2月5日(日)に、アメリカ・ラスベガスで行われる「UFCファイトナイト・ラスベガス68」でROAD TO UFCの決勝戦が行われる。ROAD TO UFC(通称、RTU)とは、UFCとの契約をかけた8人制トーナメントのことで、3回勝てばUFCとの契約を手にできる。アジア人ファイターを中心に行われた今回のRTUは、昨年の6月からトーナメントがスタートし、バンタム級では、日本の中村倫也(27)と風間敏臣(25)が勝ち進み、明日の決勝で激突することとなった。
風間は、MMA戦績10勝2敗で極めの強さが光るグラップラー。柔術茶帯をバックボーンに、腕ひしぎ十字固めや、ハンマーロック、三角絞めなど多彩な極め技をもつ期待の若手だ。
そんな風間は、レスリングエリートでMMA6戦無敗の中村倫也とUFC契約をかけて戦う。中村は、レスリングでU-23世界選手権優勝など、華々しい実績をひっさげて、修斗でMMAデビュー。デビュー戦から、ハイキックでKOするなど、「モノが違う」戦いっぷりで、RTUでも1回戦、準決勝と1Rフィニッシュで勝ち上がっている。
ABEMA 格闘のYouTubeで配信された「『お前を倒して、俺はUFCに行く』勝った方がUFCと契約!風間敏臣VS中村倫也、運命の日本人対決」では、中村は「(風間の)意識飛ばすしかない」と語り、風間は「判定ないでしょ。コントロールした上で極めます」と豪語した。
風間は、この人生をかけた大一番を前にUFCのインタビューに応じた。以下では、その内容を意訳してまとめていこう。
・ラスベガスはどうですか?
「なんだろう。あんまりわーっとかそういう感情は無くて、ここがこれからフィールドになるんだなって感じですね」
・中村倫也の印象は?
「やっぱり爆発力がすごくあるのかなっていうのは印象的にあります。あと、自分の空間にするのが上手いのかなって、空気感から変えていくっていうのが上手いのかなって正直思ってて、そこに逆に自分が自分の空気を作っちゃえば全然怖いところはないのかな」
・自分らしい戦いをする?
「始まる前から空気感っていうのでどっちが先を取るのかって言うので、まず自分が取りたいと思ってます」
・前に攻めていくスタイルで?
「そうですね。そこはもう変わんないですね」
・UFCバンタム級でどのような選手と戦っていきたいか?
「ランキングとか入ってていうのは、もちろん狙っていきたいんですけど、チャンピオンのアルジャメインとか見るようになって彼を倒したいとかではなくて、純粋にあの地位が欲しいなってことは思い始めましたね」
・ROAD TO UFCがUFCの大会に組み込まれた事による印象の違いは?
「違う印象というか、もらえるものが違うなっていう(笑) 良いもの貰えてます」
・ファンに向けて
「いつも応援ありがとうございます。今回、UFCをかけてどっちが勝つかわからないけど、勝った人がUFCと契約できる大一番になります。デビュー当初から応援してくれてる人とかサポートしてくれてる人、そういう人たち、いつも心の支えになっています。最後一緒に喜べればいいかなと思うので、必ず勝ってきます。観ててください」
以上が、風間の質疑応答のまとめである。風間は、リラックスした様子でインタビューに応じた。そこで風間は、中村倫也を「空間を変えていくのが上手い」と独特に表現し、中村の爆発力を警戒した。確かに、中村はこれまでのRTU2戦とも1Rフィニッシュで勝ち上がっており、1Rから最大火力で相手を攻め立てる。そのため、試合に関しては、「どちらが先に自分の空気にできるか」をポイントにあげた。まずは、1Rから中村にペースを握らせず、どのようにして“風間の空気”に持っていくかが重要となるだろう。
海外のブックメーカーサイトを確認すると、2月4日の13時時点では概ね「中村倫也 1.2倍 / 風間敏臣 4.5倍」となっており、中村がかなり優勢と見られているが、果たしてUFC契約を勝ち取るのはどちらだろうか?
風間は、1Rから自分の得意なグラウンド戦に中村を引きずり込めれば、面白い試合展開になるに違いない。試合は1Rから必見だ。
風間敏臣と中村倫也によるRTU決勝は、明日2月5日(日)の12時からUFC JapanのYouTubeチャンネルとABEMA TVで視聴可能である。
※アイキャッチはUFC JapanのYouTubeサムネイルより引用