浜崎朱加の経歴紹介、結婚願望は?RIZINでの活躍を紹介

試合結果】Yogibo presents RIZIN.27 第14試合/浜崎朱加 vs. 浅倉カンナ - RIZIN FIGHTING FEDERATION オフィシャルサイト

名前     :浜崎朱加
生年月日   :1982年3月31日(40歳)
出身地   :日本 山口県山陽小野田市
身長     :158cm
体重     :49.0kg
戦績     :28戦23(3KO)勝5敗
階級     :アトム級、ストロー級
所属    :AACC
獲得タイトル :初代JEWELSライト級王座(2010年)
        第4代Invicta FC世界アトム級王座(2015年)
        初代RIZIN女子スーパーアトム級王座(2018年)
        第3代RIZIN女子スーパーアトム級王座(2020年)
入場曲    :PRINCE OF YOKOHAMA 2016(サイプレス上野とロベルト吉野)
バックボーン :柔道
公式HP    :なし
Twitter    :@kk331ayaka
Instagram   :ayaka0331
YouTube   :浜崎朱加channel
アパレル   :なし
ファンクラブ :なし

浜崎朱加の経歴、偉大なチャンプの誕生

プロデビューまで

アメリカンのバイクに跨がる姿や、ボーイッシュなイメージが強い浜崎。幼少期の頃はスカートを履かされたりすることもあったということだが、それが嫌でお兄さんとばかり遊んでいたとのこと。お兄さんの先を先を行こうとしていたなど、小さな頃から負けず嫌い。ピアノをやっていたこともあったようだが、嫌いで本当に上達しなかったらしく、辞めたくて、何かを始めたのが柔道だった。そして、この柔道は浜崎の強さの礎となっている。

中学の頃はそこまで本気で柔道に取り組んでいたわけではなかった。しかし、高校は山口県立西京高校へ進学。全寮制の強豪柔道部に所属し、本格的に柔道を始める。2001年には、全日本ジュニア柔道体重別選手権大会女子52kg級で準優勝し、全日本強化指定選手に選出されるなど、アスリートとしての道を歩んだ。実業団へ進み、オリンピックも目指すほどの選手だったが、怪我なども重なり、23歳で柔道を引退。そして、引退をきっかけに上京。これが後にいくつものベルトを獲得する世界的なMMAファイターとしてのキャリアをスタートさせることとなる。

当時、スポーツインストラクターとして勤務していたジムに通っていた富田里奈にAACCに誘われ入門。かつてパウンドフォーパウンド1位にも選出されたレジェンド、藤井恵のもとでトレーニングを始めることとなり、浜崎の輝かしいMMAキャリアが、ここから始まる。

プロデビュー、そして初の王座獲得

AACCに入門してすぐ、モノが違う、と周囲に思わせたその実力。2009年にプロデビュー戦をアームバーで勝利。2010年に開催された、初代ライト級女王決定トーナメント

に参戦すると次々と勝利を収める。

トーナメント決勝で、後にRIZINのベルトを争うハム・ソヒと対戦。判定3-0で勝利を収め、プロデビュー4戦目でタイトルを獲得。初防衛戦では、再びハム・ソヒとベルトをかけて対戦するも、柔道で鍛えた組みの強さとグラウンドで試合を支配。ハムも寝技で応戦するなど、まさにこれから試合が展開していくという状況だったが、ハムの腰の負傷により、初防衛を果たすこととなった。

GBR>試合結果>【ジュエルス】藤井恵の愛弟子・浜崎朱加がハム・ソヒ撃破で初代女王に!

※画像URL:https://gbring.com/sokuho/result/images/2010_12/1217_jewels_03.jpg(格闘ウェブマガジンGBRより引用)

その後、元王者の辻結花を相手に2度目の防衛戦を行う。早々にテイクダウンし、得意のグラウンドの展開に引きずり込む。パウンドを落とし続け、そのままアームロックで腕を絞り上げ、元王者の実力者相手に何もさせずに勝利を収める。

もはや国内では敵なしかと思われた浜崎。日本女子格闘技界初の快挙へと、海外への挑戦が始まった。

日本女子格闘技界の悲願達成へ…初の海外進出

プロデビューから、タイトルマッチを含む7連勝を果たし、日本女子格闘技界の中心人物となった浜崎。もはや国内には敵はおらず、女子格闘技最高峰の舞台、Invictaへの挑戦を決めた。そして、そこに待っていたのは栄光と挫折であった。

2012年に行われた、キャリア初となるアメリカでの試合。開始早々左右のパンチを振るうレイシー・シャクマンを相手に、タックルでテイクダウン。下からの仕掛けを冷静に潰すと、抜群のキープ力を見せる。一度はシャクマンに立たれるものの、柔道をバックボーンとする浜崎のテイクダウンは強烈だ。立ち上がったシャクマンをすぐさま払腰で倒すと、上からパウンドを落とし続けて1Rを終えた。

2Rに入っても浜崎の勢いは衰えず、今度はパンチで攻勢を仕掛ける。たまらず組みついてきたシャクマンから、払腰でまたもやテイクダウンを奪い、終盤にはアームバーを仕掛ける。ここはタイムアップとなってしまい極めきることができなかったが、初の海外挑戦は。浜崎圧勝の様子のまま最終ラウンドに突入する。

3Rは、疲労の見えるシャクマンに対して、大外刈りのような形でテイクダウン。防御一辺倒となってしまったシャクマンを殴り続けるこれまでと同様の展開。ラウト1分でセットしたアームバーは、試合時間残り15秒で完全にシャクマンの腕を伸ばしきった。シャクマンが諦めるように力なくタップすると、レフェリーはすぐさま試合をストップ。見事北米デビュー戦を圧勝で飾ることに成功した。その後、日本で藤野恵実を相手に、保持するベルトを防衛すると、再び北米へ挑戦。

Ayaka Hamasaki (red glove tape) vs. Lacey Schuckman

※画像URL:https://www1-cdn.sherdog.com/_images/pictures/20120729044102_1MG_3517.JPG(Sherdogより引用)

前回、Invictaで圧勝劇を見せた浜崎への期待は大きかったが、試合はショッキングな結果となる。

初黒星、そして日本女子格闘技界初の快挙達成

2013年、再びInvictaで浜崎は、クラウディア・ガデーリャと対戦。ガデーリャは強力なフィジカルを武器に、後にUFCでランキング2位まで上り詰める強豪だ。

Invicta FC 6 Results: Claudia Gadelha Stops Ayaka Hamasaki in Round 3 With Ground-and-Pound

※画像URL:https://fansided.com/files/2013/07/comain.jpg(fansided.comより引用)

試合が始まると浜崎は、いつものようにテイクダウンを仕掛ける。いいタイミングで入ったタックルは切られてしまう。その後ケージに押し込み、何度もテイクダウンをトライするものの、大きなダメージを負うことはないものの、ガデーリャの組みの力は非常に強い。筋骨隆々とした身体のガデーリャのフィジカルは強く、逆に浜崎が投げられてしまう展開。フィジカルの差は誰が見ても明らかだ。ゴツゴツとしたパウンドを浴び、そのまま押さえ込まれたままラウンドを終えるかと思われた。しかし、ここでアクシデントが浜崎を襲う。ガデーリャが、終了間際に一気にパウンドを浴びせ、ラウンドを有利に終えようとする中、グラウンド状態の浜崎に反則の顔面膝を浴びせてしまう。モロに直撃しており、間違いなくダメージはあっただろう。これが無ければ…とは言えないが、十分な休養も与えられず、浜崎に逆風が吹いていることは間違いないだろう。

減点もなく、十分な休養も与えられずに始まった2R。またも浜崎は抜群のタイミングでテイクダウンを仕掛けるものの、逆にテイクダウンを奪われてしまう。まるで壁にでもタックルしているかのようにガデーリャはびくともしない。実は、浜崎はストロー級であれば、ほとんど減量なしで体重を作ることができる。一方でガデーリャは、軽量時に大きく体重を落とし、計量後に大きく体重を戻してくる。当日の体重差はなんと10キロ近くあった。これはおよそ2階級分ほどの違いである。これらのことから、同階級といえど実際にはかなりのフィジカル差があるのだ。

そして、そのフィジカル差に苦しむ浜崎は、下からの仕掛けも潰されてしまう。マウントポジションを許し、あわや肩固めを極められてしまう寸前でゴングに救われた。

絶体絶命の状態で挑んだ3R。パンチで仕掛けてきたガデーリャに開始直後にバックを許してしまう。一瞬の隙をついてリバースし、上のポジションを取り返す! 寝業を得意とする浜崎にとって、千載一遇のチャンスだ。しかし、焦りからか無理なバックテイクにより、またもやポジションを奪われてしまい、最後はマウントポジションで強烈なパウンドを浴び、危険と見たレフェリーがすかさずストップに入った。

桁違いのフィジカルを感じたという浜崎は、このショッキングな敗戦をきっかけにストロー級からアトム級への転向を決意。DEEPで元王者のスギロック、国内屈指の実力者であるV.V.Meiを相手に2連勝。そして、順調にアトム級へアジャストした浜崎は再び北米に挑む。

2015年に、Invictaでエリカ・チブリシオとアトム級のベルトをかけての対戦。エリカは、現在UFCで活躍する、ミシェル・ウォーターソンをギロチンチョークで切って落とし、ベルトを獲得した強豪だ。

1Rから浜崎が積極的に仕掛ける。右フックをガードの上から叩き込み、左ストレートで何度もエリカの顔を跳ね上げる。エリカも負けじと右を打ち返してくるものの、ここは浜崎がうまく距離を外しクリーンヒットを許さない。

そのまま浜崎ペースで試合が進むと思われた残り1分。試合が動く。エリカがパンチを振るって前進すると右がヒット。打撃を嫌がる形でタックルに入った浜崎だったが、首を抱えられギロチンをセットされる。かなり危険な形だったが、なんとか耐えた浜崎。そのままトップを奪われたまま、ベルトを賭けた戦いの最初の5分間が終了した。

2Rに入っても積極的な浜崎は、パンチで前に出ると押しつぶすような形でテイクダウン。前回、ガデーリャ戦でトラウマとなった外国人選手とのフィジカル差もそこには感じられない。寝業を得意とするエリカ相手に攻めあぐねるものの、スタンドでもパンチをヒットさせ、ポジションを奪ったまま2R終了のブザーが鳴り響く。

3R、4Rも浜崎がテイクダウンを奪いポジションをキープする展開が続く。ガデーリャに何度もテイクダウンを跳ね返され、弱気な表情を見せていた時とは別人だ。鋭い眼差しで相手を見つめ、パンチを叩き込む。そしてベルトを賭けた最後の5分間が始まった。

口が開き、肩で呼吸をするなどかなり疲れている様子だったが、開始早々にまたもやテイクダウン。順調に有利なポジションを奪取し、エリカを削っていく。3分が過ぎようとした時、一瞬の隙をつかれスタンドへ戻ってしまうが、最後までパンチで前に出続けた。最後には試合を印象づけるテイクダウンを奪い、そのまま試合終了のブザーを聞いた。

熱い抱擁を交わし、お互いを讃えあった両者はオクタゴン中央でジャッジペーパーが読み上げられるのを待つ。

最初にエリカ、次に浜崎と交互に名前がコールされる。5Rに渡る接戦はジャッジを悩ませた。最後の一人、「NEW!!」というリングアナウンサーの声が響き渡った。勝利したのは、挑戦者、浜崎だ。師である藤井恵も成し遂げることができなかった、北米トップ団体でのタイトル獲得を果たした。

勝者のコールを受け、その腰にベルトが巻かれると、張り詰めた表情は一気に緩み、涙を流す。エリカも、浜崎のその姿を見ると再び抱擁を交わし、新チャンピオンを讃えた。

※画像URL:https://mmajunkie.usatoday.com/wp-content/uploads/sites/91/2016/02/ayaka-hamasaki-invicta-fc-13.jpg(MMA JUNKIEより引用)

度重なる怪我により、柔道の道を諦め進んだMMAの世界。順風満帆に見えるキャリアも、古傷である膝の怪我にも苦しみ、トラウマとなる敗戦を喫するなど挫折も味わった。しかし、少しでも世界に近づけるならと、変化を恐れずに階級変更した先のアトム級で見事世界を取った。柔道時代からずっと続いてきた厳しい道が、今この瞬間、報われたのである。

試合後インタビューで「嬉しいとしか言えない」と語った浜崎は、ようやく笑顔を見せてくれた。ここから更なる栄光をつかむこととなる。

世界女王としての戦い

見事快挙を達成した浜崎は、これから常にベルトを賭けた戦いに挑むこととなる。タイトル獲得の翌年2016年には、アンバー・ブラウンと対戦。4連勝中の強豪である。

この試合では、よりアトム級にアジャストした様子をみせ、1Rからキレのある動きで早々にテイクダウンを奪う。1Rに三角締めを仕掛けられるも、冷静に外すと抜群のトップキープでブラウンを削っていく。

2Rは長身のブラウンのクリンチに手を焼き、テイクダウンを奪われてしまうが、見事にリバースすると、再びブラウンを削っていく。しかし、ここで浜崎に、この試合最大のピンチが訪れる。下から積極的に仕掛けてくるブラウンに再び三角締めで捕らえられてしまう。かなり深く入っているように見えたが、最終的にはブザーに救われ、3Rを迎える。

ここまで長身のブラウンのクリンチ、下からの三角締めに苦戦を強いられている浜崎。迎えた3R、王者の強さを見せつけた。

開始早々クリンチからテイクダウンを仕掛けたブラウンから、逆にテイクダウンを奪うと、腕を抱えたまま反転。2分間にわたる攻防の中、アームバーの体勢に移行すると、これがガッチリ極まる。かなり耐えたブラウンに対し、さらに腕を絞り上げると、ブラウンは苦悶の表情でタップし、見事勝利した。初防衛戦&タフファイトとかなり苦しい試合だったが、一瞬の隙をついた仕掛けから、見事勝利をもぎ取った。そしてこれは、日本人として初めてInvictaでタイトルを防衛するという再びの快挙である。

そしてその半年後、ジン・ユウ・フライと対戦。以前浜崎とタイトルを争った、エリカ・チブリシオにも勝利を収めている選手だ。

試合はスタンドで互角の展開。浜崎が得意の柔道でテイクダウンを奪うものの、すぐに立たれてしまう。フィジカルの強いフライに、ケージに押し込まれるが、キムラロックを仕掛ける。これはかなり無理な仕掛けとなってしまい、明らかな浜崎のミスだ。あっさりと外され、マウント、バックから強烈なパウンドを浴びる。なんとか凌いだものの、かなり印象の悪いラウンドだった。しかし、前戦と同様、逆境の中で浜崎は強さを見せた。

2R、開始早々に浜崎がテイクダウンに成功した以外はスタンドで互角の展開。ヒリヒリとした緊張感のある展開の中、ラスト30秒で唐突にその瞬間は訪れた。

右ストレートで前進した浜崎に対し、フライは左を当てる。その左に被せるような形で浜崎が右フックを強振するとフライの足元がぐらつく。明らかに効いた様子のフライに浜崎はパンチで畳み掛ける。慌ててクリンチで逃れたフライだったが、ここでレフェリーが試合を中断。フライの左目目尻には大きな傷と、おびただしい出血。浜崎の強烈な右が切り裂いた。ドクターがチェックに入るものの、傷口はあまりに大きく、深いため、危険と判断し試合はストップとなった。

この試合で浜崎は2度目のタイトル防衛に成功した。Invictaアトム級の王座を2度防衛した選手は浜崎たった一人である。

そして浜崎はUFCという舞台に向け、新たなチャレンジを決意する。

ストロー級復帰と王座返上、そしてRIZINへ

一度UFCと女子格闘技について簡単に解説をしておく。

UFCは1993年から続く、格闘技ファンなら誰もが知る世界最高峰の舞台だが、UFCの女子格闘技の歴史は長くはない。

UFCにおいて、女子部門が設立されたのは2012年。当時、すでにスターだったStrikeforce女子バンタム級王者のロンダ・ラウジーの存在によって設立されたといっても過言ではない。

ロンダはそのカリスマ性と、男子顔負けのエキサイティングな試合でファンのハートをガッチリと掴み、女子部門の人気を確固たるものとした。女子バンタム級は大きな成功をUFCにもたらし、そして、2014年には新階級として、女子ストロー級が設立される。

UFCにおいてはストロー級が最軽量級であり、アトム級は2022年に至っても存在しない。それが表すことは、Invicta王者の浜崎は、正真正銘アトム級で世界最強であったこと、そして、UFCに出場するためにはストロー級で戦う必要があるということである。浜崎は自身の夢を追いかけた。

2017年に、再び階級をストロー級へと戻し、リヴィア・ヘナタ・ソウザと対戦した。ソウザは前ストロー級王者の強豪である。ガデーリャに敗北して以来、一つ下の階級で実績を残し、満を持して迎えた一戦だったが、その結果は残酷な結果となる。

いつものキレが感じられずどこか体が重そうな浜崎。対するソウザはキレのある動きと、迫力満点の打撃で浜崎に攻勢を仕掛ける。

試合が始まって1分半。ソウザの強烈な右ストレートが浜崎を捉えると、浜崎は腰から崩れそのままパウンドを浴びせられ試合終了となった。

※画像URL:https://www1-cdn.sherdog.com/_images/pictures/20170327113723_1DX_7608.JPG(Sherdogより引用)

立ち上がりからキレがなく、動きが悪かった浜崎だが、階級を上げた影響なのか…実は浜崎は試合2日前にぎっくり腰を発症しており、動くこともままならなかった。そして試合では鼻を骨折する重傷を負ってしまうこととなった。

浜崎はこの敗戦を経てアトム級の王座を返上。ソウザ戦での敗北はショックが大きく、直後は「絶望した」と語る浜崎だったが、その情熱は、燃え尽きることなく新たなチャレンジへと向かう。浜崎はInvictaでの戦いを「やり尽くした」と語り、当時盛り上がりを見せていたRIZINへの参戦を決意する。

RIZIN参戦、タイトル獲得

ソウザ戦で、痛めた腰や鼻の状態が良くなるまで、実に試合期間が一年以上空くこととなった浜崎。しっかりとした療養期間を経て、2018年にRIZINに初参戦を果たす。

当時RIZINアトム級は、シュートボクシングから参戦したRENAを中心に、女子高校生ファイターとして注目を集めた浅倉カンナ、”神の子”山本KID徳郁の姉である、山本美憂など、数多くのタレントが参戦しており、大きな盛り上がりを見せていた。

そんな中で世界最前線で戦ってきた浜崎の参戦は大きな話題となった。

浜崎は初戦で、アリーシャ・ガルシアと対戦。ガルシアは浅倉カンナと対戦し、見事勝利を収めているファイター。

圧倒的に浜崎が格上ではあったが、盛り上げようとして焦りが出たのか結果としてガルシアの大健闘を許す結果に。試合は浜崎がスタンド、グランドともに有利に立ち、試合終了間際には得意のアームバーを極めかける場面を作ったものの試合は判定へ。浜崎は判定でしっかり勝利を収めたものの「一本取れなくてふがいない気持ちなんですが、次、しっかり勝ちたいと思いますので応援よろしくお願いします」と語り、試合の反省を述べた。

4ヶ月後には黒部三奈を相手に何もさせずにキムラロックで勝利を収めると、RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリを制した浅倉カンナとスーパーアトム級のベルトを賭けて対戦。

浅倉は、女子高生ファイターとしてRIZINに参戦。初戦はアリーシャ・ガルシアに惜しくも敗れたが、そこから急成長。三連勝を果たし、RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリに参戦。優勝候補筆頭だったRENAをリアネイキッドチョークで破り見事優勝を果たす。そしてその約半年後、リベンジマッチで再びRENAを下すなど、新たなRIZIN女子エースとして期待されていた。

試合は、浜崎がプレッシャーをかけ続け、浅倉がそれを受ける展開。組みの展開も交えつつ、スタンド有利に立ったまま、2Rで試合に決着はついた。

2Rもスタンドでの展開が続き、プレッシャーをかける浜崎と、それを跳ね返そうとする浅倉。世界で戦ってきた浜崎は細かいフェイントからパンチを当て続け、徐々に浅倉を追い詰める。覚悟を決めて得意のタックルで入ってきた浅倉を崩すと、浜崎は素早くサイドポジションを奪取。そのままアームバーを極め、RIZINスーパーアトム級初代王者となった。

浜崎は、女子格闘技の黎明期からずっと第一線で戦ってきた選手である。Invictaは決して日本での知名度は高くなかった。浜崎は知る人ぞ知る日本ないしは世界のトップファイターで、大きな光を浴びることのない舞台で、ずっと戦ってきたのである。この日は、そんな浜崎が初めて日本で大きな光を浴びる瞬間だった。

その半年後には、かつてInvictaでタイトルを争った ジン・ユウ・フライと再び対戦。前回の試合は強烈な右フックでフライの左目尻を切り裂き、浜崎が勝利している。

試合前から「打撃で行こうと思っていた」という浜崎はスタンドで試合を作る。軽やかな動きから、得意の前手の攻撃でリズムを作る浜崎と、入ってきたところを強打で迎え撃つフレイという展開で、緊張感のある1Rを終えた。

2Rは強烈な左フックを貰ってしまう場面もあったが、大きな展開はなく、そのまま3Rへ。

打撃に終始していた浜崎だったが、フレイのローキックをキャッチするとそのまま払い腰で豪快にテイクダウン。そのままポジションを許さずにパウンドを浴びせ続け、判定で勝利を手繰り寄せた。

フレイという強敵との試合が決まった直後に、ぎっくり腰が再発。足の負傷なども積み重なり、非常にナーバスになっていたという。試合後のマイクでは安堵の涙を流した。自身の栄光のキャリアの物語の一人であるフレイ。そして、絶望を思い出させる腰の負傷。ソウザ戦の敗北を思い返せば、相当なストレスがあったことは容易に想像することができる。そんな中、自分のやるべきことを果たした浜崎は、やはり真のチャンプだろう。

次戦では、アム・ザ・ロケットと対戦。ムエタイベースのストライカー相手に試合開始早々テイクダウンを奪われ、バックからチョークを狙われる苦しい展開となった。しかし、一瞬でリバースするとサイドからマウントに移行。アムが嫌がって亀になった瞬間に、腕をキャッチ。そのままアームバーで腕を極め勝利した。

試合後、喜びを爆発させる。これには大きな理由があった。浜崎はマイクで、「茜ちゃん、やったよ」というメッセージを残す。師である藤井のジム生、城戸茜さんは、がんと戦っていた。城戸さんの前で見事に逆転勝利をした。城戸さんだけでなく、浜崎はその姿で常に人々に元気と生きる力を与え続けている。

※画像URL:https://pbs.twimg.com/media/ECUaoh4U8AA0vH9(藤井惠のツイートより引用)

王座陥落

RIZINで、順調に世界王者としての実力を見せつけていた浜崎だったが、因縁の相手との対戦が決定する。

以前、2度対戦して勝利を収めているハム・ソヒだ。ハムとは2010年、2011年にまだ互いのキャリアが浅い頃に対戦し、ともに浜崎が勝利を収めている。

一方でハムは、浜崎に敗北してから6連勝を収め、UFCへ参戦している。UFCでは4戦1勝3敗でリリースされてしまっているものの、そこから ROAD FCでアトム級チャンピオンとなり、RIZIN参戦後は2戦連続KO勝利を収めている。アトム級屈指のノックアウトパワーを持つストライカーで世界的な強豪だ。

試合は大晦日、スーパーアトム級のベルトを賭けて行われた。序盤から激しい打撃戦となり、お互いにパンチを交錯させる。1分ほど経つと試合は落ち着きを取り戻し、緊張感のある展開が続く。距離の測り合いが続く中、浜崎はジャブを何度もハムの顔面に突き刺す。しかし、ハムも左を打ち返し浜崎を一瞬ぐらつかせるなど、またも試合は激しさを増す。右ジャブを何度もヒットさせた浜崎と、左ストレートの強打を狙うハムといった展開で緊張感のある5分間を終え、1Rを終えた。

右ジャブがかなりヒットし、左目の下を大きく腫らすハム。1Rと同様の展開の中、ハムのローキックをキャッチした浜崎がテイクダウンを奪う。ここから一気に試合を作るかと思われたが、ハムに下から三角締めで捕らえられ、一転してピンチに陥る。極まり自体は浅く、絞め落とされるような結果には至らないものの、完全にホールドされた浜崎は自由に動けない。そのまま下から強烈な肘を何発もヒットされる苦しい展開。テイクダウンを奪った浜崎が削られる苦しい展開の中、運命の3Rを迎えた。

3Rに入るとまたもパンチが交錯する。右ジャブを有効にヒットさせ、さらには左につなげる浜崎が主導権を握るように思えたが、ハムも負けじと左を強打し、浜崎をぐらつかせる。浜崎とハムのスキルは、浜崎が若干上のように思えるが、2Rでかなり削られ、呼吸が乱れている。鼻からは出血もあり、非常に消耗している様子。押し込まれる展開、それでも浜崎は得意の払い腰でテイクダウンを奪う! 最後まで勝利を信じ、袈裟固めの体勢で、ハムにコツコツとパウンドを落とし続けたところでゴングが鳴った。

試合は非常に僅差。RIZIN女子MMA最高の名勝負だったと言えるだろう。判定は浜崎の名前がコールされると、次はハムの名前がコールされる。甲乙つけ難いこの試合に、ジャッジの判断も割れている。最後にもう一度ハムの名前がコールされると、会場は「ええー!?」という声に包まれる。この試合、勝者はハムだった。RIZINに参戦後、常に強さを見せていた浜崎の敗北に会場はどよめいた。

試合後に浜崎は「もっと強くなれる、取り返すまではやめられない」と語っており、この言葉は有言実行となる。

再び王座へ

王座陥落の翌年、浜崎は前澤智と対戦する。試合は、浜崎が序盤からストライキングで優位に立つ。1R残り1分にニータップでテイクダウンを奪うと、2Rにも同様の形でテイクダウンをとる。そのままポジションを奪うと、そのままアームロックで腕を絞り上げ、圧勝を収めた。

そして次戦、王座への返り咲きを目指す。

前回タイトルマッチで敗北したハム・ソヒは、王座を返上し、ONE Championshipへ参戦することが決まっていた。これにより、リベンジのために浜崎は、ハムを追いかけていくことも考えた。しかし、日本のみんなの前で戦いたいという思いから、RIZINに止まることを決意し、再びベルトを手にするチャンスを手にした。対戦相手は山本美優、MMAに転向して4年、ついに真価を発揮し出した難敵である。

試合前は、「一番苦手なタイプ」と語るなど、山本のフィジカルとタックルを警戒していた浜崎。山本のタックルに合わせて腕を取ると、アームロックの体勢に入り、上のポジションを奪取。そのままアームバーの形に移行しながら、ネックシザースで締め上げると、山本は苦悶の表情でタップし、レフェリーは試合を止めた。

再びの王座獲得となった浜崎。試合後にはこれからも最強を証明し続けると語り、次戦を迎える。対戦相手はかつてベルトを争った浅倉カンナだ。浅倉は浜崎に敗北してから、5勝1敗。着実にステップを踏み、再び浜崎の前に現れた。

ここ数戦、打撃にこだわりを見せてきた浜崎は、序盤から何度も強烈なパンチをヒットさせる。パンチが効いたかバランスを崩した浅倉を、そのまま押しつぶすようにテイクダウンし、グラウンドでは強烈な膝もヒットさせる。しかし浅倉も、負けじと浜崎の両足を抱えると、豪快にマットに投げつける。浜崎が試合前に「女子格闘技ではなく、男子と同じように見てほしい」と語っていた通り、迫力のある試合だ。浜崎が強烈なパンチをヒットさせると、浅倉の顎が跳ね上がるシーンもあり、試合を支配しているかのように見えた。

迎えた2R、浜崎は口が空いている。試合後には「色気づいた」と言うように、序盤に力のこもったパンチを何度も振るった浜崎は、早くも消耗し始めている。一方で、1Rにピンチに陥った浅倉が息を吹き返す。試合前から、徹底して「浜崎に勝つために」と対策を積み重ねた浅倉に対し、テイクダウンを奪っても、決定的な場面をなかなか作ることができない。無理やり仕掛けたアメリカーナを切り返されると、逆にテイクダウンを奪われ、パウンドを浴びる。ラウンド終了間際には、マウントから何度もパウンドを浴びるなど、接戦の中、全てが決まる3Rが始まった。

3Rに入り、さらに疲れた様子の浜崎。浅倉も、警戒してかなかなか手がでない。お互いに単発のパンチをヒットさせる中、浅倉のタックル! ここは浜崎がアームロックで切り返し、終了間際にテイクダウンを奪い返す。浅倉が立ち上がったところでゴングが鳴り響き、ベルトをかけた3年ぶりの対決が終わった。試合は非常に拮抗しており、ジャッジ泣かせの名勝負だ。判定は割れたが、最後に浜崎の名前がコールされ、リベンジに燃える浅倉を退けた。

再びの王座陥落、ここから向かう先は…

浅倉を接戦の末に退け、次戦で藤野恵実とフルラウンドに渡る殴り合いを制すると、その次戦、伊澤星花との対戦が決まる。伊澤は、プロデビューからわずか3戦でDEEP JEWELSストロー級暫定タイトルを獲得。負けなしの4連勝中と”超新星”として注目のファイターだ。

下馬評はキャリアで勝る浜崎有利と予想されていたが、試合は予想だにしない展開となる。

開始直後からタックルを仕掛ける伊澤にスタンドバックをとられるものの、得意のアームロックで切り返す。上のポジションをキープすると、強烈なパウンドを落とす。いつも通りの浜崎の安定した試合運びだが、蹴り上げを浴び、脱出を許すと、仕掛けの早い伊澤に逆にテイクダウンを奪われ、ダースチョークを狙われたところで1Rが終了した。

2Rに入るとまたもや伊澤にタックルを仕掛けられる。ここは難なく切るものの、組みの展開で一歩先を行かれている感じは否めず、ギロチンで引き込まれる。上のポジションをキープする浜崎だが、強烈な蹴り上げを浴び、思うように試合を作ることができない。なんとか落ち着かせようとする浜崎だが、三角締めで捕えられると、そのままポジションを反転される。固められたまま肘、パウンドを浴び続け、動くことのできない浜崎を見てレフェリーが試合を止めた。

この敗北に、同じくRIZINで活躍するRENAは涙を流すなど、浜崎がどれだけリスペクトされているファイターかと言うことが表れている。浜崎自身も、自分を応援してくれる人たちのために、涙を流しながらもリベンジを誓った。

そしてその4ヶ月後、浜崎の保持するスーパーアトム級のベルトを賭けてリベンジマッチが行われた。

浜崎は当時40歳。格闘家としてはキャリア終盤である。RIZIN参戦当初から、世界で戦ってきた浜崎にしかできない戦いを日本の格闘技界に見せると言う思いは強くあったはずだ。その思いは試合を重ねるごとに強くなる様子で、特に浅倉戦はそれが顕著だったように思える。チャンピオンとしてではなく、パイオニアとして、全ての格闘家、そしてファンに対して、浜崎朱加と言うファイターの生き様を試合で語ってきた。そして、それを見て浅倉のような若い選手が何かを感じてほしいという思いが間違いなくあったはずだ。そんな中でのまさかの敗戦。そしてリベンジマッチ。パイオニアとして、レジェンドとしての浜崎ではなく、リベンジに燃えるハングリーなファイター浜崎に、今度こそはと思ったファンは多かっただろう。

迎えたリベンジマッチ、静かな打撃の展開で試合がスタートする。お互いの打撃が交錯する中、浜崎はテイクダウンを許してしまう。しかし、アームロックで上を取り返し、前回試合を決定づけた三角締めも冷静に外し、蹴り上げもクリーンヒットは許さない。しかし、伊澤にエスケープを許すと、パンチを浴び、テイクダウンのプレッシャーに晒される。伊澤の早い仕掛け、強いプレッシャーに対処しきれていない状況だ。タックルでコーナーに押し込まれたところで1Rを終えた。

2Rに入ると伊澤のプレッシャーは増し、パンチとタックルでの前進でテイクダウンを奪われてしまう。一度は立ち上がるも、伊澤の力は非常に強い。グラウンドに引き摺り込まれ、パウンド、寝業のプレッシャーで削られる。なんとか脱出したところでラウンドを終え、最終ラウンドへと勝負は突入した。

3Rも前進してくる伊澤だったが、蹴りに合わせて浜崎がテイクダウンを奪う。押され気味の試合で千載一遇のチャンスだ。しっかりと時間を賭けてアームバーを狙う。ラウンド開始2分半、ついに浜崎は仕掛け、伊澤の腕を完全に伸ばしきったように見えた。しかし、これは極めきれない。フルネルソンのような形で、頭部に膝を受ける浜崎だったが、横三角に合わせてポジションを奪い返す。しっかりと固めると、ハーフポジションから強烈なパウンドを腹部に落とし続けたところで試合が終了した。

試合は1、2Rを優勢に進めた伊澤に軍配が上がり、浜崎はベルトを手放すこととなった。

キャリアの最終章に突入し、そこで2度の王座獲得と陥落。引退もよぎる中で浜崎は、清々しい表情で「まだまだやめられない」と語り、次の戦いに挑む。

RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリ開幕

ベルトを失った浜崎は、RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリへの参戦を決意する。ベルトと、日本の女子格闘技を引っ張らないといけないと言う重圧を捨て去り、一回戦でジェシカ・アギラーと対戦した。

実はこの両者、2011年3月11日に対戦が決定していた。この日は日本人誰もが知っているであろう東日本大震災が起きた日である。前日計量まで済ませていた両者であったが、試合は中止となったと言う過去がある。また、アギラーは2012年、2013年と2回、浜崎の師である藤井恵と対戦しており、2回とも勝利を収めている。2013年の対戦は、藤井の引退試合であり、浜崎にとっても因縁深い相手だ。

アギラーは藤井に勝利した後、WSOFのタイトルを獲得し、UFCにも出場した経験のある実力者である。

試合は浜崎が開始早々にテイクダウンを奪い開幕。スタンドに戻ると三日月蹴りをクリーンヒットさせ、パンチのラッシュでダウンを奪うなど幸先よくスタート。その後は浜崎がスタンドでも優位に進め、要所でテイクダウンを奪うなど危なげなく試合を進める。最後にはマウントからパウンドをラッシュしたところで試合終了のゴングが鳴った。

判定では当然浜崎の手が上がった。ゲームプランが打撃に寄っている試合が増えてきた中、かつてInvictaで活躍していたころのような、見事な試合運びだ。重圧から解き放たれ、原点に立ち返った浜崎のこれからの更なる活躍を期待せざるを得ない。

浜崎朱加の知りたいところ

化粧姿が美人と話題に、結婚願望はなし?

浜崎といえばショートカットにキレキレの肉体、さらにはその強さでボーイッシュなイメージが非常に強い。試合でもド派手な髪型や、ばっちりとメイクを決めて入場する選手も数多くいる中、すっぴんで自然体なヘアスタイルで入場してくるなど、男性でもそのかっこよさに憧れてしまう人も続出。

そんな”かっこいい”イメージが常にある浜崎だが、ばっちりとメイクをした写真が、RIZIN CONFESSIONSで流れると、たちまちネット話題に。

また現在結婚はしておらず、彼氏もいない模様。「振り回されるのが嫌だ」「束縛されたくない」と語っており、格闘技に専念する上で必要ないと考えているのかもしれない。世界の頂点に立ち、格闘技に人生を捧げている浜崎ならではの価値観だ。

またそんな浜崎に対して母親も、「結婚しないでいいと思っている」と語っており、浜崎自身も結婚のプレッシャーを感じずに伸び伸びと格闘技に専念できているのかもしれない。

愛車はハーレーダビッドソンのバイク「ストリートボブ」

浜崎は、RIZIN CONFESSIONSで大型のバイクを乗りこなす姿がまたファンの間で、「カッコ良すぎる」と話題になっていた。

実はこのバイク、Yogibo presents RIZIN.27の女子スーパーアトム級タイトルマッチで浅倉カンナに勝利したことにより、勝利者賞として贈呈されたものである。

ペットのために引越し?

浜崎は現在、猫3匹、犬を1匹飼っている。以前は猫のためにもう少し広い家を、と引っ越しをするくらい溺愛している様子。犬はチームメイトのRENAの愛犬、おはぎの子を譲り受けた。

リング上では凛とした表情で男性にすら「かっこいい」と思わせるファイターだが、ペットの話となると一転、メロメロとなるようだ。

普段は理学療法士

そんな浜崎だが、普段は東村山のさいとうクリニックで理学療法士として働いている。

利用者にも浜崎がファイターであることは認知されており、「見たよー」と声をかけられることもあるとのこと。そういった周囲からの応援が浜崎が今の今まで現役を続けられている理由の一つなのかも知れない。

まとめ

ここまで“浜チャンプ” 浜崎朱加のストーリーを見てきたが、如何だっただろうか?

女子格闘技の黎明期から、陽の当たることの世界の第一線で活躍し、RIZIN参戦後は若い選手の目標として、時には壁として立ちはだかる浜崎。

現在は残念なことに王座を明け渡してしまっているが、王座奪還へ向けて40歳ながらも進化し続けている。師である藤井恵は、伊澤に敗北した浜崎に向けて、「自分が思っている以上に、みんなに勇気や元気を与えているんだから」と語りかけていた。その通り、浜崎が諦めずに強さを求め続ける姿勢に励まされた人々は数多くいるはずだ。

現在、RIZIN女子スーパーアトム級ワールドグランプリに参戦中。現在40歳。多くの選手が30代後半から下降線を辿っていく。浜崎もおそらく、肉体的には全盛期を過ぎ去っていることは間違いない。それでも自分がやれることを精一杯貫き、変化を恐れずにひたすらに強さを追求している。今後も厳しい戦いは続くが、決して諦めない浜崎の姿を見届けたい。

※アイキャッチはRIZINの公式HPより引用