2023年1月26日、セージ・ノースカットが “モーニング・コンバット” という海外のYouTubeに出演し、4年間も競技から離れていた間の出来事を話した。休養の理由は、顔面の複雑骨折と新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)によるものだ。動画内での会話は英語でなされ、日本語の字幕はない。
ノースカットについて簡単におさらいする。ノースカットは2015年、19歳の若さでUFCにデビュー戦した超新星のMMAファイター。UFCでは6勝2敗の戦績を残したものの、2018年にUFCとの契約を満了。その後ONE Championshipに移籍したものの2019年5月のコスモ・アレクサンドレに1R 27秒でKO負けを喫したまま、2023年になるまで試合をしていなかった。
ノースカットはここへきてやっと、2023年5月5日(金)に開催されるONE Fight Night 10への参戦が決定。対戦相手はアフメド・ムシュタバという選手であだ名は “ウルヴァリン” だ。
本題に戻そう。ノースカットが4年間も試合をしなかった理由は、冒頭に話した通り顔面の複雑骨折と新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)のため。
顔面を複雑骨折した理由は、2019年5月のアレクサンドレ戦で負傷したものだ。動画内では、この “顔面の複雑骨折が完治するまでに1年以上の時間がかかった” と語っている。
※画像引用元URL:https://cdn.vox-cdn.com/thumbor/noAIwyNFq6CcTEglTdm90ez8SBk=/0x0:1200×1256/1220×813/filters:focal(544×447:736×639):format(webp)/cdn.vox-cdn.com/uploads/chorus_image/image/63860132/sage_northcutt_facial_fractures.0.jpg(MMA Maniaの記事より)
その後トレーニングを再開したのち、青木真也との試合が決定したいう。
しかし、青木との試合のために出国する2週間前に新型コロナウイルス感染症が発症してしまった模様。かなりハードなトレーニングをしていたため、コロナ罹患による “病症は非常に悪かった” と語っている。この間ノースカットは動くことをできず、体に血栓ができるほど。これが回復したのちも、血液検査で “問題なし” と判断されるまで6ヵ月もかかったという。
ノースカットがこの22歳から25歳までの伸び盛りの期間、休養に多くの時間を費やしたことは惜しいことではある。しかし、ノースカットの休養の理由は靭帯損傷などの運動能力を著しく棄損する可能性のある怪我とは異なる。顔面の骨折は脳への直接的なダメージではないし、新型コロナウイルス感染症の後遺症がMMA選手のパフォーマンスを著しく低下させた例は当編集部が確認する限りはまだない。
また、ノースカットが19歳の若さでUFCと契約し華々しいデビューを飾ったのは事実である。このデビュー戦については、UFC公式YouTubeではスローではあるが観戦することが可能。
UFC時代から戦術の拙さが指摘されていたものの、当時から身体能力やひとつひとつの攻撃技術は非常に高いレベルで修練されている。昨今では、30歳を超えて全盛期を迎える選手が少なくない。ノースカットはまだ26歳。今後に大きく期待したいところだ。
※アイキャッチはMMA Maniaの記事より引用