決勝戦の日を迎える。決勝の相手は須貝秋彦。須貝は約3年前に山本に敗北を喫しており、この試合にはリベンジの意味も込めて、万全のコンディションを整えていた。対する山本は、一度勝利した経験からか、試合前から自信に満ち溢れていた。
この頂上決戦は、ファンの予想に反して、早々に幕切れを迎えることになる。試合開始直後、須貝がまずはローをヒットさせて先制を取る。しかし山本は、須貝が立て続けに放つローを一瞬のタイミングでかわすと、そのまま強烈なハイキックを須貝に見舞う。すると須貝はそのまま倒れ、山本はとどめのパウンドを1発。
初めてのタイトルマッチは、1ラウンド40秒での山本のTKO勝利で幕を閉じた。格の違いを見せつけ、堂々と腰にベルトを巻いた山本は試合後、「これからUFCチャンピオンとかRIZINのチャンピオンを目指したいです。これからちょっとでもいいんで、自分の試合に注目してもらえたら嬉しい。NEXUSのチャンピオンとしてRIZINに参加したい」と語り、さらに上の舞台への挑戦を示唆していた。
その後、2021年10月に山本は格闘技イベント「Road to ONE」に参戦し、野尻定由と対戦。フルラウンドの接戦を戦い抜き、見事に判定勝ちを収めた。この時点で山本は5連勝中と、向かう所敵なしな状態。そんな山本の活躍は周囲にも認められ、ついに彼のもとへRIZINのオファーが届く。こうして、山本の格闘技人生・第二章が開幕した。
RIZIN参戦後の戦い
RIZINデビュー戦へ
2021年11月、RIZINデビュー戦へ挑む山本の対戦相手は、鈴木千裕に決まった。鈴木はキックボクシングの世界で十分な実績を上げているファイター。特に、KNOCK OUT主催のスーパーライト級王座決定トーナメントでの優勝経験もあり、山本にとっても油断ならない強敵だ。
デビュー戦を前にして山本は、「初RIZINということで緊張よりもワクワク感が強い。フェザー級の選手を全員ぶっ倒します」と豪語し、自信をのぞかせていた。
いざ山本のRIZINデビュー戦が幕を開ける。1ラウンド、まずは鈴木がジャブ、ローで山本の動きを封じると、さらに鈴木は左インローを放ち、これが山本にヒット。序盤は鈴木の優勢が続いていた。ラウンド中盤、反撃に出たい山本は突進して鈴木に組みを仕掛ける。鈴木も一時は耐えていたが、山本のパワーに押され、体勢を崩す。そこから山本は鈴木の首に腕を回し、一気にスリーパーへ。しかし、鈴木も必死の抵抗で絞めから逃れて、1ラウンドが終了。
2ラウンド、山本の寝技の強さを体感した鈴木は、すぐさま策を講じてくる。タックルを仕掛ける山本に対し、鈴木はカウンターの右ストレートをヒット。一瞬これによろけた山本は、再度鈴木へタックルに行くと、またも鈴木のカウンターの左フックが山本の顔を捉える。これ以降、山本は鈴木のカウンターを警戒して慎重な姿勢となり、攻め手を欠くようになる。そして、このまま大きな展開はなく2ラウンドが終了。
3ラウンド、山本の持ち味の寝技は、完全に影を潜めてしまう。鈴木がロー、カーフキックを立て続けに放ち、ダメージを与えていく一方、カウンターを警戒する山本はタックルに出られない。最後はなんとか組みの展開へと持ち込んだ山本だったが、鈴木にヒジを打ち込まれ、逆に劣勢に。そしてこのまま試合終了のゴングが鳴った。
判定へともつれ込んだ試合は、3-0のフルマークで山本の完敗。試合後のインタビューで山本は「鈴木選手、すごく強くて、自分の足りない所が見えてきたかなと思います。結構悔しいですね。やっぱり日本のフェザー級で一番強くなりたいと思っているので、また世界を狙っていきたい。もっともっと練習していきたい」と、悔しさを顔に滲ませながらも、今後の意気込みを語った。
復活のRIZIN2戦目、そしてDEEP王者との一戦へ
2022年2月、RIZIN初勝利を狙う山本は、新居すぐるとの対戦カードが組まれた。新居は、山本と同じく北海道出身かつ、寝技を得意とする選手。これまでパンクラスやDEEPを主戦場とし、アームロックでの一本勝ちを量産してきた。
山本としてもRIZIN 2連敗だけは是が非でも避けたい。そんな執念を胸に挑んだ試合は、すぐに結末を迎えた。1ラウンド開始直後、山本が放った左フックが新居のアゴを完璧に捉える。失神気味にダウンした新居に対し、山本は追撃のヒザ、そしてパウンドを浴びせ、ここでレフェリーがストップ。わずか35秒TKOで山本がRIZIN初勝利を挙げた。
この勝利の流れで山本は、2022年3月、元DEEPライト級王者の中村大介との対戦に挑んだ。中村は52戦のキャリアを持つベテランファイター。現RIZINフェザー級王者・牛久絢太郎にもKO勝利を挙げたこともあり、山本からしても格上の選手だ。
試合前、山本は「相手は格上と思うんですけど、判定にせずKO・一本しっかり狙ってアグレッシブな試合にします」と張り切っていた。実はこの試合は、新居との試合から一週間しか時間が経っていない。体力面、精神面で山本に心配の声が上がっていたが、果たして試合の展開はいかに。
1ラウンド、ガードを下げた構えの中村が、まずはローキックで先制を取る。対する山本はジャブ、ハイキックを遠い距離から放ち、中村にプレッシャーを与えていく。序盤は、山本のペースで試合は進んでいた。山本は強力なローキックを続けざまにヒットさせると、さらに中村に飛び膝を当て、奇襲を仕掛ける。ラウンド終盤、中村にテイクダウンを取られたが、山本は冷静に下から腕十字を狙い、完全な主導権は中村に与えなかった。そして1ラウンドが終了。
2ラウンド、1ラウンドとは打って変わって激しいグラウンドの攻防が繰り広げられた。ヒザ蹴りを放った拍子に転倒した中村に対し、山本は隙を逃さずマウントポジションを取る。しかし、中村も上手く回転して山本と上下が入れ替わる。それでも山本は、持ち前のパワーで再度マウントを取り返す。流れるような両者の寝技の応酬が続いたが、終盤はお互い寝技を捨て、スタンドの戦いへ。ガードを完全に下げ切って山本を挑発する中村だが、山本はその誘いには乗らず、慎重にパンチを放っていく。ここで2ラウンドが終了。
3ラウンド、捨て身で前に出てパンチを放つ中村に対し、山本もファンの期待に応えるかのようにパンチを打ち返しにいく。さらに山本は組みの展開から足関節を狙いにいったが、ここは中村に潰され、パウンドも食らう。劣勢となった山本だが、ここは意地を見せ、下から脚を絡めて中村へパンチを連打。中村も上からパウンドを浴びせ続け、そのまま試合は終了した。
見応えのある熱戦を演じた両者のどちらに軍配が上がるのか。運命の判定は、2-1の僅差ながら、山本の勝利! 山本は試合後のインタビューに応え、「1ラウンドでは追い込めたが、2ラウンド以降、ノーガードで迫ってくる中村選手が不気味で、手が出せなかった。自分はまだまだ器が足りない」と喜び以上に反省を口にしていた。
海外の強敵との一戦
2022年7月、RIZIN 2連勝と好調の山本は、次なる相手にカイル・アグォンを迎えた。カイルは、グアム最大のMMAイベント「PXC」の元バンタム級王者に輝いたこともあるファイター。またカイルの妻は、同じRIZINの舞台で女子格闘家として活躍中の山本美憂であり、今大会では夫婦揃っての勝利を狙っていた。
MMAのキャリアや経験値ではカイルを下回る山本だが、試合前には「相手は自分のことを舐めていると思う。その自信をぶっ壊したい」と意気込みを語っていた。また試合展開に関しても「寝技なら絶対に負けない。テイクダウンを取られても寝てしまえば、自分が絶対に強いと思う」と語り、寝技への強い自信を見せていた。
いざ山本とカイルの一戦が始まる。1ラウンド、最初に均衡を破ったのはカイルだった。カイルはタックルでテイクダウンを奪うと、山本にパウンドを浴びせる。不利な体勢を強いられている山本だったが、冷静に下から腕十字を仕掛け、一気に形成逆転を狙う。しかし、カイルもマウントポジションで地道にパンチを当てて続け、山本に寝技を極めさせない。ここで1ラウンドが終了。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
2ラウンド、序盤からカイルがタックルで突進してくるが、それを狙っていたかのように、山本はカウンターの右アッパーをヒット。さらに山本はショートフックを効かせ、カイルが倒れると、追い討ちのフロントチョークを仕掛ける。しかし、カイルも持ち前のパワーでこれを解くと、逆にタックルで山本をコーナーへと押し込む。そこで2ラウンドが終了した。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
最終3ラウンド、それまでとは異なり、終始グラウンドの展開が続いた。カイルが序盤からタックルに出て、山本を立たせない。山本が立ち上がったとしても、カイルは再びタックルで攻撃の芽を摘む。攻めあぐねていた山本は、寝ている体勢から足関節技を狙うが、これもカイルがことごとく防ぐ。大きな展開なく、試合終了のゴングが鳴った。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
決着は判定へ。結果は、2ラウンドで打撃を当て攻勢に出た山本にポイントが集まり、3-0で山本の勝利! 山本は試合後のリング上で、「判定で終わった後は凄く悔しかった。でも父親には『胸張って歩け、これからどんどん成長すればいいから』と言われ、今はすっきりした気持ち」と語り、表情に清々しさを滲ませていた。
RIZIN 4連勝をかけた一戦へ
2022年7月、この夏に開催されるRIZIN.37に、山本の参戦予定は元々なかったが、白川陸斗の負傷欠場を受けて急遽出場が決定。そして対戦相手はヴガール・ケラモフに決まった。ケラモフは、2018年のライト級トーナメントを制したトフィック・ムサエフと同門のファイター。RIZIN参戦後は当時のフェザー級王者・斎藤裕と対戦し、互角に渡り合ったが、2-1の僅差で敗北を喫している。
RIZIN3連勝中の山本と、底知れぬ強さを持つケラモフの一戦には、戦前から注目が集まった。山本はケラモフについて「力強いパンチを打ってきて、テイクダウンを取ってから極めまでのスピードも速い。スピードとフィジカル、そして気持ちも強い」と相手の強さを認めている一方で、「もちろん勝てる自信はあります」と頼もしい言葉も残してくれた。
山本とケラモフの一戦が幕を開ける。1ラウンド、まずは両者がスタンドの攻防を見せる。山本はロー、ミドルと蹴り中心の攻撃を放つと、ケラモフは左右フックからのハイキックと連携技を見せる。その後、山本の足を掴んだケラモフが、そのまま山本の体勢を崩してテイクダウンを奪う。下となった山本は得意の寝業を試みるが、ケラモフの圧力が強く、反撃に転じることができない。さらにケラモフは、山本のガードをもろともせずに強烈なパウンドを落とす。ケラモフの優勢が続き、1ラウンドが終了した。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
2ラウンド、ケラモフの猛攻はさらに勢いを増す。パンチを打ちながら突進してくるケラモフに対し、それをかわすのが精一杯な山本。長いリーチを活かして、ケラモフは左右ストレート、フックを立て続けに放ち、山本に圧力をかける。山本は打撃では応戦せず、あくまでも組みでの戦いに挑むが、それでもケラモフに投げ倒されてしまう。その後、ケラモフにパウンドを浴び、ここで2ラウンドが終了した。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
最終3ラウンド、ケラモフは序盤から回し蹴りを放ち、山本に攻撃の機会を与えない。前に出続けるケラモフに対し、山本はバックブローを放つが、これはヒットせず。終盤、山本はなんとか寝技にケラモフを引き込み、足関節技で挽回を狙ったが、極まらずに試合終了のゴングが鳴った。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
決着は判定へ。山本を終始圧倒したケラモフにポイントが集まり、3-0のフルマークで山本は敗北を喫した。試合後、山本はインタビューに応え、「相手はすごく強かった。いろんな人に応援していただいて、期待を持ってくれた人たちに申し訳ないなと思っている。もっともっと強くなろうと思いました」と、反省の弁を述べていた。
はっきり言ってしまえば、RIZINのフェザー級にはケラモフより強いファイターがごろごろといる。フェザー級チャンピオンの牛久絢太郎や朝倉未来、クレベル・コイケ、齋藤裕など、RIZINの王座を狙う猛者の数は、決して少なくない。熾烈を極めるRIZINフェザー級で、今の山本が頂点に立つのは難しいかもしれない。
しかし、忘れてほしくない点が1つだけある。それは、山本の21歳という年齢だ。他のフェザー級有力選手が30歳前後であることを考慮すれば、21歳でRIZINの舞台に立っていること自体、実は驚異的なことだ。今でこそ他のファイターに負けることはあるが、山本が順調に成長していけば、確実にRIZINの頂点に立てるのではないだろうか。
そんな若い山本は、今日も父親のジムでMMAの練習に励んでいる。成長次第では、RIZINの枠を越えて、UFCで戦う姿まで見せてくれるかもしれない。そんな山本の今後の活躍に、一瞬たりとも目が離せない。
まとめ
山本は元格闘家の父の遺伝子を受け継ぎ、小学生の頃からMMAの練習に励んできた。着実に力をつけてきた山本は、アマチュアのRIZINや地元・北海道でのMMAリーグで優勝を重ね、17歳でついにプロデビューを果たす。その後、時には挫折を経験しながらも、日本最高峰・RIZINのリングまで上り詰めてきた。
RIZIN参戦後は、初戦こそ落としたが、それ以降は怒涛の3連勝。今夏のケラモフとの試合では判定で敗れたが、強敵相手に健闘を見せたのも事実だ。
まだまだ成長の余地がある山本は、5年後や10年後にはどんな世界を見せてくれるのだろうか。RIZINの頂点にいるのか、UFCで猛者どもと拳を交えているのか。いずれにしても、日本を代表するファイターへと駆け上がっていくことは間違いないだろう。そんな山本の今後の活躍は、注目必至だ。
※https://jp.rizinff.com(RIZIN公式HPより引用)
※アイキャッチはRIZINの公式HPより引用