「冷徹な戦闘ロボット」
井上の試合運びを見ればそう言わずにはいられない。常に冷静にジャブとカーフキックで相手を見定め、隙さえああれば瞬く間に一本でフィニッシュしてしまう。また、強い相手との戦いを望み、これまでもバンタム級四天王と言われた元谷友貴と石渡伸太郎を撃破してきた。
17歳でのプロデビュー後にいきなり10連勝を飾り、世界最高峰のUFCと日本人最年少の19歳で契約した超逸材である井上は、的確な打撃と得意の寝技で相手をマットに沈めるファイターだ。
しかし、磐石な試合運びとは裏腹に、試合後のマイクではいつも大苦戦! 井上の唯一の弱点とも言われるが、そのあどけなさも人気の秘密だ。
井上は、強すぎる戦闘ロボットである一方で、シャイすぎる一面をあわせ持ったRIZINでも異色の選手である。
今回は、そんな井上直樹を徹底紹介していこう!
まずはプロフィールから。
※画像URL:https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782696/rc/2021/12/31/76e1fdca2f9e461a242ef88d125ba29a23a4a9d4_xlarge.jpg(RIZIN公式HPより引用)
井上直樹のプロフィール
生年月日 :1997年6月14日
出身地 :愛知県豊橋市
身長 :173cm
体重 :61.0kg
戦績 :18戦 16勝(5KO) 3敗
階級 :バンタム級
所属 :セラ・ロンゴ・ハイトチーム
獲得タイトル :ー
入場曲 :The Phoenix
バックボーン :空手(黒帯)・ブラジリアン柔術(青帯)
公式HP :https://kyohei-hagiwara.bitfan.id/
Twitter :@NaokiInoueMMA
Instagram :naokiinouemma
YouTube. : 魅津希と井上直樹/Mizuki & Naoki Inoue
アパレル :ー
ファンクラブ :ー
井上直樹は、今年でまだ25歳と若い。日本人史上最年少の19歳で世界最高峰のUFCと契約した井上は、どのようなキャリアを歩み現在に至るのか?
まずは、井上の格闘技を始めるきっかけから追っていこう。
格闘技との出会いからエリート格闘家へ
井上は、小学校1年生の頃に、母親に「何か習い事をはじめなさい」と言われたことをきっかけに名門・空手道白心会に姉・魅津希とともに入門。姉の魅津希は、井上の3つ上で現在でもUFCで活躍する一流のファイターだ。
白心会は、空手の道場だが、柔術やMMA、キックボクシングなどの練習も行う特殊な道場だったという。そのため、井上は幼い頃から打撃だけではなく、寝技の技術も磨いているため、空手に加え、MMAがバックボーンと言えるかもしれない。
まだ25歳にも関わらず、打撃でも寝技でも高いレベルで戦えるのは、幼い頃からに白心会に入門たおかげだろう。
井上は、16歳ごろからアマチュアの総合格闘技や、キックボクシング、ブラジリアン柔術の大会に出場して、豊富な実践経験を積んでいった。そして、2015年にDEEPフューチャーキングトーナメント2014でプロデビューを果たすと、2試合連続の一本勝利で、トーナメントを優勝!
DEEPデビュー後は、フライ級で無傷のデビュー10連勝を飾り一気に飛躍! 瞬く間にDEEPの注目選手となった。
次は、いよいよDEEPのタイトル挑戦かと思われた矢先、衝撃のニュースが舞い込むことになる!
日本人史上最年少でUFCと契約、デビューへ
日本人最年少契約
2017年4月3日、衝撃のニュースが舞い込んだ。
井上直樹、日本人史上最年少の19歳ででUFCと契約だ! 日本でもまだそこまでの知名度はなかった井上だが、10勝無敗の逸材を本場のUFCは見逃さなかった。井上は、弱冠19歳で海を渡ることになった
2017年6月にUFCデビュー戦が決定。対戦相手は、同じく20歳のカールス・ジョン・デ・トーマス。試合前日には、対戦相手が計量オーバーするハプニングがあったものの、試合では井上が終始圧倒し、3-0で判定勝ち! UFCデビュー戦を勝利で飾った。
現UFCフライ級ランカーと対決!
しかし、その後、井上は練習中に肩を脱臼してしまい、UFCでの次戦を欠場。1年間のリハビリ生活を余儀なくされる。復帰戦は、2018年6月のマット・シュネル戦に。マット・シュネルは、現在でもUFCで活躍しフライ級8位につけ、ロブ・フォントやパントージャらの強豪とも戦っている。
そんな強敵に相手に井上はどのような戦いを見せるのか?
試合は、一進一退の打撃の攻防でほぼ互角の戦いとなったが、スプリット判定で井上の負けに。井上は、UFCでキャリア初の敗北を味わった。
敗戦を機に、井上は小学生の頃から所属していた白心会から、ニューヨークのセラ・ロンゴ・ファイトチームに姉・魅津希とともに移籍。セラ・ロンゴ・ファイトチームには、数々のトップファイターと、RIZINバンタム級の四天王とも言われた佐々木憂流迦も所属。井上は、佐々木と共同生活を送るなど、非常に親交が深く、佐々木のことを兄貴のように慕っている。
海外に拠点を移した井上は、ニューヨークの一流ジムで本物の強豪たちと鎬を削りながら、UFCでさらなる活躍ができるのだろうか?
まさかのリリース! 儚く途切れた夢
海外に活動拠点を移し、いよいよこれからという時、井上に悪夢が襲う。
それは、UFCフライ級の縮小だ。他の重い階級に比べ、人気の低い最軽量のフライ級は、縮小の対象となり井上の1勝1敗の成績ではUFCに残ることができなかった。井上は、UFCからリリースされる形となった。
しかし、2019年2月に井上は、アメリカの総合格闘技団体「CFFC」に出場し、元CFFCフライ級王者のショーン・サンテラと対戦。結果は、0-3で判定負けに終わり、悔しい2連敗となった。
井上は、このままアメリカで戦い続けるのか? それとも日本に戻るのか?
井上は、重要な選択を迫られることとなった。
RIZIN参戦へ
国内戦復帰へ
井上が出した答えは、日本での復帰だった。2019年12月、復帰戦の舞台となったのは、プロ時代に経験を詰んだDEEPだ。
井上は、ここからフライ級ではなく、一つ上のバンタム級に階級を上げた。対戦相手は、北田俊亮でクレベル・コイケや金原正徳とも対戦経験のあるベテラングラップラーだ。
また、井上はこの試合からこれまでの短髪のヘアスタイルから長髪のロングスタイルにかえ、大きなイメチェンを行っている。
試合では、井上が、北田をグラップリングで圧倒し1ラウンドにリアネイキッドチョークで一本勝ち!
世界を知る男のレベルの高さを見せつけた。そして、いよいよUFC最年少契約の金の卵が日本最高峰のRIZINに登場する。
強敵とのRIZINデビュー戦
井上のRIZIN初参戦は、2020年2月のRIZIN.21で、朝倉未来がダニエル・サラスとメインイベントを行った大会だ。対戦相手は、オーストラリア人のトレンド・ガーダム。ガーダムは、井上と同じ22歳でMMA戦績11勝3敗で、ムエタイ仕込みの打撃が持ち味だ。
果たして井上は相手の得意な打撃で戦うのか、それとも寝技に持ち込むのだろうか?
日本のMMA界の至宝が今リングに解き放たれる!
試合は、序盤からハイレベルな打撃戦とタックル、寝技の攻防をみせ、これぞMMAといった試合展開に。2ラウンドには、井上が得意のグランドにガーダムを引きずり込み、バックを取って終始圧倒。しかし、3ラウンドは、ガーダムの追い上げにあい、押される展開となって試合終了。結果は判定へ。
判定は、3-0のフルマークで井上の判定勝利に! 終始圧倒とまではいかなかったが、相手の得意な打撃でも引けを取らず、寝技でも上回った井上の勝利となった。
試合後のインタビューでは、セコンドについた佐々木憂流迦の「ジャブをだせ」という指示が良かったとコメント。今後については、「今後はRIZINで活躍できたら良いなと思います。今回フィニッシュ出来なかったのでしっかり極めきることとパンチでしっかりガツンと当てたいと思います。」と力強く語った。
RIZINでのデビュー戦を勝利で飾った井上は、今後RIZINの舞台でどのような強敵と戦っていくのだろうか?
RIZIN初フィニッシュはあの得意技!
RIZIN初参戦から半年後の2020年8月、RIZIN.22で井上の次戦が決定。対戦相手は、初代Fighting NEXUS バンタム級王者の渡部修斗だ。渡部は、当時20勝5敗の戦績で、リアネイキッドチョークを得意技とするグラップラーである。
試合は、序盤から渡部が果敢にタックルを仕掛けるが、井上はタックルを切ってバックを取ると、瞬く間にリアネイキッドチョークを極めて、渡部をタップさせた。
渡部のお株を奪っての勝利となった井上は、リングインタビューで「やっぱりタイトルに挑戦したいのが目標なので扇久保選手と朝倉海選手、朝倉選手は地元が一緒なので特にやりたいかなと思います。一番は石渡選手、すごくやりたいのでお願い致します。」とコメント。
RIZINのバンタム級四天王と言われる石渡伸太郎に対戦要求し、場を盛り上げた。
RIZIN2連勝で、大混戦のバンタム級で名を挙げた井上。今度は、バンタム級トップファイターを撃破し、RIZINのベルトに近づくことはできるのだろうか?
初の大晦日でバンタム級四天王、撃破
2020年年末、格闘技が最も盛り上がる大晦日に井上の出場が決定。相手は、バンタム級四天王の一角、元谷友貴(当時、26勝8敗)だ。元谷は、元DEEPの2階級王者で、寝技のレパートリーを豊富に持つグラップラー。
バンタム級でも屈指の寝技師対決の好カードに大きな注目が集まった!
試合は、序盤から元谷がタックルを狙うが、井上が軽快なステップで打撃を当ててチャンスを与えない。しかし、元谷が片足タックルに入ったところ、井上が瞬時にバックに回る。そのまま流れるような速さでバックチョークの体勢に入った井上は、元谷を締め上げ1ラウンド3分で四天王を葬った。
バンタム級でも屈指の寝技力を誇る元谷を1ラウンドで極めた井上には、賞賛の声が多く上がり、その評価を大きく上げた。
バンタム級の四天王を撃破し、トップファイターの仲間入りとなった井上は、2020年で最も飛躍したバンタム級ファイターと言っても過言ではないだろう。
今後、堀口恭司の巻くバンタム級のベルトを手にすることはできのか?
バンタム級JAPANグランプリ参戦! 初戦は待望のあの漢
2020年に頭角を現した井上にビッグチャンスが訪れる。そう、RIZINバンタム級JAPANグランプリだ。このグランプリは、国内のバンタム級トップファイター16人を集め、2021年大晦日に日本人のバンタム級最強を決めるものである。
最初の組み合わせは、選手自ら抽選会に参加する形となり、次々に対戦カードが決まっていく。そんな中、井上が座った席の隣は、“RIZIN漢塾 塾長”石渡伸太郎だった。井上は、1回戦からバンタム級四天王の強敵、石渡を指名したのだ。
石渡は「一番強いやつきましたね」とコメント。井上は、以前から戦いたいと宣言していた相手との一戦となった。
そして、2021年6月のRIZIN.28 東京ドーム大会で、「石渡伸太郎 vs. 井上直樹」のゴングが鳴らされた。
井上は序盤からカーフキックを多用し、石渡の足を壊しにかかる。井上は圧力を強め、石渡にロープを背負わせたが、そこで石渡の右フックを被弾し、腰を落とす。ここで一気に攻めに転じた石渡だったが、体勢を立て直した井上が冷静にカウンターを当てて石渡をぐらつかせる。そこから一気にパンチを決め、最後は無慈悲なサッカーボールキックで石渡に引導を渡した。
この試合は、ここまで判定続きだった会場の空気を一変させ、東京ドームを熱狂させた! 井上の逆転KO勝利だ! 石渡のパンチで腰を落とす場面もあった井上だが、「全然効いてはなかった」と言い、驚異の打たれ強さを見せつけた。
また、試合後のリングインタビューでは、RIZINガールにフリップを読んでもらうという驚きのパフォーマンスをみせ会場を盛り上げた。井上のシャイすぎる一面を逆手に取ったパフォーマンスだった。
さて、無事に一回戦を突破した井上。試合後には、次に戦いたい相手に前王者の朝倉海をあげた。朝倉海は、井上と並んでグランプリ優勝の本命に挙げられており、早くもファンの間では朝倉海と井上直樹の決勝での激突が期待されていた。
果たして、グランプリの次戦の相手は一体誰になるのだろうか?
大阪の“悪童”と喧嘩ファイトへ!
石渡を撃破し、バンタム級グランプリ優勝候補と目される井上の次戦が決定。その相手は、“マサカリ殺法” 金太郎(当時、14勝9敗)だ。金太郎は、殺傷能力抜群のパンチを武器に戦う超攻撃的アウトローファイターである。小学校から空手を習い、19歳でUFCと契約するなど格闘エリートの道を歩んできた井上に対し、金太郎はあまりの素行の悪さから少年院に収監されるなど、両者のキャリアは全く異なった。
下馬評では、井上が圧倒的有利と考えられたが、「何かやってくれそう」と思わせるのが金太郎だ。金太郎のパンチが当たれば、流石の井上もただでは済まないだろう。
このカードは、2021年9月にRIZIN.30のセミメインに抜擢。井上が金太郎の喧嘩ファイトに付き合わず、冷静に試合を運べるのか? 注目が集まった。
試合は序盤から井上がカーフキックを多用し、金太郎の足を破壊しにいく。井上はキレのいいジャブもヒットさせ、優勢に試合を運ぶ。金太郎も左右のフックを振るうが、井上はバックステップで華麗にかわす。2ラウンドも、井上がジャブとカーフキックで、金太郎のふくらはぎを真っ赤に染め上げる。運命の最終ラウンドに入ると、後が無い金太郎が声を出しながら気迫の攻めを見せ追い上げるも、井上は冷静さを崩さず、パンチを避け的確にジャブを当て続け、試合終了。
結果は、判定3-0で井上の勝利! 井上は、無事大晦日への切符を手にした。
実は、前回の石渡戦から利き手の右拳を負傷していた井上は、ほとんど右を使わず、ジャブとカーフで金太郎を降すという怪物ぶりを発揮した。
グランプリでは、朝倉海や扇久保博正らが順当に勝ち上がり、大晦日に行われる準決勝と決勝は激戦になることが予想された。いよいよグランプリ最後の戦いに向け、井上直樹の真価が問われる。
因縁の相手と大晦日決戦へ
2021年11月。バンタム級グランプリのファイナルラウンド出場者4名が記者会見に登壇。本命は、前王者朝倉海、対抗に井上直樹、穴は扇久保、大穴に瀧澤謙太といった具合だろう。カードは事前にRIZIN側で決められ、「朝倉海 vs. 瀧澤謙太」、「扇久保博正 vs. 井上直樹」が決定。
井上の準決勝の相手はベテランの扇久保博正(当時、23勝5敗)に決まった。扇久保は、修斗2階級制覇王者で、負けた相手も堀口恭司や朝倉海などの強豪揃いでかなりの強敵だ。
ただ、記者会見で扇久保は、井上直樹への並々ならぬ思いを口にした。「僕はあの時から、心の底から幸せだと思ったことはありません。5年前、僕はUFCの切符を掴みかけました。でもその切符を掴んだのは当時19歳の彼でした。このトーナメントが始まってから、僕は井上選手のことしか見えていません。リングの上でやっと会えるのが楽しみです」と。
扇久保は、井上がUFCに参戦する同時期に、UFCへの参戦をかけた「TUFシリーズ」に出場し準優勝という好成績を収めた。しかし、UFCへの切符を手にしたのは、当時19歳の井上だった。扇久保にとって、井上は因縁の相手だったのだ。
対する井上は、事前のインタビューで「圧倒」という言葉を何度も使い、大晦日への自信をみなぎらせた。井上のテーマは、敵を「圧倒」し、自分の実力が日本では収まらないことを証明することだった。
グランプリ優勝を目指す井上と、井上への勝利のみに燃える扇久保。果たして、2人の想いはリング上でどう交錯するのか?
試合は、1ラウンドから井上がキレのいいジャブと蹴りで攻め続ける。扇久保はテイクダウンを試みタックルに入るが、井上が上から押し潰し、ハーフガードの扇久保にヒジを打ち下ろしていく。1ラウンドは井上優勢とみられたが、続く2ラウンド。打撃で優勢に立つ井上が、扇久保をフィジカルで押し倒しマウントを奪う。しかし、扇久保がスクランブルの展開を作ると、井上は攻防の中で薬指を脱臼してしまう。ここから失速し始めた井上に対し、扇久保がグランド地獄に引きずリこみチョークの体勢に入るなど見せ場を作った。
そして、いよいよ最終ラウンド。明かに1ラウンドのようなキレのない井上に対し、扇久保がテイクダウンを奪い攻勢に出ると、井上は2ラウンドに続き寝技の展開に持ち込まれ、終始扇久保のペースで試合終了となった。
結果は、0-3のフルマークで判定負け。井上のRIZIN初黒星となった。
2ラウンド以降に、急激な失速を見せた井上の敗因は何だったのだろうか?
試合後の「RIZIN CONFESSION」で井上は、1ラウンド終盤に扇久保のアッパーで鼻を骨折し、うまく鼻呼吸ができなくなったことを明かしている。また、2ラウンドの薬指をの脱臼による違和感が終始消えなかったようである。
井上は「正直舐めてたかもしれないですね。次のことしか考えてなかったんで。決勝(朝倉戦)ですね。これはまあ負けですね」と語った。
井上は、自身が圧倒的有利と予想された中で、10歳年上の扇久保に敗北。常に冷静で底知れぬ強さを見せていた井上だったが、ここでメンタル面の弱さを露呈してしまった。
しかし、これまで人一倍悔しさを味わってきた扇久保と、ここまで若さと勢いで勝ち上がってきた井上とは、試合に対する執念において技術では埋められない差があった。
今後、この敗戦が井上にどのような影響を与え、井上をさらなる成長へ導くだろうか? 今後も井上の戦いから目が離せない。
井上直樹の知りたいトコ!
井上直樹に彼女はいる?
圧倒的な格闘センスに加え、端正なルックスも持ち味の井上。RIZINでもすぐに名をあげ、女性人気も高いだろうが、果たして彼女は存在するのだろうか?
調べてみたところ、現在のところ井上に彼女はいないようだ。
RIZINの密着番組である「RIZIN Preparation」では、実際に井上の自宅が公開されているが、女性っ気のない質素な暮らしをしていた。
しかし、日々、強くなるためだけに格闘技と愚直に向き合う井上の姿を見れば、彼を応援せずにはいられなくなるだろう。
実は朝倉海と同じ〇〇!?
愛知県豊橋市出身の井上。豊橋といえば、今やRIZINが誇るスターである朝倉兄弟の出身地でもあり、彼らと同郷だ。
しかし、さらに驚いたことに、朝倉未来の弟の朝倉海とは同じ豊橋工業高校(現 豊橋工科高校)の電気科に通っていたという。歳は、井上の方が4つ下のため、学年が被ることはなかったようだが、もし2人が同じ学校ですれ違っていたらと思うと、凄いストーリーになっただろう。
バンタム級グランプリでは、ファンの間でも対戦が熱望された2人だが、2022年度中に交わることはあるのだろうか?
2人の対戦が決まれば、日本の格闘技界が盛り上がることは間違いない。
井上直樹と那須川天心の意外な関係
実は井上は、あのキックボクシング界のスター、那須川天心とも交友関係がある。きっかけは、2人とも永末“ニック”貴之氏のもとでフィジカルトレーニングを積んでいることである。
天心は、井上の打撃について「上手いです。普通に同じ階級のキックボクサーでも全然勝てると思います。それくらいのレベルです」と絶賛している。
ちなみに、2人はYouTubeでもコラボしている。
YouTubeでは、RIZIN.28の東京ドーム大会で、井上が披露したフリップ式のインタビューが、天心とニック氏が考案したものだったことが明かされるなど、2人の意外な関係性が明らかとなった。
今後とも、井上と天心は、格闘技界をになっていく存在として、互いに切磋琢磨しながら技術を磨いていってもらいたい!
まとめ
これまで、RIZINバンタム級のトップファイター、井上直樹をみてきたが、いかがだっただろうか?
井上は、打撃でも寝技でもハイレベルなパフォーマンスを見せ、相手の得意な分野で相手を圧倒してきた。まるで与えられた任務を遂行するかのように、試合を運ぶ姿は、冷徹なロボットそのもので常に圧倒的な勝利を追求している。
目指す先は、UFCへの返り咲きだろうが、まだまだ日本でも朝倉海との「同郷対決」や、扇久保との「リベンジマッチ」も気になるところだ。
しかし、次戦のRIZIN.37で、井上は、バンタム級グランプリベスト4だった瀧澤謙太との対戦が決定していたが、井上の左膝の負傷で中止となってしまった。
今は、治療に専念し完治した状態で、また冷酷な井上直樹の活躍に期待したい!
※アイキャッチはRIZINの公式HPより引用