アキラの選手紹介 〜RIZIN男塾塾生“腹筋ゴリラ”と呼ばれる男のすべて〜

プロテインの広告に出来てもおかしくない、整った腹筋。例え目隠しして、ヘビー級の格闘家にフルスイングでボディを殴られても、平然とバナナを食べ続ける漢。

その名は”腹筋ゴリラ” アキラ。RIZINでの活躍は勿論の事、その癖が強すぎるキャラ付けと、マイクパフォーマンスや会見での個性的なトークで、格闘ファン以外のファンも獲得し続けている。

その愛くるしいキャラとは裏腹にリング上ではその剛腕をブンブンと振り回し、組み合えば、相手を高く持ち上げてマットに叩きつけるなど、激しいバトルをリング上で繰り広げる。

戦いには常に「失神KO」という目標を掲げて挑み、ジムでは主に「失神させる練習」を続けているというアキラ。彼の格闘技への向き合い方、観客を楽しませようと言う姿勢も含めて、アキラを愛するファンも増えている。

彼がこれまでどんな格闘人生を経て、今に至るのか今回は”腹筋ゴリラ” アキラを丸裸にしていこう。

画像1: 入場

※画像URL:https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782696/rc/2022/02/23/34a05ac9cd95f6e28c6e3008d3203b9df87983f7_xlarge.jpg(RIZIN公式HPより引用)

アキラのプロフィール

名前 :    杉本 章
生年月日 : 1987年1月18日
出身地 :  長野県塩尻市
身長 :   167cm
体重 : 71.0Kg
戦績 : 17勝9敗 4KO 2SUB 4分
階級 : ライト級
所属 : 武蔵村山さいとうクリニック/MOSH
獲得タイトル : ー
入場曲 : Queen 「We will Rock You」
バックボーン : 総合格闘技
公式 HP :ー
Twitter :   @akira_gorilla
Instagram : ー
YouTube :   ー
アパレル :ー
ファンクラブ:   ー

格闘技のバックボーンが無いアキラがどのようにして総合を始め、ここまで強くなってきたのか、まずはアキラのデビュー前から見ていこう。

体操部から総合格闘技へ

長野県塩尻市で生まれたアキラは、中学、高校時代は剣道に勤しみ、大学時代は意外にも体操部に所属。格闘技への憧れは当時からあったそうなのだが、2005年ににPRIDEライト級グランプリの決勝戦、五味隆典対桜井”マッハ”速人の一戦を見て、その憧れは”目標”に変わった。

その後、友人の伝手を頼って五味が運営する久我山ラスカルジムに入門。体操部も退部し、MMA一本に狙いを定めてトレーニングを積む。

入門まもなくして、早くもアキラは修斗のアマチュアの試合に出場し、2R1:49チョークスリーパーで見事一本勝利。格闘技経験の浅いアキラはメキメキと実力を伸ばし、2009年には東日本アマチュア日本オープントーナメントで優勝するまでに成長する。

堂々たる成績を引っ提げて、アキラは2010年度修斗ウェルター級新人王トーナメントからプロのキャリアをスタートする。しかし元々格闘技のバックボーンがないアキラは、デビュー6戦して2勝1敗3引き分けと、なかなか勝ちきれない試合が続く。

ちなみにデビュー5戦目で、その後も拳を交え、9月11日にも戦う松本光史と一度対戦し、引き分けている。

しかし試合を重ねながら着々と実力をつけていくアキラは、2012年5月18日、川村文彦戦でプロ初の一本勝ちを収める。

パンクラスで開花する才能

その後、戦いの舞台をパンクラスに移すと、

初戦の網潤太郎戦では、顔面への膝蹴りからの猛烈なパウンドで網の額を切り裂き、レフェリーストップでTKO。次戦でもクリスMANをスタンドパンチでKOするなど、その才能を更に開花させていく。

総合格闘家としていよいよ本格化してきたアキラは怒涛の快進撃をつづけ、パンクラスデビューから6戦無敗(1引き分け含む)で2015年のパンクラスワールドスラムトーナメント、決勝まで登り詰める。

立ちはだかる”一流”の壁

決勝で対する北岡悟は現役のDEEPライト級王者、RIZINでその名を知った人も多いと思うが、当時の北岡はまさに全盛期、アキラにとってはこれまでで最強の敵と言っていいだろう。

試合はやはりフィジカルも強く、格闘技の経験値も格段に高い北岡が常に一歩リードし、0-3でアキラの判定負け。プロ初のタイトル獲得とはならなかった。

この敗戦に心折れず、アキラは更に試合を重ねていき、ジョシュ・スミス、長岡弘樹らを判定で破って2連勝。パンクラスランキングも1位と、キング・オブ・パンクラシストまであと一歩のところまで到達するが、当然戦う相手も強力になってくる。

次戦ではアキラが敗れた北岡悟をKOした、元ライト級キング・オブ・パンクラシスト、徳留一樹と拳を交える。試合は1R序盤、アキラが徳留の強烈な右ストレートを喰らってマットに倒れたところにパウンドを叩きつけられてレフェリーストップ。

なかなかトッププレイヤーに勝ちきれないアキラだが、その後、郷野聡寛、ヒカルドチルロニに続けて判定勝ち、勢いに乗るかと思われた所で2018年11月25日からまさかの4連敗。アキラの成長の限界もここまでなのか?

己の拳で切り開いた道

連敗続きのアキラだが、2020年10月25日、パンクラスのビッグネーム、初代フェザー級キング・オブ・パンクラシスト、田村一聖との試合が組まれる。

試合が始まり、序盤は田村がローや左右のフック、ミドルキックでプレッシャーをかけていく。打撃の強い田村に対してアキラはグラウンドを戦いの舞台に選び、田村を執拗にテイクダウン。打ち合いたい田村と寝かせたいアキラのせめぎ合いが続く。

2R、田村が左右のローでアキラの足を痛めつけ、効かされたアキラは下がらずに、寧ろ前に出て流れを変えようとする。田村のカウンターを気にも止めず、ひたすら振り続けた渾身の右フックが田村にヒット。追撃する間もなく、この一発で田村はKOされ、アキラは長い連敗のトンネルを劇的KOと共に抜け出した。

2021年5月、かつて互いにプロデビューして間もない頃に、拳を交え引き分けた相手、松本光史と、実に10年ぶりにパンクラス・ライト級暫定王座決定戦で再戦を果たす。この10年の間に松本は修斗世界ライト級タイトルを獲得し大きく飛躍している。その松本がパンクラスに乗り込み、10年前に引き分けた勝負の決着をつけにやって来たのだ。

試合は松本がジャブを巧みにアキラに当てていき、アキラがカウンターの一発を狙って大振りのフックを返していく展開。有効打数は松本が多いが、アキラが大振りの派手なフックを当てている分印象が良いのか、2R終了時のオープンスコアではアキラが優勢。勝ちに行くしか無くなった松本はこれまで以上に間合いを詰め、攻勢をしかけていくが、アキラの攻撃もヒットしやすいリスキーな間合いに。松本の攻撃の隙を縫って放たれたアキラの渾身の右フックが顔面を捉え、松本はマットに転がる。間髪入れずにアキラがパウンドを叩きつけたところで試合はストップ。

アキラの完全復活、そして大きな成長を観客と格闘技界にアピールした。

RIZINデビュー

2戦連続、実績のある強敵にKO勝ちで金星を挙げて来たアキラに、ついにRIZINからの声がかかり大舞台への進出を決める。

これには練習パートナーの石渡も大喜び。しかし対戦相手の阿部大治について、石渡曰く、「やべぇやつ出て来た」「何故そこを当てて来ると・・」「これは阿部大治選手を売りに来ている。で、アキラを嚙ませようとしている」と語り、アキラにとって非常に厳しい闘いになると予想した。

事実、阿部は当時、対日本人では無敗。柔道でインターハイチャンピオン、キックボクシングではJ-NETWORKのライトヘビー級チャンピオンと、打撃も柔道もチャンピオンという、とんでもない実績を残している。しかしそんな強敵を前にしてもアキラは怯むことなく、五味隆典の弟子らしく「失神KO勝利」宣言を出した。

試合が行われたのは2021年10月24日 RIZIN31。

ゴングが鳴る、互いに距離を測り合う落ち着いた立ち上がり。しかし均衡を切り裂くようにアキラが一瞬で阿部の懐に飛び込み、強烈な右フックを2発阿部のこめかみに入れる。阿部のこめかみから鮮血が流れる。

一旦ドクターチェックが入るが、試合続行。

アキラは果敢に前に出てパンチを振る。阿部は最初の強烈な一発が脳裏に焼きついているのか後退気味だ。

下がり気味の阿部の懐に、アキラが伸びのある左ストレートで飛び込んで組みつく。人類を越えたゴリラパワーで阿部をコーナーまで押し込んで、足をかけてあっさりとテイクダウン。ハーフガードの状態で一発一発重いパウンドを阿部に叩きつける。

何とか立ち上がる阿部に、休む暇も与えずアキラがラッシュをしかける。左右のフックで顔面に意識を集中させたところで、強烈な右ボディを阿部の腹にめり込ませる。

一瞬うずくまる素振りを見せた阿部を見て、セコンドの石渡は「腹、腹!」とボディへの攻撃を指示する。その指示通りにアキラが左ストレートを狙いに行くと、待ってましたとばかりに阿部はカウンター右ストレートをアキラに顎に直撃。

アキラは脳が揺さぶられ、マットに尻をつく。さっきのお返しと言わんばかりに、倒れたアキラに対して阿部が激しいパウンドの連打。アキラの顔面からも血が流れる。

阿部の正確無比な打撃に警戒を強めたか、アキラに先ほどのような勢いは無く、距離をとりながら単発に攻撃を出し合ってラウンド終了。

阿部の、ロープを掴む行為に警告が与えられた後、2Rスタート。セコンドの石渡から「アキラ自分から行こう!」と檄が飛ぶが、なかなか手が出ず、グラウンド勝負に切り替え、右のパンチを出しながら距離を縮めて組みつき、その怪力で阿部の身体ごと持ち上げてマットに寝かせる。ガードポジションからさらに有利なポジションを狙うアキラと、それを必至に食い止める阿部。詰将棋をやるように、一手一手阿部を追い詰めていく。右足を抜き、阿部が両足を絡めて固定している左足を絶妙な体重移動で抜ききり、ついにマウントポジションへ。

必至にエビぞりでリバースしようとする阿部を警戒し、一旦サイドポジションに移行、ここから一本を狙うかと思いきや、さらに身体を移動してノースサウスポジションへ。これは阿部も予想出来なかったか、アキラが何をやろうとしているか気づいた時には、もう時すでに遅し。アキラのノースサウスチョークが極まり、阿部は苦悶の表情を浮かべながらタップ。アキラ、RIZINデビュー、大金星の一本勝利となった!!

試合終了後、セコンドとスタッフがアキラに飛びつき、漢3人、団子の様にまとまってリング上を転がる姿が暑苦しくも微笑ましい。

リング上のマイクパフォーマンスでは、トレーナー五味隆典の名言「判定ダメだよ、KOじゃなきゃ」をパクろうと試みたが、カミカミで殆ど何言っているか分からず、会場からは失笑が漏れた。最後には師匠五味隆典へ、大晦日のRIZINのリングでの対戦を申し込み、会場を沸かせた。

しかし、この試合で親指が折れた事が判明し、五味自身にも断られたこともあり、師弟対決は実現しなかった。

繰り返す”失神宣言”

2022年2月23日、アキラはRIZIN TRIGGER 2ndに出場。迎えるは、MMA界に旋風を巻き起こしているボンサイ柔術日本人最強(関根”シュレック”秀樹を除く※本人曰く)鈴木琢仁。

試合前会見でアキラは「僕に失神KOをさせるために、鈴木選手という弱い選手と組んでくださってありがとうございます」と過激な発言で鈴木を挑発した。

試合は1Rから、激しい打ち合いこそ無いが、互いに一発一発の打撃に力を込めた、緊張感のある展開となる。鈴木のトリッキーな動きに警戒を強め、アキラも不用意に飛び込むことは出来ない。ラウンド中盤、鈴木がスピーディーなタックルを仕掛ける。スクランブルから一旦鈴木がガードポジションに移行し、なんとそこから四股を使って分厚いアキラの身体を持ち上げてリバースしアキラがハーフガードのポジションに。

自由になった膝を使い、鈴木は執拗にアキラのボディに膝を入れる。腹筋ゴリラにボディは効かないとはいえ、判定には響きそうだ。

アキラは何とか立ち上がり、ケージの端で組み合いに。今度はアキラがバスターで鈴木をテイクダウン。ハーフガードからさっきのお返しと言わんばかりに顔面に膝を叩きつける。そして足を抜いてノースサウスポジションに移り、前試合で劇的一本を収めたあの技へ・・というところでゴング。

2R、開始まもなく組み合いになり、アキラが小外刈りで綺麗なテイクダウン。しかし、互いの技が拮抗し、膠着状態に。ラウンド終盤に入り、関節で決めるのは難しいと判断したか、アキラが鈴木のガードが空いている所構わずパウンド入れていき、攻め立てる中でラウンド終了。

最終ラウンド、ポイントでややアキラにリードされていると見られる鈴木が、一発一発に殺意を込めた打撃を繰り出す。その拳が空振りすると、空を切り裂く音が観客席にまで聞こえ、膝がアキラに当たると、大きく乾いた音が会場に鳴り響く。

その殺意のこもった鈴木のハイキックをアキラが取りテイクダウン。セコンド石渡の適切な指示でサイドポジションに回るが、さすがはボンサイ柔術、うまく身体を回転させながら致命的なポジションは取らせない。激しいスクランブルの攻防の中で、アキラは鈴木の首に腕を回し、フロントチョークの体勢に。

これが極まったかに見えたが、鈴木は首を絞められながらも、アキラのボディに左フックを打ち続ける。その間にアキラは鈴木の首をさらに締め付け、鈴木は苦悶の表情を浮かべながら死に物狂いでアキラの腕を外しにかかる。なんと鈴木はこの状況から首を抜くことに成功。今度はアキラが下になり、鈴木から細かいパウンドをもらうが、鈴木に極めきる余力は残っておらず、塩漬けのまま試合は終了。

終始グラウンドを支配しつづけたアキラが3-0の判定で勝利した。

マイクパフォーマンスの後は、走って逃げるように会場を後にし、その事について試合後インタビューで聞かれると、試合前会見であれだけ大見えを切って失神KOが出来なかったことに恥ずかしさを覚えて急いで退場したという。「明日から石渡さんの下で失神させる練習を、猛練習をしていきたいと思います」と、失神KOに今後も拘る姿勢を見せた。

最後の”失神”チャンス

次の失神チャンスは驚くほどすぐにやって来た。

2022年3月20日、わずか前試合の一カ月後。RIZIN35への出場だ。

対戦相手は、矢地祐介や北岡悟など、RIZINでも名を馳せる強者達をDEEPのリングで破り、前試合のRIZINデビュー戦も1RKO勝利と、快進撃を続ける大原樹里。

試合前会見でアキラは、”塩試合ゴリラです” 、と前試合の反省からか、屈辱的な自己紹介をし、さらに「自分も失神する覚悟で相手を失神させたいと思います。そんな熱いファイトを見せて、榊原代表をはじめ、ファンの皆様を”失禁させます”」と迷言を吐いて、周囲を”失笑” させた。

これに対し大原は「俺相手に殴り合いが出来るか分かんないですけど、殴り合ってくるなら逆に失神させてやりますので」と強気に返した。

実際に大原はこれまで29勝中17KOと、バッキバキのストライカーぶりを見せている。その大原相手に失神KO狙いは非常にリスクが高いはず。果たして、塩試合ゴリラの汚名を返上できるのか。

1R、見るからにリーチ差が激しく、アキラは大原としっかり距離を取りながら出方を伺う。鞭のように伸びて来る大原のミドルを受けると、アキラは大原の懐にフックを出しながら飛び込んで組みつく。

しばらくもみ合いが続くが、アキラが大原の股の間から腕を回して抱え込み、バスターでテイクダウン。立ち上がろうとする大原の頭を抱え、顔面に膝蹴りを連発し、体力を削っていく。何とか立ち上がった大原に、アキラはイノシシのように突っ込んでコーナーに押し込み、再び持ち上げてテイクダウン。コーナーを背にして逃げ場を失った大原にアキラは真上から斧のように重く、切れ味のあるパウンドを一発一発と力を込めて落としていく。

ラウンド終了間近、ほぼマウント状態になり、左の拳を雨の様に大原の顔面に落としていったところでゴングが鳴る。大原はゴングに救われた形となった。

2R、1Rで手ごたえを感じたか、圧倒的なリーチ差にも関わらずアキラは果敢に前に出て左右のフックを打って出る。距離が縮まると組みついてコーナーに押し込むが、1Rのように簡単にテイクダウンは出来ない。打ち合いに戻ると、大原の長い足から繰り出された膝がアキラの胸の辺りにヒット。これに手ごたえを感じ、大原はラッシュを仕掛ける。ここで距離を取ると逆に大原の間合いになってしまう。アキラは後退するより寧ろ前に出て大原との距離を潰していく。

ラウンド中盤、アキラが大原を持ち上げてテイクダウン。だが決め手には欠け、大原は立ち上がる。それでもアキラは大原を離さずコーナーにひたすら押し込み続けている所でゴング。

最終ラウンドが始まるやいなや、アキラは強烈な右フックを皮切りに左右のフックを連打しながら前に出る。その勢いのまま組みついてきたアキラを突き放し、後ろを向いた瞬間に大原のカミソリのようなハイキックがアキラの頭部をかすめる。

大原はワンツーと膝を駆使してアキラを追い詰めていくが、アキラもカウンターの左ストレートで反撃。さらに反撃を試みるが、そこに大原がカウンターで放った振り降ろすような右ストレートが効き、一瞬グラついてマットにしゃがみ込む。

大原の猛攻に押され、アキラはコーナーまで追い詰められると、そこに大原の左膝が弾丸のように飛んできて、アキラの顔面にヒット。

アキラは大原の左足を取り、テイクダウン。しかしここから極めるような余力はアキラには残っておらず、ひたすら塩漬けしつづける展開に。レフェリーからブレイクがかかり、仕切り直し。大原のハイキックをとってアキラは再び塩漬けモードに入るが、大原は上手く身体を移動させてアキラのバックを取り、後ろから膝蹴りやフックを連発した所で試合が終了。

非常に難しい判定となったが、結果は1-2で大原に軍配が上がった。

この判定はネット上でもにわかに議論が巻き起こった。ラウンドマスト方式ではアキラに歩があるようにも見えるが、RIZINのルールでは総合的なダメージとアグレッシブ、グラウンドの支配力でポイントが決まるため、積極的に打ち合いに行き、有効な打撃を数多くヒットさせ、フラッシュダウンも奪っている大原に軍配が上がったようだ。

失神どころか、大原を塩漬けにした挙句のこの敗戦を受け、試合後インタビューではいつものゴリラキャラではなく、一人の敗戦選手として神妙に受け答えをし、精神的にもかなり辛いものがあったようだ。

練習パートナー兼セコンドである石渡にも多くの批判が集まり、石渡は謝罪動画をアップ。「皆さん、これで良く分かったと思いますけど、僕はウソつきです」と自虐を含めて反省の色を見せた。

次戦はRIZINではなくパンクラスの試合が決まっている。迎えるのは3度目の対戦となる松本光史。ここでいい結果を残し、再びRIZINの舞台に戻ってこられるのか、注目したいところだ。

”腹筋ゴリラ” アキラからはまだまだ目が離せない。

アキラの知りたいトコ!

アキラの主食はバナナ!?

石渡伸太郎のYoutubeに頻繁に登場しているアキラ。動画の中では練習を頑張ったご褒美にバナナをもらい、腹筋を殴られている間もバナナを食べていることから、バナナを主食とし、ギャラもバナナで支払われている可能性がある。ちなみにリアルに朝から1房バナナを食べてしまう事もあるらしい。

”腹筋ゴリラ” の生態は謎に包まれている

ツイッターと石渡伸太郎のYoutubeから得られるアキラの情報は、主に格闘技を頑張っている事と、バナナが好きというくらいで、彼女や趣味等の私生活はほとんど知る事が出来ない。休日に田植えをする動画もアップされているが、これが趣味なのか、ただのネタなのかもわからない。ゴリラキャラを崩さない為なのか、練習とバナナに全てを懸けているのか、まだまだ”腹筋ゴリラ” の生態は謎に包まれている。

まとめ

ここまで”腹筋ゴリラ” アキラのストーリーを見てきたが如何だっただろうか?

剣道から体操へ、そして素手格闘技未経験の中MMAへ移り、圧倒的なフィジカルと根性でここまで強敵たちと渡り合ってきたアキラだが、ここから先、頭一つ抜け出すには、やはりさらに技術を研ぎ澄まし、一流の技を身に着けていかなければいけないのかもしれない。

そしていつか”塩試合ゴリラ” から”腹筋ゴリラ” に返り咲き、そこから”失神ゴリラ” または”瞬殺ゴリラ” へと進化していく事を、私を含めファンの皆さんも夢見ている事だろう。

画像7: ROUND 3

※画像URL:https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16782696/rc/2022/02/23/288be15d0a881fd9c29ec3e20397451a99397f31_xlarge.jpg(RIZIN公式HPより引用)

RIZINライト級には、ホベルト・サトシ・ソウザ、ジョニー・ケース、ルイス・グスタボ、日本人選手でも矢地祐介など、バケモノたちがひしめき合っている。アキラも35歳を越え、心技体共に成熟し、いよいよ今が正念場。是非このバケモノたちと渡り合い、RIZINライト級を守る一角として活躍してほしい。そんな”腹筋ゴリラ” アキラの行く末を、これからも皆さんと見守っていきたい。

※アイキャッチはRIZINの公式HPより引用